2002年夏 僕はメキシコにいました。
闘龍門練習生として、
ちゃんこ番をしていたある日。

何時ものように先輩方はロビーのテレビで
日本から送られてくるプロレスのビデオを鑑賞して雑談しています。

当時よく観ていたのは
WWE
闘龍門JAPANやみちのくプロレス
90年代のメジャーシーン
が多かったと記憶してます。

そんな時
先輩方が大勢集まってあるビデオに釘付けになってました。

KAIENTAI -DOJO

ちょうどT2Pの先輩方と同時期に日本へ逆上陸したプロレス学校。
そのため意識されてたのだと思います。

しゃちほこマシーンとX'sが似ている?!
週プロに掲載されたMIYAWAKI選手の後ろ姿を見て、この選手は大鷲さんに似てるな!

等、そんな中このビデオに1番影響を受けた先輩が

近藤修司選手

何故か近藤さんは影響を受けた選手の物真似を良くやられていて、
自分はその相手役をやってました。

まぁ要はプロレスごっこです。
メキシコは娯楽が少なく、
この手の練習生を使った遊びは当時よく行われていました。

近藤さんがやるのは高木三四郎
入場がお気に入りで
それくらいだったら良かったのですが

次にやるようになったのが
ビデオで観た
真霜選手です。

真霜選手のファイトスタイルはキック主体
近藤さんの丸太のような足でのキックは、
冗談で蹴っても吹っ飛びます。

おお!今の吹っ飛び方いいな!
サンボ大石っぽい!

そう笑う近藤さんでしたが、
当時60キロの私は演じる余裕などなく、
ただ、早く真霜選手に飽きてくれ!
そう思ってました。

そんなある時、
ロビーで近藤さんが
ニコニコしながら

おい高梨!
この選手を観ろ!
俺が真霜選手役やるから、お前はこの選手の真似をしろ!

そう言われてテレビを観ると

そこには真霜選手vsイサミ選手が写っていました。