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日々是一進一退

20年以上接客業に携わってきました。
その前は公務員をちらりと。
接客メインで書こうとしておりましたが、すっかり四方山話になっております。

先日上げた「美容部員という仕事」が一瞬ハッシュタグランキングに上がってびびりました。

なぜって、いうほど美容部員について書いてないので(謝)


本日はコールセンター。

いや、自分がやるとは思ってなかったんですよね。

なんせ繊細さんなので。

今時「繊細なので」とか「HSPなんで」とかいうと「繊細ヤクザ」みたいでやなんですが。


人口に膾炙する前よりもHSPという概念を知ってたし。

世間にマウント。

随分昔のブログで取り上げましたが、

この本には本当に救われました。

今でこそHSP関連の本はたくさんありますが、この本が自分の状況の理解や解決策の実行のしやすさなどがだんとつです。

やはり筆者自身が大変な想いをして得たものだからだろうと。

寝たきりみたいだった時に何度も何度も読み返して、

ほとんど記憶しています。

もし「敏感」(この本では色々な意味で繊細とは表現されていないです)でしんどい、

という方がいたらぜひお薦めです。

(ちょっとスピリチュアリズムよりの話も出てきますが、とんでもさんみたいなのではないです)


と、、、前置きが長いのはいつものこと。


繊細というか敏感というか、コミュ障というかとにかくコールセンターなんてありえないと。

美容部員だって接客そのものは、よほど親しくなった方以外はやめるその日まで緊張しなかったことはないくらいです。


そんな私がコールセンター。

何回でも書く。


しかもPCスキルゼロ、タイピングなんて「タイピングオブザデッド」で遊んでた時しかやってない。

かろうじてホームポジションがわかるけど、ブラインドタッチなんてそんな。


環境の変化でトライすることになったのですが、

面接の時にタイピングのテストがあると言われて慌てて練習。

まーいまだに別に早くもないのですが。


コールセンターってジャンルが幅広いのですが、私はTVとレコーダーのテクニカルサポートをしていました。

技術には興味はあってもTVやらレコーダーそのものを使い倒すようなタイプでは全くなかったので、

それはもう全てが新鮮w


研修は楽しかったです、ほんと。

自分でTVとレコーダー、HDDとか何やらかんやらの接続・設定もできる様になりましたし。

仕組みも全く知らなかったので、学べたのは良かったです。


が、きつい。

対応はきつい。

今までそこそこ高級な化粧品の接客だったので、それなりに顧客層は絞られていたんですよね。


ですがTVって今でこそ持ってない人も増えてますが、

まあ大体お家にあるんですよ。

となるともう有象無象の人達との対応になる。


ほんっと久しぶりに「女子供」扱いを受ける日々でした。

特にテクニカルサポートなので、言いたくはない言葉ですが「暴走老人」に遭遇する毎日。

毎日ですよ、本当に。

「誠意を見せろ!」

を初めて聞いた時は、うわ本当に言う人いるんだって思いましたが、序の口であることをすぐに知ることに。


ちょっと書けない脅し文句から、

「ネットに書くぞ!」

「知り合いに〇〇製品は買うなっていうからな!」

「消費者センターに言うぞ!」


は超定番。

消費者センターの方とは実際にやりとりして、大変な目にあったことも。

(センターの方もとても丁寧な方で、私とも何度もやり取りするも消費者センターを入れてどうにかできる話ではなかったり)


男女どちらからも高齢者からは「男性に代わって」だの、

「専門の技術者に代われ」だのも定番。

ついでにどちらの質問も全く難しいものでなく。


TVがないと他に娯楽がない、と言う世代は、

「TVなんて20年くらい持って当たり前」

「電気屋が繋いだからわからん」

「主人or子どもがやったから分からない」

なので電話した、だからすぐに解決しろ、なんで解決できないんだ!となり、


ストリーミングとかゲーム使用がメインな世代からは、

「P〇5のゲームの出力ができない」

「インターネットがつながらない、生配信までに解決しろ」

などネットワーク系の問い合わせが多く、

こちらも今すぐどうにかしろ!TVに問題がある!と温度感が非常に高い。

インターネッティングってTVだけの問題じゃないんですよう、と言うことを噛んで含めてお伝え。

ケーブルの仕様とか、ルーターとか、と質問しても聞いてくれない方も多数。


お子様がおもちゃぶつけて液晶が割れた、保険使うから手続き教えて、もよくあったのですが、

最初は猫がぶつかった、と言っていたのを後日「子供が」ぶつけたって言っただろうが!と言い出すお客様。

猫が原因の場合は保険が下りないのを何かで知って、子供が原因にしたと思われるため録音確認。

やはり原因は猫。気持ちはわからなくもないですが、これもう保険詐欺。


最近は若めのユーザーはLINEのチャットでの対応で問い合わせも増えてましたが、

シニアはますます電話になり、まずはなかなか繋がらないことへのクレームからスタート。

これ、どこのコールセンターも同じかも。


家電系の定番かもですが、ひたすら蘊蓄を語るシニア。

「人間聞こえる音は何Hzから何Hzか知ってるか?!」

(2万Hzとかだっけかー、Google先生に確認)

「そんなことも知らないでこの仕事をしているのか!」

「可聴域でしたら〇〇Hzですね」


などと返しつつ、いやもうそんな高音も低音も聞こえなくない?

私だって随分前にモスキート音聴こえなくなってるけど、と思いつつ。


「〇〇電気の店員は知識もあってこの間は3時間色々と話をしてきた!

それに比べて△△電気の店員は何にも分かってない!

しっかり教育しろ!」


とお怒り。いや電気店さんお疲れ様すぎる。

私もお疲れ様すぎる、もう1時間超えてますやん。


と言う方も定番。

先日、電気店にお勤めの方のご子息がクレーマーに刺されるという痛ましい事件がありました。

命に別状はないものの重傷、と言うことでしたのでかなりひどい怪我を負わされたと思います。


フリーダイヤルのコールセンターや、販売店の店員がともすると「無敵の人」の砦になっている可能性があるんだと改めて考えさせられました。


やっかいさんには事欠かないですが、もちろんまともなお客様もいるのです。

年末にたくさん録画しておいた番組ば再生できなくなったとお問合せ。

レコーダーがかなり方式の古いもので、これは厳しいなと思いつつ色々操作確認。

老夫婦が二入であれこれ一生懸命試してくださるも、

再生できる様にはならずお詫びを申し上げると、

「楽しみにしてたから残念だけどしょうがないよね。時間かけて色々付き合ってくれてありがとうね。」

とお礼を言ってくださる。

途中もお二人穏やかで仲の良さそうな様子に、こういう人になりたいものだなあと思う私。


人間トラブルの時ほど本性が出ると言いますが、本当にその通りだと思う日々でした。


ヘッドセットで耳に直接言葉が入ってくるので、気にしていないつもりでも体は反応するようで、

ストレスを感じないと言うのは難しい職場です。

それでも、解決して電話の向こうで喜んでくださるのはやはり嬉しい。


ただ時間には追われるので、なかなか繋がらなくてもどうか待っていただけたらとお願いしたいです。




久しぶりにタリーズのパスタを食べたのですが、東京にいた頃より具がものすごく減っている。

お手拭きもえらい小さくなっている。

2杯目を安くしてくれるサービスは嬉しいのですが、悲しくなりますねえ。