就職してから、しばらくは学生気分が抜けず、可もなく不可もなくただ業務をこなす日々が続いた。周りの諸先輩が優しい人で私自身も人一倍頭で考えて行動する派だった為、頑張っている風に見られていた。

入社して3年目で転機が訪れた。上司から「ファーストステップ研修」への勧めがあり、軽い気持ちで受けることにした。内容は15回の県外研修(半年間)で事前、事後レポート提出でレポート内容によっては再提出しなくてはいけなかった為、郵送前に事前に上司に誤字脱字言い回し方等ダブルチェックしてから郵送するようにした。交通費と研修費は会社からだったので、会社への研修報告書も別件で提出していたため、時間と日付に追われながら半年間で45枚ものレポートを書いていた。日々の業務+研修+レポート+プライベートを両立するのが本当に大変だった。
この研修ではリーダーやケアマネといった施設をまとめる役職の人とのグループワークが多く、たくさん話の影響からか介護観を見直すきっかけになった。そして、多量のレポート作成から、文章能力の向上が図れた。また、研修発表では、第三者への分かりやすい伝え方を考えることが出来た。

この研修参加後から、仕事に対する向き合い方が変わり、介護の魅力を他者に伝えるために何が必要かを考えるようになった。
ここから、私は指導者として始まった。