こんばんは。
本日のテーマは
「法人営業の具体的なお仕事」 です。
みなさんは、銀行の法人営業と聞くとどんなイメージですか?
私がかつて持っていたイメージは、「資金調達の相談に乗って、事業拡大に貢献する」
みたいなキラキラしたイメージでした。
これは決して間違いではありませんが、現実は想像よりも遥かに過酷です。
多種多様なソリューション提供を行い、いかにノルマを達成するかに尽きます。
大まかに今のノルマを分けると以下の通りです。
①貸出実行額
②手数料収益獲得
③事業承継やM&Aの実行件数及び獲得収益額
④基盤取引拡大(積立型の保険や投信、カード、取引先増加など)
⑤残業削減
細かく言えば、もう少し多くなるのですが、ざっくりと分けるとこんな感じです。
従来の銀行はストックビジネスと言われていました。
要は貸出を獲得すれば、貸出期間が終了するまでチャリンチャリンと利息が入ってくる為
継続して儲けは出ますよという事です。
ですが、今はそのチャリンチャリンが極端に少ないため、経費を差し引いたあとの残りが
物足りない。
だから、短期的に収益を稼げる商品をたくさん売って決算数字を作らないとあなた達の
給料なんてちゃんと出せないよってなワケです。
貸出利息が減少
↓
利息減少を補う為に、短期収益が狙えるサービスを強化
↓
人件費の更なる削減
↓
各種手数料を値上げ(現在)
ざっくり言えば上記のような流れなのかなと。
ここで本題に戻します。
そもそも貸出金利が下がった要因は何なのでしょうか?
長らく日本経済は停滞し、企業や個人は投資や消費を避けるようになりました。
お客様から預かった預金は、貸出に回せない以上、銀行にとって負債でしかない為、
日銀に預けて預金金利の負担を減らすようになりました。
しかし、このままでは銀行の主な収益源である貸出が伸びないため、結果として企業や個人の消費が伸びずに経済停滞が続くと予想される事から、日銀に預けている銀行の預金に対して利息負担を強いる事で、積極的に融資に回すよう仕向けた作戦がマイナス金利と言われるものでした。
銀行としては、ニーズがないのに貸出に回せと言われても困りますよね。
だから少しでも金利を優遇して、貸出を伸ばす事で食い繋ごうと考えたわけです。
それが結果として金融機関同士の金利ダンピングを引き起こし、自分達の首を自分達で締めあった結果が今という事です。
つまりは、本来であれば企業にとってすごく大事な「資金調達」を安売りし過ぎたとも言えるのではないかなと。
モノの価値は、時代によって大きく変化をしていきます。
金融サービスとは、物理的な何かが存在するわけではないですが、サービスそのものの価値は確かに存在します。
そういった意味で、今の日本は銀行からの「資金調達」の価値が低くなっていると言えるのではないでしょうか。
資金調達の価値=金利だと私は考えているので。
また話が逸れそうなので戻します。
つまり、以前は融資一辺倒で生きていけたものが、今は難しいという事ですね。
今の法人営業の仕事は多岐に渡ります。
手数料獲得のために、金融商品の販売を強化しているわけですが、前回の記事でも書いたように、この金融商品の販売は本当につまらない。
リテールはこれを永遠にやり続けなければいけないのですが、法人はまだ逃げ道があります。
それは、お客様のビジネスに寄与する提案から手数料をいただける場合があるからです。
具体的にどのような事が挙げられるかというと
①M&Aの仲介
②外部提携先を紹介して、成約に繋がった場合のキックバック
③デリバティブ商品(為替デリバティブ・金利デリバティブ)
④特殊な貸出を行った場合にいただく手数料
などがあります。
③は一時期問題になったりもしましたが、お客様によっては本当に必要なケースもありますからね。
この中で、個人的に特に面白いと感じるのは①です。
ここ数年で企業の経営層(オーナー含む)は、増々高齢化が進み、いわゆる事業承継問題が多発しています。
膨れ上がった株価を個人単位で売買出来ない事や、そもそも後継者がいないケースもあり、選択肢としてM&Aが出てくる事は珍しくなくなりました。これが事業承継型M&Aです。
また、会社の成長戦略に沿ってM&Aを検討する事も多くなりました。
自分たちに無い技術を持った会社と資本提携する事で事業領域の拡大に繋げるといったイメージですね。これは成長戦略型M&Aと言われるタイプです。
このようにひと昔前であれば、銀行がM&Aを提案するような事は考えられませんでした。
ですが、今は、よく「コンサルティング営業」とか言われますが、企業の課題が高度化するにつれ銀行の提供出来るメニューも増えています。
その分職員の負担も大きくなっているのは事実です。
かつ、今の管理職の大半は、昔のビジネスモデルの中で出世してきた人達なので、知識量で言えば、今の中堅クラスの職員のほうがあるのではないかとさえ思います。
その負担増や管理職との知識量の差(レベル感)が開く一方の状況で、銀行の退職者は増加傾向にあります。
私自身も、そのあたりが転職を検討する理由になっている事は間違いないです。
今日はこのへんで。