夏空に恋ふ蝶 -2ページ目

夏空に恋ふ蝶

炭酸水で溺死

「ずっと、こうしていたい」

遠い昔、私が願ったこと。

思い出すのは、重ねた手のあたたかさ。

独り用の布団はふたりには狭くて、それでも若い私たちには、それが一番だった。







叶うものなら、もういちど。



あなたの隣で眠りたい。















幾千回見た、白昼夢。












「約束したものね」

白く静かで、穏やかな、世界。





目の前で眠る、あなた。









「ようやく、一緒に眠れるわね」


見慣れた寝顔の横に膝をつき、それからゆっくり、隣に横たわる。


寄り添って、肩に頬を預けた。


安堵感に、ひとつ大きく息をつく。



すぐに吸い込まれるような眠たさがやってきた。



心地がいい。





「ずっと、こうしていましょうね」








眠りにつく。

永遠に。

あなたと。











あなたの手を握ることを、私は忘れなかった。










おしまい