いつの週末だったかな？
車も人もまばらな、夕方のオフィス街の大通り。
雨上がりの空気に、青信号の光がにじんでた。
長い通りのゼブラの真ん中で立ち止まって、自分の左右を見てみると、
なんだか時が止まったみたいになる。
その時、昔のドラマのワンシーンが頭をふっとよぎりました。
デパートの御曹司に成り済ました、元タクシー運転手役のトヨエツが、
自分の正体に気付いた秘書役の篠原涼子を“ごめんなさい、ごめんなさい”といいながら
手にかけてしまう。
息をしなくなった彼女を、自転車の荷台に乗せて、その手を自分の腰に絡ませる。
ゆっくり、ゆっくりと、深夜のオフィス街の大通りを渡って行く。
その場面はまるで、カップルが二人乗りして過ぎて行くよう。
スローモーションで映像が流れ、通常の音声はカットされ、変わりに聴こえてきたのは
『Over The Rainbow』。
亡骸を運ぶシーンなのに、なんて綺麗なんだろうって・・・ね。
『危険な関係』という、トヨエツと藤原紀香主演のドラマでした。
（篠原涼子はちょい役だったんだけど、完全に紀香さんを喰ってたなあって＾＾；）
人も車もまったくいない、夜のオフィス街の大通り。
赤信号を無視して、長い横断歩道を渡る。
真ん中あたりで歩調を落として、自分の左右を見る。
空気がただ、ゆらゆら、ゆらゆら、いるだけ。
頭の中に流れるのは『Over The Rainbow』。
鼻歌混じりでよそ見をする私の後ろにはやっぱり何もなかったけど、
引いてくれる手が前にあった。
“there must be an angel”
ANGEL？ぷぷぷ、堕天使か！？
誰もいない街を照らす赤や青の光が、ぼんやり、重なっていった。
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ちなみに
ドラマの主題歌はこちらです＾＾
エンディングで曲とともに流れる映像は、白いシャツを着て、ただ歩いているだけのトヨエツ。
それだけなのに、なんであんなにかっこいいんだろうо(ж＞▽＜)ｙ ☆