夫、昨日で50歳になった。

夫婦で1泊2日、赤穂へのドライブ旅行。

帰路に神戸プレミアムアウトレットで4時間ほど過ごした。

とても元気だし、たくさん食べた。


9月1日に、8クールの治療を終えて本退院したが、そこからは月1回の抗がん剤治療を2年間の予定。

抗がん剤治療後1週間は、副作用に苦しんで、食べれる物も限定され、体重も落ちてしまう。

今回のバースデー旅行は、好調の日に行けてよかった。


去年の誕生日には、2人で御在所で登山した。その時に異変が始まった。いつもは私の方がバテてしまうのに、その時は夫の方がロープウェイで下山したいと言った。それを承諾せずに歩いて下山させた。

片岡温泉の宿で、私の方はお肌スベスベでスッキリ元気になったのに、夫は疲れが取れなかった。

11月13日にも、1泊2日で金沢へドライブ旅行した。夜の金沢は寒かったのに、バカみたいな薄着で行ってたので風邪のひき始めのような不調が続いた。そこからさまざまな不調を訴えながら仕事に行っていたのに、結局、採血してもらって急性リンパ性白血病の診断がついたのは、12月16日。登山から7週間も経っていた。

受診しなかったわけではなく、最初は耳鼻科で副鼻腔炎と言われ、治りが悪いからと歯科を勧められて、そこでも副鼻腔炎になりやすい上顎だからと言われた。高血圧の薬を処方してもらってる主治医に不調を伝えてもスルーされた。リンパ節の腫れや内出血が出始めてから、私が同伴し「採血してください」とダイレクトにお願いし、その結果、緊急連絡が入り、即日私がお世話になっている病院の血液内科へ入院となった。

「5年生存率30%」と説明されて、私よりも夫の両親がひどく落ち込んだ。夫がどう受け止めていたのか確認することはなかったが、今回の旅行中、「もう死ぬと思っていた」「50歳にはなれないと思った」「こんな風に旅行できる日が来るとは思ってなかった」と何度も何度も言っていた。

まだまだ治療の途中だけど、快方に向かっているとしか思えない。私もようやく、こうして1年前のことを書き残す気持ちにもなれた。


そんな夫の誕生日だった昨日、鍼灸学校の先生が亡くなられたという訃報が届いた。

夫と同じ年齢の先生。

病名はわからないが、だいぶお体が悪そうだという情報は聞いていたので、あまり驚かなかった。永遠の別れは突然来ることもあるから、悔いのないよう、その時々で礼を尽くせる人でありたいと改めて思う。