DVD『激走モンブラン!〜166km 山岳レース』 | しろグ

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ご来訪、ありがとうございます。
まあ、そうおっしゃらないで、ゆっくりしていってください。

Amazon から昨日届いたのでさっそく視た。

先週「ちょっと遅れるからごめんね」というメールがAmazonから来ていて、予定配達日が4/16以降になっていたので気落ちしていたのだが、昨日ジョギングから戻ってきて部屋であれこれ考え事をしていると配達された。

鏑木毅さんを始め、日本の錚々たる顔ぶれのトレイルランナーたちが出場している2009年の『ウルトラトレイル・デュ・モンブラン』の様子を NHK-hi で放送したものをDVD化したもの。あれほどスキーにはまり込んでもスキー関連のものはDVDどころか書籍や雑誌すら買ったことがないのに、このDVDを始め、トレイルランにまつわるモノは出来るだけ手に入れるようにしている。

というわけで、このDVD。
冒頭で鏑木さんが富士山でLSD、地表の半分の酸素濃度しかない特別室のトレッドミルで3時間もランニングをされている場面が、既にこのレースに挑むことの異常さを暗示している。先月のトークイベントと湘南のセミナーで生のお話しをお聞きしてから観ると、なおのこと鳥肌が立つようである。

$Landscape and portrait ver. 2
 ※発行:NHKエンタープライズ/販売:枻出版社/2,625円

フランスの大会実行委員会の女性(芯の強そうなおばさま)がインタビューの中で『(このレースは)自分の限界を越えるのではないのです。自分の内面を知るのです』とおっしゃっておられた。ここまでくると、ほとんど哲学の世界である……

この大会は世界各国それぞれの国の指定の複数の大会で完走した者のみに出場権があり、なおかつ今年は応募者が多くて抽選になったとのこと。今年はそんな各国の猛者たちが2,300人出場したらしいが、46時間以内に完走出来るのは5~6割程度。日本からも20人の選手が出場したとのことだったが、12人の完走だったという。

いや、まてよ、、、
トレイルランレースのオリンピックや世界選手権のような大会だが、技能面の出場資格は「国内の指定の複数レースを完走した者」のみである。もちろん、ハセツネや北丹沢12時間やら非常に厳しいレースが条件なのだろうが、そういった幾つかの大会に出て完走すれば資格が得られる、ということだ、、、ほおおおお、なるほど! 

あ、いやいや、そんな不逞な企みは抱いていないが、それは非常に夢のある話だ。普通、世界クラスの大会は国内の厳しい予選を勝ち抜いた上位数人が出場というのが一般的だろうが、複数の国内大会で完走してポイントを貯めればエントリー可能というのは、私のようなトレイルランナーの末席を汚す身としては大変に夢があるではないか!……

もちろんエントリーフィー、渡航費用、滞在費、休暇の取得などなど、クリアすべきものは多いにしても、オリンピックのように国内選考会が終わるまで常に大会の1~3位にいないといけない、ということはない。。。

……と夢を見せてくれたDVDである。
いつかは出られるかも知れない、と想像するだけでランニングやトレイルランを続けていこうと思えるのである。25~30kmのランニングやトレイルランで泣いている場合ではない……


ちなみに『ウルトラトレイル・デュ・モンブラン2009』の概要は以下の通り。

・レース開催日:2009年8月28日~30日
・コース全長 :166km
・累積標高差 :9404m
・制限時間  :46時間
・日本人10位入賞者:鏑木毅(3位)、横山峰弘(6位)、山本健一(8位)/敬称略

10人の入賞者の中に3人も日本人がいるというのはすごいことだ、、、スタート/ゴール地点のシャモニーでは「ジャポン旋風」が吹き荒れたらしい。そうそう。スタート直前の鏑木さんを映した映像があったが、御大の背負ったバックのショルダーベルトに日の丸をあしらったお守りがくくりつけてあった……あれがやりたくて仕方がないのである。。。