お久しぶりでございます。

2017年初の投稿になります。

11日は皇居ランで健康な一年をスタートしました。

今年もよろしくお願いします。

 

 

 今回はリバウンドの話です。

 

リバウンドと言えばみなさんダイエットの話だと思いますよね。

 

リバウンドとはダイエット、特に無理な体重制限の後にその反動としてやってくる体重増加のことを指すわけですが、実はこれと似たような現象が語学学習でも存在します。

 

日本人はほとんどの場合、「語学習得」と言うと「検定試験で合格あるいは一定のスコアを獲得」することを目標にします。

 

これはこれで結構なのですが、検定試験を目標にすることに危険性があることを知っていた方がよろしいかと思います。

 

まずはダイエットでリバウンドが発生しやすい状況を説明します。

 

ダイエットする場合、ほとんどの人は「いつまでに何kgにする」といった設定をします。

 

はじめは「半年で10kg」といった感じで目標をたてるわけですが、そこから2か月が過ぎ3か月がすぎると「目標達成するためには、3か月で8kgやせなければならない」というかなり無理な状況に追い込まれます。

 

そこから二つの道に分かれます。

 

ひとつは、このキツイ目標を一生懸命クリアするために努力をします。

 

そして期限内に目標を達成することができると達成感、安堵感そして「自分へのご褒美」ということで達成後にたくさん食べることになります。結果、それでリバウンドします。

 

もうひとつは目標を達成できないのでやけ食いをします。そうするとやはり太ります。

 

二つの道に分かれても体重増という結果が待っているわけです。

 

こうしてダイエットに失敗するわけですね。

 

私も経験があるのでよくわかります。

 

ここで本当の問題は何かというと「期限付きの目標は副作用が大きい」ということを理解しているかどうかということです。

 

さて、ここから語学の場合を考えてみましょう。

 

語学で目標設定するときは

 

「ペーパーバックを自在に読めるようになりたい」とか

 

「映画を字幕なしで観れるようになりたい」とか

 

「海外のyoutube動画を楽しみたい」とか

 

「仕事関係の海外WEB記事を読めるようになりたい」と

 

いった目標にする場合もありますが、

 

ほとんどの人は

 

「次のTOEIC700点以上とりたい」

 

「中国語検定2級を今年中にとりたい」

 

といった目標設定をします。

 

これは教える側からしても前者の目標だと目標達成は達成感が漢字にくいことから後者の目標に変えさせるという事情もあるでしょう。

 

つまりあえて、後者のような「期限付きの目標設定」をしてしまうわけです。

 

こうなるとダイエットと同じです。

 

道は二つです。

 

一生懸命努力して目標を達成させるか途中であきらめるかです。

 

そして問題なのは一生懸命努力した場合です。

 

試験日前3か月間毎日3時間勉強して試験に合格したとしましょう。

 

こういうタイプの人の大半は証書を手にした途端に勉強しなくなります。

 

そして語学は勉強をしなくなると、というかその言語に接触しなくなるとあっという間に語学力は落ちていきます。

 

唖然とするくらい落ちます。

 

これが語学のリバウンドです。

 

ダイエットのリバウンドより性質が悪いのは、ダイエットのリバウンド現象は周りから見てもわかるのですが、語学のリバウンドは見えません。

 

TOEIC900点とか英検準1級をとったらそこまでです。

 

何年前に受験したかは周りはだれも問題にしません。

 

TOEICスコアの有効期限は2年と言われていますが、企業の人事部をはじめとして一般の人はあまり気にしていません。

 

そうすると、「TOEICハイスコアでもこの程度?」と周りが首をかしげられてしまうことにもなるわけです。

 

「期限つきの目標」はダイエットでも語学でもリバウンドしやすいということです。

 

私の塾では「期間制限なしの目標」の方と「期間期限つきの目標」の方では学習方法は全く違うアプローチをしています。

 

特に「期間期限つきの目標」を持っていらっしゃる方には「短期で合格するメソッド」を教示しています。

 

これはすごく強烈な方法です。

 

しかし内心「これだと本当の意味での語学習得できない」と忸怩たる思いでいます。