トウシューズを履き始めた生徒さんが

 

自分の足を見るのが嫌になるといいました。

 

きちんと伸びているしトウシューズにものれているからこれで問題ないよというと

 

「写真で見るダンサーの足はよくこうなっているけど私の足は頑張ってもそうならないの」

 

という。

 

今ほど情報過多ではなかったけれど

 

私が子供のころもバレエ雑誌で見るギエムの肢体を見て

 

こんな体じゃないとバレエダンサーにはなれないのか・・

 

先生はこういう風になることを目指してほしいのだろうか・・・

 

と目の前が暗ーくなっていたのを思い出しました。

 

 

クラスの中でもあまり注目されないポジションにいた私が

 

それでもバレエを続けたのは

 

あまり現実に目をみけない自分もいて

 

ただ単純に舞台で音楽に乗って踊るのが好きだったということに過ぎません。。

 

あまり期待されないポジションにいたからこそ

 

現実を見ずひとりで夢を見て過ごせたのかもしれないのです。

 

一人で夢を見続けてギエムにはなれませんでしたが

 

バレエの学びを続ける喜びを得ることができています。

 

 

 

どのジャンルでも同じなんではないかと思いますが

 

完成形に向かって目指していくことだけが目標になると

 

あまりにも輝かしい完成形にストレスを感じてしまうことがある。

 

だから完成形が全くないことを楽しめたらよいのでは・・・?

 

と思いました。

 

 

 

コロナ後の発表会で再び得たダンスへの情熱を書き記し終わる前に

 

あっという間に月日は経ち、あと二ヶ月で今年も終わってしまうことに唖然。。

 

私のコンセルバトワールでは今週末にサイクル1とサイクル2の最終学年の試験があります。

 

年齢でいうとサイクル1の最終学年は10-11歳、サイクル2は15,16歳です。

 

コンセルバトワールによって試験内容などは異なりますが

 

うちは文化庁が出している課題曲のバリエーションをほぼ変更せず踊ることにしています。

 

それができるように学年ごとに準備しています。

 

 

 

この四月に知人のバレエ教師からの紹介で

 

パリ郊外のコンセルバトワールの試験の試験官をさせていただきました。

 

生徒さんたちの今後の成長に役に立つコメントを見つけていくという作業と

 

他のコンセルバトワールの教師との意見交換は

 

とても有意義で

 

ダンスとは何か、舞台とは何か、アーチストとは何か、芸術とは何か。。。

 

様々なことについて考えさせられました。

 

 

 

 

生徒は、

 

生徒として学校の教師の求めるダンスのスタイルを学んでいれさえすればいいのではなく

 

自分の声に耳を傾けて表現する喜びを忘れないでいてほしいなと思いました。

 

 

 

教師は、

 

コンセルバトワールという枠組みにのみとらわれず

 

自身がダンスで得た喜びや興奮を絶やすことなくいるべきだなぁと自戒を込めて感じました。

 

 

 

完璧な人間がいないように

完璧なダンスなんてない。

 

その日のその時のできることをやっていけばいい。

結果はその時自分がやったことの答えにしか過ぎない。

何をどうやるか決めるの自分だけどね。

 

 

 

 

 


 

花と雪の次はアラビアの踊り

 

前年度のコンセルバトワールの予算で買っておいたちびちゃんサイズの衣装があったので

ちびちゃんたちと最上級クラスの生徒たち数人で踊ることは決めていました。

 

フランスではダンス・オリエンタル(日本ではベリーダンスと知られているのかな)のクラスがあちこちにあるので

衣装が意外と簡単に見つけることができました。

子供サイズの衣装は一着10ユーロ、大人サイズは15ユーロ。

日本円で1300円から2000円。

 

この振り付けをするにあたっていろいろな振り付けを見たけれど

アラビアの踊りなのにインド古典舞踊っぽい動きにインスパイア―されたものもあったり

振付者の解釈が多様だったので悩みました。

 

 

 

振りの構成

 

①まずはイメージを思い浮かべる

 

テーマは火と水

アラビアの砂漠で遊牧民たちが火を囲んでいるイメージ。

舞台奥中央に火があって、ちびちゃんたちにはその炎を表現してもらおう。

オーガンジーの赤い布を持たせたら炎のように見えるし!

最上級クラスの子たちには水をイメージしてもらうようにしました。

クールビューティー!

 

ポールドブラPort de bras

女性らしい優雅な美しさを

クラッシックバレエの基本の腕のポジションとは違った腕の動き(ポールドブラ)で見せたかったので

見栄えのするポーズをいくつか決めてそれらをつないでいくことにしました。

腰や肩を揺らしたり、腕も波のように肘手首を動かしたり。

女性らしさを出す踊りは、女性らしさを出しすぎると下品になるので

クラッシックバレエをメインに踊ってきた生徒たちがより踊りやすいように

アチチュードやピルエット、アンドゥオールのポジションも取り入れました。

 

布を使って演出

谷桃子バレエ団のアラビアの踊りでは大きなシルクの布を上手く使って

とても美しい演出をしています。

このアイデアをいただき、ちびちゃんたちの上を大きな布が舞うようにしてみたいなと。

きっとちびちゃんたちも喜ぶ!

そう思って布屋さんでシルクっぽい、軽い布を探しに行くと

スカートなどの裏地に使う布がセールで安くなっていました。

買おうか悩んでいたら暇だったに違いない店員のおじさんがやってきて

一緒に布を広げて走ってくれた。

しっかり空中で広がって悪くない。

色で悩んでいたんだけど(炎だったら赤、でも色はこのブルーが好きだな。。。)、

おじさんに「どっち?こっち?何メートルいる?」とせかされブルーにした。

布屋さんに行くとなぜかいつも店員にせかされて焦って困る。

コンセルバトワールのお金で買う時はなおさら。

予算内に抑えなきゃならないから計算間違えないようにいつも計算機を手に行きます。

 

②構成を考える

幼稚園の年長クラスの12人をどう見せるか

 

音楽はちびちゃんたちだけで踊るのには長すぎたし、音も取りにくい(数えにくい。カウントが常に8個ずつではない)ので

最上級クラスの高校生たちと交互に踊るように構成を考えました。

 

高校生たちが中央で踊る―ちびちゃんたちは後ろで動く

高校生たちが両脇でポーズ―ちびちゃんたち前へ移動・ポーズ

基本これの繰り返し!

 

12人もいると一人くらいはちゃんと音楽をカウントできる子がいるものです。

列になった時にしっかりした子を中央と両脇につけて~!

じゃないと移動して次のフォーメーションになったりするときに交通渋滞が起きる。

舞台でほかのことに気を取られて立ち往生してしまう子もいるからね。

真ん中と両端にしっかりした子を置いておくと音に遅れたとしても

押したり引っ張ったりして動かしてくれる。

だから移動時間は余裕をもっておく。

 

新学期までにやったのはここまで。

後は生徒たちがどう動くかを見て決めていこうと思って。

 

 

次回はトレパック(ロシアの踊り)について書きたいと思います。