Yプロジェクト・プロデュース公演
+ 演劇倶楽部<オーズ> 企画・制作
『浅草の陽気な女房たち』(雷)

@渋谷区立文化総合センター大和田 伝承ホール


そこはまだ戦後そのものが
人の心にも街にも深く残っていました。

命だけを持って寄り添いながら、
その日その日を必死に生きる人たち。

その群像を面白く、おかしく描きました。

焼け跡に雨だけをしのげる
密造酒店「がたがた亭」。 

そこに取り巻きとたむろする
大陸帰りの金時さんと呼ばれる観音寺公時。

「金がない」。
一計を案じ、目をつけた
ふたりの人妻に金を貢がせようとするが
逆にふたりの知恵で痛い目にあわされる。

布団袋に押し込められ、川に放り込まれたり、
嫉妬深い夫に箒で滅多打ちにされたり、
果ては、縄張りを広げようと
乗り込んでくる男たちと
命がけの決闘にまで駆り出される。

人妻をペテンにかけて
金を巻き上げようともくろむ男。
嫉妬に狂う夫。
可愛い娘を嫁にしたいと
熱烈結婚願望の三人の男。
笑いの中に力強い庶民の知恵と
生命力あふれる生き様を
明るく愉快に描いています。


今から振り返れば、あの時は・・・。


ウィリアム・シェイクスピアの喜劇
『ウィンザーの陽気な女房たち』
(The Merry Wives of Windsor)を基に、
舞台を浅草にして描かれた本作品。


最近、アメリカを舞台にしたり、
文楽になったり…
リメイクされているのをよく見掛けます。
 

この超有名なストーリー、
まるやまが知るきっかけになったのは
ヴェルディ作曲のオペラ
『ファルスタッフ』。


同じ作品なんですけど、
タイトルロールが違うんですよね。

『女房たち』なのか『男』なのか。
でも、同じ作品なんですよね。

主役は確実に『男』。
かの有名な太っちょファルスタッフ
色々な作品に出てくるので
是非調べてみてくださいね(><*)ノ


この男を奥方二人で懲らしめる、
これが物語の主軸なのですが、
今回観た作品は、他の登場人物の
サブエピソードもしっかり
描かれていたように思います。

あと、戦後一年が経った浅草が
舞台ということで…オリジナルの
要素も多々盛り込まれていたり。

オープニングダンスからの、
所々タンゴを踊り、殺陣もあり
太鼓もあり。。。。


盛りだくさん過ぎて
主軸のストーリーを見失いました←
楽しく観てはいたのですがね…

お芝居が達者な方が
多かったからかな。良かった。


そう…だから色々気になるところが
出てきちゃうんですよね…


『戦後一年』という時代の考証。
舞台浅草での位置関係。
タンゴの演出効果とは。
あの舞台セットにしたのは何故なのか…
原作における『訛り』と『階級』の
意味するところを継いでいないような…

考えちゃう…

んー。
まずは原作を読みなおそうかしら。




**・.+丸山小百合+.・**