パパと私の特別な桜の樹さん。
10年前の2月。
大きな大きな手術の前。
まだ、この樹さんは(私はいつきさんと呼んでいます。)
つぼみも膨らんでいませんでした。
手術が終わって4月になれば、見に来ようね。
でも、今年は見れても来年は見れないかもしれないという想いの方が大きくて。
とりあえず数ヶ月先のことしか定かではないような
水の上をかろうじてバランスをとって歩いているような
どうしてよいかわからないような
そんな気持ちでほとんど無言で、パパちんと車の中で、遠くに海を望んだこの、いつきさんの下にいたよね。
2011年の春のいつきさんをあわせれば、
今年で11回目も、いつきさんが咲く桜に会えたしあわせ。
優しい優しいいつきさん。
いつも、おっ、来たな今年もって、にっこり笑ってるように見える樹さん。
当時、徹夜して、論文やホームページ、大学病院のデータを、貪るように調べてた頃。
誰もが知っている有名な大学の統計では、
10年生存率は
0%
と書いてありました。
しかも、それは、ステージ1とかの方も含んでいるようでした。
パパちんは、見つかった時にすでにステージ4。
下手に医大の研究所とか、大きな病院で働いていた私は、余計に数字に弱かった。
10年は無理なのか。
それどころか、5年もわからない。
でも、もう0%ではなくなったよね。
だって、ここに生きてるパパがいるんだもの。
樹さん、パパと私、頑張ったでしょう?
今年もにっこり迎えてくれたように見えた樹さん。
うんうんって頷いてくれたようでした。

