まさか、自分は「食い物」程度で心が奪われる事はないだろうと思っていたんだけど。
奪われた。しかも、三部作。
この前の話になるけど、「中村屋」、「なんつッ亭」、「支那そばや 本店」。
「中村屋」は、店に入ると、柏の「大勝」や「空海土」を彷彿とさせるような、煮干しの臭い。
自分が塩ラーメンを頼んだせいなんだろうけど、実際は、ホタテを中心とした、宗田鰹、昆布と、配分が違えど、微妙な調和がスパイラルになっている、底が深い、味わいがしておいしかった。
天空落しは、Rock'n roll oneの「ロック湯切り」に比べると、シンプルだった気がするね。
一瞬だったけど、涙ぐんでしまい、それと共に、素晴らしい料理とお店に感謝したね。
※ロック湯切りは、スープを最大限に味わう為と捉えれば合点がいくんだけど、それと同時に、麺肌を傷めるような気がしてならないんだよね。
次に、渋沢に行って、「なんつッ亭 本店」。
ここは、普通の豚骨マー油じゃないと思っていたんだよ。豚骨じゃ、こんな不思議な味は出せないって思っていたし。
「?」がついたまま、帰って、家でしらべたら、やっぱり、鶏ガラと豚骨をベースにしていたんだね。
「じゃあ、家系と一緒じゃないか?」と思ったんだけど、本店を食べて、その通りだった。
なんで、あそこまで行列ができるのか?、その疑問点にも終止符を打てた。
日本人は、家系の「鶏と豚」のコラボが大好きなんだって思った。
総本山直系店もそうなんだけど、あそこまでの行列は、日本人の食への欲求というか、原点なんだろうって思う。
家系は、そのベースに負けないパンチの利いた醤油ダレでインパクトを出すんだけど、なんつッ亭は、ベースを乳化させてマー油で、上乗せというか、完成度を高めていた。
CPは、なんつッ亭の方が高いけど、家系を乗り越えた、至高の一杯でした。
アイデアもさることながら、ベースの完成度も引けをとらないか、それ以上の品。
「ちょっと、ずるいよな」と思えたりするんだけど、今も人気だけど、10年後に評価されるであろう、想像を超えた「20年後の未来から来たラーメン」と捉えると、しっくりきます。
最後に「支那そばや 本店」。ここでは「山水地鶏涼麺」を頼む。
今回は尊敬する、宮本さんも佐野さんもいなかったけど、うまかったな。
①冷たい味だから、味わうべき鶏の旨みはそれほど出ないだろう。
②支那そばやは慣れてない麺を水でしめるから、麺のうまみとコシは微妙になるだろう
カウンターに座っていて、その二点を危惧していたけど、まあ、それは大体、その通りになったね。
麺はコシをなるべくなくさないように、平打ち麺になっていたけど、細麺の方が良かったような気がする。なぜならば、スープとの相性を考えた際、平打ち麺だとああいうスープとの兼ね合いは難しいだろうと思ったから。
で、相性は、まあまあ。うまかったし、一つの答えであるとは思うけど、パートナーとして考えるのならば、まだ改良の余地がある気がした。
冷麺は難しい麺のコシ・うまみとなると、味わいづらい。
「俺、支那そばやに来て、何やってるんだ?」と、自問自答した。
だけど、その懸念を払拭するどころか凌駕するスープ。
味が想像つかず、打ちのめされ、丼に心が奪われてしまった…。味を探しに、心が丼の中に行くと、素晴らしい味わいが自分を包み込んだ…そんな味わいでした。
本当は、連食で「ワンタン入り塩ラーメン」を食べたかったんだけど、4食目になってしまうので、次回という事で。
でも、今回は本当においしかったし、それ以上に有意義だったな~。
自分は、どっしりと構えた重厚感ある、リアリティたっぷりの豚骨醤油や魚介豚骨よりも、心弾む、奥が深いラーメンが好きだな、と再確認したね。
神奈川は、世界から見ても、『ラーメンの聖地』だと再確認しました。
ラーメンで一人の人間を感動させるなんて…ありえないと思ってたから。