◆狛江市長選挙(東京都)
結果、現職の高橋 都彦氏が二選。
有権者数は65,386人。
投票者数は30,741人。
投票率は47.01%でした。
以下は今回の選挙の立候補者の顔ぶれです。
左から得票数,得票率,年齢,性別,現新,名前になっています。
17,473 56.84 64 男 現 高橋 都彦(たかはし くにひこ) 当選
12,856 41.82 54 女 新 平井 里美(ひらい さとみ)
■一連の都知事報道に翻弄された選挙戦
今回の狛江市長選挙の立候補者2名はイライラしていたのではないでしょうか。
なぜなら東京都は、一連の舛添 要一前都知事の問題ばかり。
この問題は都民に留まらず、最終的には全国的な関心事へと発展してしまいました。
そうなってしまうと狛江市民以外は、まず狛江市長選挙に関心なんてもたないでしょう。
それは投票率にも表れていて、前回選挙時よりも1.41%減の47.01%に留まりました。
あまり目立たないところではありますが、こういうところにも舛添都政の悪影響が出ています。
辞任してしまえばそれで済むのでしょうか?
残念ながら都議会での発言も、全て詭弁に聞こえてしまいます。
■「野党共闘」は極めて限定的
第24回参議院議員通常選挙に向けて「野党共闘」が叫ばれるようになった2016年。
最初はマスコミも含め、随分と盛り上がっていたように感じます。
ところが蓋を開けてみると、野党共闘できているのは極めて限定的な選挙のみ。
それも国政だけの話しで、地方自治体の選挙では相変わらず共闘なんてできていません。
大体の選挙戦の構図は、日本共産党の新人vsその他の政党みたいになっています。
再三再四繰り返し書いていますが、とにかく安倍政権憎しのみで共闘しているんですよね。
それ以外に政治的理念もなく、安倍政権を倒閣できればそれで良し。
もし違うと言うのであれば、地方自治体の選挙でも共闘できるのでは?
こんなバラバラな選挙戦をやっているようでは共闘ではなく共倒れですね。
■都連と支部がきちんと連携できていれば差は縮まった
とにかく民進党という政党は、年がら年中内輪もめを繰り返しています。
狛江市長選挙を巡っても、民進党 東京都総支部連合会と狛江支部の間で内輪もめです。
都連は現職を、狛江支部は自主投票になったことで平井候補は苦しくなりました。
これがもし、都連と狛江支部が上手く連携して平井候補を支援していたらどうなっていたか。
票差から言っても、高橋候補を逆転できたかどうかは分かりません。
しかし少なくとも、もう少し僅差になったことは間違いありません。
民進党が毎度の「お家騒動」をした時点で残念ながら勝負あり。
日本共産党東京都委員会も怒っているんじゃないですか?
■チャンスがあっただけに日本共産党東京都委員会の”怒り”も一入なのでは
日本共産党にとり、狛江市長選挙は重要な選挙戦だったはずです。
なぜなら高橋市長の前は、矢野 裕(やの ひろし)氏が四期一六年のあいだ市長でした。
矢野氏は1996年の狛江市長選挙で、日本共産党の推薦を受けて出馬し初当選。
当時は保守系候補が複数出る、いわゆる「保守分裂選挙」でした。
そういう経緯もあって初当選を果たした矢野氏は、
その間いろいろありながらも四期一六年のあいだ市長を勤め上げてきました。
2012年の矢野氏の勇退に伴う選挙戦で、矢野市政の継承を訴えた田辺氏が落選。
田辺氏が落選したことにより、一六年間続いた日本共産党市政が終わりました。
そういう狛江市ですから、狛江市長選挙は日本共産党にとってチャンスであったわけです。
なので本当に「野党共闘」ができていれば、もしかしたらもしかしたかもしれません。
それだけに日本共産党東京都委員会の”怒り”も一入なのではと思うのです。
結論としましては、民進党と共闘をしようとしている時点でダメだと言うことですね。
参照元:野党共闘はどうなったのか 民進党が狛江市長選で内輪モメ(日刊ゲンダイDIGITAL)