痛みの形。私は陣痛を経験していない。これから一生する事はない。帝王切開の痛みは知っている。我が子が産道を通る痛みは知らない。陣痛に耐え、産道を通る痛みに耐え、我が子に対面した女性の姿を見ると、その痛みを知らない私は、名状し難い虚無感に襲われる。何か「母」として欠落しているように言われているような気がして。私は確かに「母」としてここにいるのに。