均一な光で部屋中を照らすというのがかつての照明の考え方。その発想を転換し、リフォームを機に一つの空間に複数の照明を設置して、その演出効果を楽しんでみてはいかがでしょう。天井の照明は「シーリングライト」が中心ですが、ほかにも天井に埋め込んでほのかな灯りを楽しむ「ダウンライト」、部分的に光を集中させる「スポットライト」、天井から吊って食卓などを照らす「ペンダントライト」などがあります。また、壁の間接照明として「ブラケット」があります。これら以外にも、「建築化照明」といって、光源を隠して、やわらかい光で空間を演出するタイプもあります。これらの照明を適宜組み合わせると、そのときどきの生活のシーンにふさわしい照明効果が得られます。例えば家族で食事の際、ペンダントライトとダウンライトで集中と分散のバランスをとると落ち着いた空間になり、食事と会話を楽しむことができます。客を複数招いてホームパーティーを楽しむという場合には、スポットライトを加えて華やかに部屋を彩ってもよいでしょう。同じ空間が照明効果で見違えるように変化します。照明器具の光源は、白熱灯、蛍光灯が主に使われてきました。しかし最近ではこれにLEDが加わり、約10年といわれる長寿命とランニングコストの安さから人気になっています。シーリングライトからペンダントライト、ダウンライトまでLEDの照明器具の種類が揃い、普及にともなって低価格化も見られます。