乳がんとわかった時には骨転移もかなり進んでいて

痛みで歩くのが困難な状態でした。

そのため、まず、ゾメタによる治療がはじまりました。

治療を継続していく中、

ゾメタ→ランマークと変更され、

2014年のある日のこと…

鏡の前で大口を開けた時、

奥歯の歯茎に白い部分が見えました。

ゾメタ、ランマークの副作用の顎骨壊死の初見でした

そこからものすごいスピードで顎骨壊死、

骨髄炎の症状が進み、

歯は抜け、慢性的な激痛に泣き、

排膿が始まり、自然に瘻孔が出来、

ほっぺからも排膿が始まるようになりました

常に排膿があるので、汚れや臭いも不快で、

更には突然やってくる出血の恐怖

鮮血ドクドクな出血に不安と恐怖を感じる事が

何度もありました。

痛みはどんどん増し、麻薬の量も基準値の2倍以上に増えていくけれど、それでも痛みはコントロールできず、痛みに泣いた日は数えられないほどあります

顔も変形して、歯の噛み合わせもほとんどなくなり、食事の面でも苦労しました。

QOLは著しく低下。

常に不安と隣り合わせの状態です

何度も疼痛コントロールのため、

緩和ケア外来や口腔外科に相談に行きました。

でも、出来ることは、痛み止めと炎症を抑える薬や点滴による対処療法のみでした。

炎症値の値も常に異常値を示す中、

慢性的に必要になったサワシリン

有り得ない事と思いますが、

サワシリンも2年近く飲み続けていました。

2022年春、炎症値が20を超え、緊急入院。

私の身体はかなり衰弱していました。

それでも、1ヶ月の入院治療により、

日常生活をおくれるレベルには復活し、

何なとか退院出来たわけですが…

同年夏、口腔外科医から胃瘻を勧められました

正直、簡単には受け入れることが出来ませんでした。それは夫も同じで、どうにかならないかと一生懸命、色々調べてくれました。

そして、顎骨壊死に対してのセカンドオピニオンを受けてみよう！と決めました。

大学病院の口腔外科を受診した時、

初めて、高気圧酸素治療という言葉を聞きました。

先生曰く、

高気圧酸素療法→腐骨除去手術→高気圧酸素療法の順番で、

健康な骨とダメになった骨を分離→ダメな状態の骨いわゆる腐骨を手術で取り除く→骨の再生と歯茎の粘膜の再生→将来的には入れ歯も作れるかもしれない

その話を聞いた時、そんな夢のような事が出来るのか？目の前にパァーーーっと、光が差したようでした。

これまで、顎骨壊死には治療法はない。

無理やり触ればそこから腐骨化がさらに広がり悪化する。

現状維持が最高の状態で、進行を少しでも遅らせるぐらいしか出来ないと言われていました。

なので大学病院での話しは信じられませんでした。

私は、自分が死ぬ時、自分はどんな惨めな姿なんだろう…と考えてしまうことがよくあります。

今現在、すでに顔の変形があります。

口周りの骨がかなりなくなったのと、排膿のため？ほっぺには穴が空いていて、口周りはおばあちゃんです。

エンハーツの副作用で髪もかなり薄くなりました。

なので、最期の時の私の姿は、顎の骨も、歯も失い、今以上にものすごく醜い姿なんだろうと考えていました。

家族には見せたくないなぁ…。

見て欲しくないなぁ…と。

夢も希望もなかった私にとって、

大学病院での話に希望の光を見ました。

夫と相談……し、大学病院での治療法を受けることとし、

2022年11月から高気圧酸素療の第1弾

2022年12月に、腐骨除去手術を受け

2023年2月に高気圧酸素療の第2弾を受けました。

結果は夏に大学病院の口腔外科医から聞いていた通りになっています。

夢のような事が現実となりました

手術から1年と5ヶ月。

今のところとても良好で、痛みはほぼありません。

排膿も出血も完全になくなりました。

瘻孔も閉じました。

CTの結果、骨の再生も進み、骨折の箇所はくっつきました。薄かった下顎もかなり厚くなりました。

先日、3ヶ月ぶりの診察に行きました。

CT撮影はありませんでしたが、

診察をしてもらいました。

その時に、食事の時に使っている唯一の噛み合わせの前歯について、不安に思っている事を相談しました。

前回も聞いた気もしますが、グラグラしているため、噛んだ時に痛みがある事と、

負担が大きく、割れてしまった歯に対して何度もカバーの治療をしてもらっていますが、何日か前にも取れてしまって、とても短く薄くなっている。そのため、食材がその周辺の歯茎に刺さって痛く、周辺の歯茎が炎症している感じがすると…

