およそ5年ぶりの完封劇。
今日の建さんはコントロール、ボールのキレとも抜群だった。
緩急をつけたピッチングでベテランの技を見せ付けた。
そしてフィールディングでもファンを魅了。
6回の古城のセーフティの処理、7回のラミレスのピッチャーライナーの見事なキャッチ、さすが建さんです
とにかく嬉しい。
建さんはここ数年苦しんでいた。
2005年、膝の故障でプロ入り初の一軍未勝利。
2006年は主に中継ぎだった。
去年は途中からローテに復活して1072日振りの先発勝利を挙げたが、
最終的に5勝4敗。
去年のシーズン途中、建さんにインタビューをした。
「何年もファンの期待を裏切ってきた、何とかファンを喜ばせたい」
建さんは、自分がケガで期待に応えられていない現状を悔しがっていた。
そんな建さんが今シーズン見事に復活を果たした。
キャンプ中、大竹・ルイス以外は白紙と言われた先発ローテサバイバルで見事にローテーションを勝ち取った。
初登板こそ結果が出なかったが、ここ2試合は安定している。
今日に至っては完封勝利、喜ばずには居られない。
野球界では一般的にピッチャーは気が強い、ともすれば我が強いと言われる。
そんな投手と言う職業にも関わらず、建さんは非常に優しい。
マウンド上ではもちろん強気のピッチングを見せてくれるが・・・。
佐々岡さんも非常にいい人で知られているが、建さんも負けてない。
こんな思い出がある。
私がカープの取材班になって間もない頃、初めてキャンプ取材に行かせてもらった。
選手はもちろん新聞記者の方、他局の取材班の方を含めてほとんど誰とも面識が無かった、当然である。
仕事も何をしていいか分からない上に、周りは知らない人ばかり。
正直、緊張を通り越して怖いくらいだった。
このチキン野郎がと思われるかも知れないが、実際そうだった。
そんな中、選手でほぼ唯一面識があるのが建さんだった。
と言ってもオフシーズンに上司に連れていってもらった食事回でご挨拶させて頂いただけ。
一方的に知っていると言っていいレベルである。
おどおどしながらグラウンドに出て行くと、建さんが居た。
練習中、選手に話しかけていいタイミングも分からなかった私は、建さんの近くに居たのだが、とりあえず黙って見ていた。
すると建さんが、「久しぶり、きょう来たの?」と声をかけて下さった。
「はい、きょうからです。宜しくお願いします。」
たったこれだけの会話だったが、めちゃくちゃ嬉しかった。
覚えて下さってた事ももちろんだが、四面楚歌の状況(特に敵はいませんし気分的にと言う意味です)で救いの手を差し伸べられた気持ちだった。
建さんのおかげで、カープ取材班ルーキーの私は良い仕事とは言えないが、ルーキーとして最低限の仕事は出来たと思う、いや思っている。
これも最初に建さんが声をかけて極度の緊張から開放して下さったおかげである。
それ以後も、事あるごとに建さんは優しい声をかけてくれている。
そんな建さんの完全復活と言ってもいい完封勝利は、最高に嬉しかった。今度、建さんにインタビューする日が楽しみだ。
