9月3日からの 北アルプス 夢にまで見た表銀座コースは 天気に恵まれず、
雨の中の 行軍となってしまった。
青い空に向かって天を指す槍ヶ岳を見ながらの縦走を夢見ていたのに
すぐそばにあるはずの槍穂の雄姿を見ることは 最後の最後まで出来なかった。
9月5日金曜日の早朝に山を降り 松本市内で打ち上げを行った。
仲間との3日間の縦走は それは、それなりの楽しい思い出になりそうな 気がしていた。
土曜日の朝、ホテルの部屋の小窓から見る空 天気は回復していないように思えた。
一階で朝食を食べているとさわやかな朝日が差し込んで来たではないか。
朝食を終えて、部屋のある6階のエレベーターホールに降り立つと
ビル越しに青空がのぞいている。
もしかしたら、まさか、震える胸を手で押さえ、
怖いもの見たさにエレベーターで10階まで昇った。
そのホールの窓越し 大きな青空の下に北アルプスの山々が
雨で洗われてほんとにクリアに見事に連なっていた。
悔しさと悲しさがいっぺんにこみ上げてきて、全身の力も抜けて
どうしようもない やるせない気持ちになっていた。
昨日、雨の中を槍ヶ岳から上高地まで6時間ほどで降りて来た。
今 槍ヶ岳にいたとしても十分に夕方4時の松本空港からの飛行機に間に合う。
槍ヶ岳山荘でもう一日粘っていたら この 快晴の下
北アルプスのすべてと360度のパノラマを自分のものに出来たはずだ。
すぐそこにある絶景 手が届いたはずの絶景 想像することも出来ない
昨日まで そこにいたのに なぜ 今 時間をもてあましている俺はここにいるのか???
空港に向かうバスの窓から、空港の展望デッキから その姿を恨めしく見ることが
唯一できるその日の振る舞いのようだった。
4時25分福岡行きの小さな飛行機に乗り込む
気持ちはまだ 何かをひずっている。
小さな松本空港をその飛行機は離陸していく。
一度北に向かって、
それから 薄い雲を抜けて高度を上げて、きびすを返して南に向かう。
雲の間から 遠くに北アルプスの連山の黒い影が浮かび上がってきた。
すると抜け始めた頭のてっぺんの髪の毛を引っ張るように
飛行機の窓には、その連山の中に天を指す槍穂の雄姿が映って来た。
なんと言うことだろう、昨日まで50m先の槍穂を見ることが出来なかったのに、
数十キロ先のとんがった姿がはっきりと見えた。
さようなら、そして、必ず近いうちに憧れの君を見に行こう。
かたく心に誓うしかなかった。
その後悔の念は簡単に晴れるはずもない。槍ヶ岳への思いは日に日に強くなっていき
来年まで到底待てないこころの状態になった。
なんとか 土日に休みをくっつけて 月曜の東京出張にあわせて
どんな格好で飛行機に乗り、荷物をどうやって どこに いつ 送ればいいのか 考えて 考えて
9月25日木曜日の夜、 中部国際空港に宿をとり
9月26日に上高地に向かうことにした。
中部国際空港 金山 経由して
千種駅にて しなの号を待つ
アルピコ松本電鉄
電車の窓から 蕎麦畑の向こうに期待のアルプスが見える
上高地 横尾山荘 帰りもお願いした
流れる雲 山 川
紅葉した山々が見えてきた 興奮!
すばらしい紅葉が見えてきたー!!
ちょっと補正したけど 見た目に合わせてます
すばらしい氷河公園?の紅葉
南岳への分岐
腹減ってしょうがない
早々とここで昼食をとる
間近でみる 初めての槍ヶ岳
リベンジなるか?
堂々たるこの姿
感動です
槍の上に 槍の形の雲が
登る前に腹ごしらえ
まだ12時
うれしさ百倍であまり怖いところはなかった。
最後の梯子です
夢に何度出てきたことだろう
槍の文字
を何百回打ったことだろう
気分はサイコー
3180m 12時56分ですね
前回歩いた 東鎌尾根が連なっている
雨の中大変だったなー
いまではホントにいい想い出ですね
初登頂を祝って
前回頂いた1000円の生ビールは なかった 残念
700円の500mlの缶は売り切れ
500円の350mlとサラミでお祝い
夕食前にもう一杯
夕日もありがとうございます。
日本海方面は終日 雲海の下
流れ来る雲海が勇ましい
朝日もきれいですね
ヘッドライトも見えています
小屋の横の小さな頂で
たたずむ俺
石川県から来た彼にお願いしたショット
槍の影 まったく想像していなかった
すごい シルエット
立山 剱方面
必ず、剱まで いつの日か行きます
待っててください
お世話になった槍ヶ岳山荘
この小屋グループの社長さんは知り合いの後輩
すばらしい個室を頂いた 感謝 感謝
3日目の南岳への道すがら
カッコいい稜線ですねー
南岳
天狗池に下りていきます
結構大変でした
いい色の槍ヶ岳
さかさ槍 すばらしい 感動
昼飯にありつけず、3日前の
非常食のアンパンで食いつなぐことになった
買っててよかった
うーん すばらしい だけど
槍の上の青空が少ないですね
まーいいか
ななかまどの向こうに、、、
横尾から上高地河童橋へ
2時間で下りた(はやっ)
途中赤く染まる穂高??
そして、それは見事に完全に晴らされることになった。
すばらしい北アルプスの峰峯が 槍ヶ岳の雄姿が
すばらしいその紅葉が
2週間前の あの 悔しさ悲しさに対して
倍にして10倍にして返してくれた。
忘れられない すばらしい 山行をありがとう。
あとがき
槍ヶ岳にいるときは大きな災害だとは思わなかった
無念です ご冥福を祈ります