「あう・・・ぅぅぅぁぁ」 
今度は何をした。苦痛をまぶした蕩ける声。
水屋にワインと水を片付けている私の耳にさえ響いた。
「縄をきつく掛けたくなる身体ですね、祥子さん。赤い縄が今夜のあなたの肌にはとても映えるのでしょうに、残念ですよ。」
「いやぁぁあ・・・」
やっぱり、長谷川様はサディストだったのだ。が、今夜はこの部屋にはなにも用意していない。こんな短時間に祥子様を傷つけることはないだろう。
でも・・・
サディストに責められる祥子様。あの誇り高い佇まいがMに落とされている。
「お茶室の青畳の香りも祥子さんのフェロモンにはかないませんね。」
しゅるっ・・・しゅるっ・・ストッキングをタイトスカートが擦る音が聞こえる。
先ほど庭でわずかに晒されていた太ももが・・もしかしたらもっと上まで・・・
「こんなパンティでは帰れないじゃないですか。男を発情させる匂いを振りまいて電車で帰るつもりですか?祥子さん」
あぁ・・・パンティまで晒されているんだ。

我慢できない。少しだけ・・・見たい、どうしても!!!
長谷川様の声を待って、襖をほんの1センチほど開けた。

「ほらこんなにいやらしいフェロモンが立ち上ってる いい香りだ こんな香りをしみ込ませたパンティのままで帰ってはいけませんね」
ふ・・・ふぁあっっ・・・
風のない室内なのに牝の甘い匂いが僅かな隙間から流れてくる。
嗅覚を刺激され、また私の男根を一回り大きくさせる。
祥子様は床柱を背に両手を後に回して縛られていた。
・・・なんて、淫らで・・綺麗な姿なんだ。
ピンクのカットソーは外からの微かな灯りにも真っ白な乳房の上にずり上げられている。
逆光でキスマークは良く見えない。
スカートの上にはスリップが垂れ下がり・・・そのスカートもタイトの裾をウエストに挟み込まれ・・・オープンクロッチのストッキングだけの下半身が露になっていた。
祥子様は羞恥に耐えない表情を暗がりにあたる襖の・・・私の方に向けて、顔を伏せている。
もう我慢できない。
私は自分のベルトに手を掛けた。