カテゴリー「読書2024」を作りました。


第一号は梶よう子さんの「雨露」


先月の後半に借りて、ん?梶さんのものは新刊が出たらともかく読もうと思ってどんな話かも知らずに借りたけれど、彰義隊かあ、負け戦の話は辛いしなあ、どうしようかなあと直ぐには読まず、


先にお産婆さんの話や付喪神の話、猫と話ができるようになっちゃう話やらを読んで


図書館はまだ年末年始休みだし、


読むものなくなっちゃったから読んでみようかなと、手に取りました。


深く考えてのことではないけれど、幕末のあれこれは割と徳川贔屓なんですよ。

どうも薩長のやっていることは汚いと思っちゃう。


とはいえ、幕府側のことに詳しいわけでもないし、慶喜さんはどうも好きにはなれないし、彰義隊ってなんだったの?


程度の感じ。


このお話は歴史物というよりは


何を正義として生きるのか?戦うのか?

が大きなテーマだったかな。


慶喜への忠義

徳川への恩義

薩長憎し

江戸を守る

武士の一分

意地

親しい者を戦いにより失ったという敵への恨み


人を殺せるのか?

なんのために殺すのか?


集まってきた仲間や組織の上層部にも互いに相容れない異なった考え方があり

自分はどう考えているのか

それを見つけられなかったり

堂々と他に言葉や態度で表せなかったりする主人公にとても親近感を感じながら読み進めることができた。

お話の最初に明治の世に彼が生きていてあの上野の戦いを回顧するところから話は始まるので

死なないんだと安心して読めたが、流石に戦いの場面は適当に斜め読み

辛いよ


主人公は実在の人物

絵師だ。

梶さん、浮世絵師に詳しいからな


明治になってからこんな絵を描いた人(東州勝月)が彰義隊にいたことを知って思いついたお話なのかな??