前回は、自分がドライブすることになった部署の生産性を上げるキーポイントを説明しました。
「スタッフ数(n)」x 「一人一人の能力」x 「シナジー効果」
でした。今回は、個々人の能力向上について、具体的にどうするかを話していきます。
私が実際に行ってきたことやコンサルティングしたやり方は、もっと色々な事を組み合わせていますし複雑になっています。ここでは、コアな部分について、できるだけシンプルな説明にとどめます。
一人一人の能力の上げ方
1. あなた(マネージャー)が考える現在の仕事に必要な能力を書き出す。
コアとそれ以外に分けて箇条書きにする。分け方はそれほど厳密でなくて良い。
コアの仕事に必要な能力
コア以外の仕事関連で必要な能力
語学
資格
2. あなた(マネージャー)が思う、将来的に必要となる能力を書き出す。スタッフごとのキャリアプランがあれば、それをベースにします。
3. 同じことを、スタッフにも自分自身について書き出してもらう。この時、この評価は、成長プランを創るためで、業績評価とは関係が無いと伝えましょう。こういう管理的な作業は、スタッフに疑心暗鬼を起こさせかねないからで、疑心暗鬼になると決して本心を明かさないからです。
ここで、リストができます。
4. このリスト化された各項目について、マネージャーとスタッフは、そのスタッフの現時点での評価をいれる(10点満点で)。
5. 当たり前ですが、評価が異なっていたり、近かったりします。これについて1 on 1ミーティングを行い。
評価について話し合う。
この時、評価の隔たりを無くそうとかあなたの評価を押しつけてはいけません。スタッフ自身の評価をしっかり聞いてください。『ああっ、こういう考えを持っていたのか。』など、理解のきっかけになります。
ここでの、あなたのアプローチは、『理解』です。
6. キャリアプランに基づいた、将来必要となる能力について、いつまでに何をするかについて、話し合いを行います。
キャリアプランが未作成の場合には、
いつまでに
何をするか
目標達成率と評価方法
を考えます。会社としてバックアップをする場合は、特にここをしっかりと決めます。
7. 一年以内の目標達成率を決めて、毎月一回はフォローアップする。必要なら修正をする。
重要なことは、好循環です。昨年より今年、今年より来年が良いことが大事です。外資系IT企業のスピード感で言うと、前のクォーターより今のクォーター、今のクォーターより次のクォーターを良くする好循環を考えましょう。
次回は、シナジー効果の造り方です。