その日の午後、町の歯医者さんの予約が入っているので、その時に入れ歯の相談もしたいと考えているので、

どんな風に相談するとよいかアドバイスも求めました。

実際に入れ歯のモデルを持ってきてくれて、

イメージしやすく分かりやすく説明をしてくれました。

私の場合、下の両奥歯のついた入れ歯を作る事になります。

前歯5本はあるので、5本の前歯の両端に針金で引っ掛けるカタチになるので、

まずは両端の歯の治療をすすめられました。

先生の所見では、両端の歯の神経がやられているのではないか？という事で、まずしっかり神経の治療をしてから、入れ歯を作る事をすすめられました。

入れ歯も、保険適用のものと、適用外のものがありますが、先生のオススメは保険適用の歯でした。

理由は、お直しの対応が簡単だから…

適用外のものは、専門の技術者が対応する事になると思うから、お直しが発生した場合、入れ歯をしばらくあずけて直してもらう必要がある。

その間、入れ歯なしの状態が続く。

さらに、せっかく高い歯を作ったから！となると、痛かったり、違和感を感じても、簡単に直して欲しいと言いづらいと感じるかもしれない…と。

私の性格的に、まさにその通りだと思いました。

さらに、入れ歯初心者の私には、まずは入れ歯に慣れる事が必要だと思うから、

最初に作るのは保険適用のものがいいのではないか？という事でした。

保険適用の入れ歯の場合、もし、万が一、支えている両端の歯がダメになってしまっても、

針金の位置の変更など、対応はそれほど難しくないはずだと、

入れ歯は専門外だけど、20年前に大学で学んだんですけど、変わってないですよね？と、横にいた研修生に問うてました（笑）

とりあえず、両端の神経の治療をして、保険適用の入れ歯を作るのが、私にとって1番いいのではないか？と、考えてくれました。

先生は、はじめてここに来た時の事を思い出すと、こうやって未来を想像出来るようになって、先生自身もとても嬉しいと、言ってました。

その言葉に…実は私、泣きそうになってて、必死に堪えていました。

というのも…乳がんで私と同様、副作用で顎骨壊死になり、何年も激痛や排膿や顎骨の骨折など、私と共通の悩みを持っていて、お互い励ましあっていた大切な友人が、春先にお亡くなりになったと聞き、

時々、どうしようもない悲しみに襲われるのですが、

その時も、私だけ未来を見てしまっていいのかな？

なんて、もちろん未来を見ても夢みてもいい事は分かってはいますが、

自分だけ…と、悲しい気持ちに襲われていたんです。

必死に涙をこらえながら、

先生に出会えて、痛みから解放されて、QOLが爆上がりして、さらに未来を夢みることが出来るようになった事への感謝の思いを伝えてました。

その日の午後、町の歯医者さんへ行き

午前中の大学病院での事を話し、

入れ歯の相談、その前に神経の治療をお願いしたいと申し出ました。

すぐにレントゲン撮影をしてもらい、

過去のデータもプリントアウトしてくれて、

見せてくれました。

最新の写真は骨折した箇所、前回のものよりさらにしっかりくっついていたし、顎の骨の厚みもさらに増した気がします。

そして、過去の写真に比べると、くっきり綺麗に写っていました。

しっかり改善していて、嬉しくなります。

右端の前歯は確かに…神経の治療が必要そう。

左端の前歯は、大丈夫そうと言われたので、

右端の前歯の神経の治療をしてもらいました。

この神経、多分、もうダメになってると思うけど、痛かったら言ってね！と、

うぃーーーんと、削り始めます

痛いかもしれんっ！！！と、全身チカラが入ってましたが……

？ん？痛くない……

やっぱり、すでにこの歯の神経はダメになっていたようです

そんな訳で、神経の治療が始まりました。

過去の経験上、数回の通院で神経の治療は終わるはず。

今月中には入れ歯に対して、動きはあると思います

ある日の私の夕食です。

これをチョキチョキタイムの末、

こうなります⤵︎ ︎⤵︎ ︎⤵︎ ︎

結構時間もかかるし、めんどくさいです

昔は、1口あたり最低でも50回は噛んでいました。

噛まずに飲み込むのが苦手でした。

今はそんな事言ってられなくなって、

結構飲み込んでいます。

入れ歯が出来たら……こんな生活からも解放されるのでしょうか？

かたくて溶けない物は食べられなくなって、

例えば……ナッツ類。

大好きですが、諦めています。

また、美味しく食べられるようになるのかなぁ……

相変わらずの長文に最後までお付き合いくださり

ありがとうございます

楽しいＧＷ後半をお過ごしください……

顎骨壊死のその後と未来予想図