僕たちが最初にその女の子に気付いたのは、2週間くらい前だった。

そのとき、僕たちはここ2か月ずっとやっている「居酒屋」というコントをしていた。そのコントはあまりウケたことがなかった。

だからこそ今日こそウケてやろうという気持ちでやり続けていた。

もちろん、やるたびに改良はするようにしていた。

それでも、ずっと結果は散々だった。

そんなあるとき、遠藤が僕に

「次このコントをやってウケなかったらネタを変えよう」

といった。

僕もそろそろこのネタにかけるのは終わりにしたほうがいいとか感じていたので、「そうやな」と答えた。

といっても、次のネタの当てがあるわけではない。また二人で頭をかかえ、何時間も悩まなければならないのだ。そのとき、遠藤と僕の間には重苦しい空気が流れていたと思う。


「次はココリコのお二人です!」


そう呼ばれ、僕たちは舞台へと走って行った。