こんにちは
この土日に福山での面接授業が終わって
ようやく怒涛の3週連続面接授業も終了
6月も2つ面接授業が予定されていますが
大阪と和歌山なので遠出ではありません
福山は昨年11月に続いて2回目ですが
やはり周りがきれいな環境でいいです
朝来て外のベンチでのんびりしていると
のように続々とハトがやってきます
私が受けた面接授業は『作図をめぐる冒険』
幾何学っぽい題名ですが数学に詳しい人であれば
これが代数学の面接授業だと気付くはずです
登録は20人で2人欠席の18人で始まりました
1時間目は作図ルールの説明と作図の練習について
ユークリッド原論の命題を題材に
中学校で習う作図を復習しました
授業の最後に円の外の点から円への接線を
書く作図方法について問われましたが
他の方が答えそうになかったので私が答えました
こういう作図ね う~ん
懐かしい
2時間目はユークリッドと原論の言い伝えについて
この時間は数学というよりかは歴史のはなしで
ユークリッドって本当にいたのかも怪しいとか
原論の定義や要請がどういうものかとかでした
3時間目は平行線の公理と正五角形の作図について
先ほどに続いて原論の内容で平行線の公理は
歴史的に書き換えがあったとかそのおかげで
非ユークリッド幾何が成立したとかのはなし
それから正五角形の作図が解説されました
この作図方法だけは福山に行く途中の電車で
どうやって書くと楽にできるか考えていました
4時間目はデカルトの登場と作図可能数について
突然本格的な内容になった気がします
作図という「操作」は作図できる「数」に還元され
その「数」を考察すれば事足りるという内容です
作図可能数全体を E とするならば
a, b ∈ E ⇒ a+b, a-b, ab, a/b, √a ∈ E
となることが解説されていました
たぶん脱落者が続出したところだと思います
正十七角形の作図も簡単に解説がありました
2日目も天気予報に反してで景色よく
5時間目は複素数を使った作図方法について
zⁿ - 1 = 0 を用いた作図方法のほかに
拡大体 ※ 先生はこの単語は使っていません
や作図可能数を点, 直線, 円に拡大した集合を
用意することで作図不可能の土台を解説
数学に慣れてない方には厳しい内容だったかも
6時間目は ³√2 ∉ E の証明について
いよいよギリシャ三大作図問題のひとつ
倍積問題が作図できないことを証明しました
体論やガロア理論を勉強したことない方に対して
よくここまで頑張って解説したなと感動です
7時間目は cos20°∉ E とボヤイの定理について
続いて角の三等分問題が一般には
作図できないことを最も有名な反例 20°で
紹介されていました
その後は紙を使ったパズルゲームをして
ボヤイの定理について解説されました
そういえばここでも私は発表しましたね
ただその証明の中で先生が説明されたものより
きれいな解法があることを直感的に感じて
以降はその証明をずっと試みてしまいました
8時間目は折り紙での作図について
折り紙を使った作図では ³√2 が作図できるなど
有名な折り紙数学の知見が紹介されましたが
私は証明に没頭していてあまり聞いておらず…
でも時間中に先生よりきれいな証明ができました
福山は立地も環境も本当にいいところなので
また機会があれば来たいです