昭和元禄(1964東京オリンピックから1970万博まで)において福田赳夫が憂慮したこと。「評伝 福田赳夫P292」

 

それは

「・・・次第に世の中が「物と金の風潮」に覆われ、社会から謙虚の美徳や節約の精神が失われつつあることを憂えるようになった。日本社会は物質的繁栄に傾くばかりで精神面で立ち遅れている。国づくりは物心両面が充実してはじめて完成する。それゆえ、「民族精神の確立という心の面の充実が重要であると福田は主張したのである。

 人々が権利や自己を主張する一方で権利の裏側にある義務、自分の繁栄の裏に必要な社会の繁栄、社会の連帯、社会に対する責任が置き去りにされていることを福田は深刻に捉えていた。人は一人では生きられない。自分だけが夫婦相和し楽しい生活をするだけでは価値ある人生ではない。自分の住む社会や国家が繁栄し平和でなければ、自分の幸福もあり得ない。だから、社会や国家に対して責任を果たすことが、取りも直さず自分を幸せにする道であると福田は考えたのである。

 

独りよがりでは思うように人生は進まないよな~。確かに。

その後の三島由紀夫との対談の件はあまり納得がいかんかったな。しょせん三島由紀夫は豊かな幼少期だったんじゃない。貧乏人は物心共に貧しいのだよ。少しの贅沢でもうれしいんだよね。