カフェの棚に並ぶ影の中で、
ひとつのやわらかな曲線が
静かに世界の重心を変えていた。

メニューを見つめる後ろ姿に触れた光が、
朝の空気を少しだけ澄ませていく。

選ばれたカップがトレイに置かれる音だけが、
その余韻をそっと包み込み、
日常の中に小さな調和を残していった。