先日読んだ「白光」がとても面白かったので、朝井さんのものでまだ読んでないものを読もうと図書館で借りた。


今年の前半だよね「らんまん」は

朝の連ドラ。

けっこう評判よかったそうだけれど、残念ながらテレビがないんでみていない。

らんまんのモデルはこの牧野富太郎さん。

私と牧野さんの出会いは10年くらい前かな、友人と高知へ旅した時に牧野植物園にいったことが始まり。

それまでは知らなかった。

その時はちょうど大雨で警戒警報がでちゃって、まだ入館したばっかりだったのに追い出されちゃって残念だったよな。ゆっくり見たかった。

友人は次の日に昨日見れなかったからと交渉して再入館させてもらって見たんだけれど、私は用事があって帰る予定にしてたから、JRが動かなく仕方がなく飛行機で羽田に飛んで静岡に帰ったんだなあ。


まあ、そんな話はともかくも、、


ホント、面白い人、すごい人だね。牧野さん。

植物が好きだけで「なんとかなるろう」と生きてきたんだね

世間体も常識も学歴も人間社会の序列もな〜んもいらない、な〜んも関係ない

己の信じることを貫き、己の好きを大切にし、生き抜く

それは奇人変人の域に達しているかもだけれど、

でも偏屈とは違うね

人懐っこいし、

民間の多くの人に植物を知ってほしい、愛してほしいと思って一緒に行動している


しかし、金銭感覚のないことないこと。

こんなに借金だらけでよく生き延びたよ。


南方熊楠と交流があったのかなあと気になっていたらそのことの件もあった。

手紙のやり取りはあったようだが、会えるはずの時にいつも熊楠がすっぽかしたようだ。

そのあたりは熊楠の方が相当に変人だからしかたがないかもね。

牧野さんは熊楠を植物学者と認めてないね。

文人、哲人だといっている。


血のつながらない祖母が、彼の好きを認めて家業を継がせようと躍起にならなかったのはこの時代としてはすご過ぎ!

祖母のお膳立てにより結婚した従姉妹の女性もすごい!

富太郎から全く顧みられず、ただただ家を守り、彼の放蕩生活を支え、スエさんやスエさんとの間にできた子供達への援助もし。

スエさんも相当にすごい人だよね。よくこんな人と暮らせるもんだよ。

月給が30円くらいしかないのに借金が三万円になるって!!!

それだけの借金があるともほぼ知らずに学問の為にどんどんお金使っちゃって、スエさんがひたすらなんとかするんだから、たまったもんじゃないよね。


明治の世に、面白い男も女もいたわけだよなあ


人として生まれてきた以上、その「生」を楽しみ尽くす気合いがなくっちゃなあとつくづく感心しました。

今からでも少し見習って奇人変人を目指さなくちゃな。


朝井さん、これだけのものを書くには相当に植物のことも勉強され牧野さんについての資料も調べられたんだろうな。

作家さんも書くこと、物語を作ることが好きじゃなけりゃ、できませんねえ。


誰もが好きを貫ける世の中になりますように!!と強く思いました。