連投ですみません。
この日は高校生に、試験前にやるプリントを配布しました。
すると、ある高校生が、
先生、このプリントだけやればいいんですよね?
教員であればもしかしたら一度は耳にする言葉かもしれません。
この言葉にはいくつかの危険性が含まれています。
①この生徒はこのプリントがなければ勉強しない。
②教科書、ノート、傍用問題集に触れる可能性は限りなく低い。
③この生徒がこのプリントをやって高得点を取った時に、他の生徒も同じことを考え始める。
つまり、この質問に対して、Yes、と答えるだけで、この生徒を楽させることになります。
よって、自分から何かを掴みに行く可能性を減らすことにもつながりかねません。
たまに、やたらプリントをもらいにくる生徒がいますが、同じことが当てはまるのではないでしょうか?
ちなみに、私はこの生徒に対し、
その質問をしてくる生徒に、成績が伸びていく者はいなかった。自分から掴みにいきなさい。
と答えました。生徒は決まりの悪そうに黙ってしまいましたが、それでいいのだと思います。
私もついプリントを刷ってしまいます。便利である分、生徒から何かを奪うことにつながりかねません。
私たちももっと考えてプリントを使わなければなりませんね。
最近、私の副担任(新卒です)も同じことに気づいた様子です。
そういう方にこそ成長の伸びしろがあるのではないでしょうか?
ICT化が進んでいますが、私は黒板を使って授業をします。
数学ってそういう学問でしょう。中学生にはプリントをあまり配らないようにしています。
授業時間数が多いので、黒板に書きまくっています。
そこに不便さも煩わしさもないように思えます。
学問に関しては楽をすることを考えずに、どうしたら楽になるかを考えるほうが有益でしょう。
この違いを学生にも説いていきたいですね。