オブセッションツアーは、オブセッションをベースとしてより幅広い状況で長時間使用出来るボールとなっています。

 

カバー、コア共に変更されておりますが、オブセッションの特性は消えておらず絶妙な仕上げです。

 

カバーは「Tour V2 Solid」という、初代ウェブツアーに採用されていたカバーの改良型です。

オイルへの強さが強化されていますが、オイルの段差や濃淡に対して鈍感な特性で、コンディションの変化に左右されにくく安定感のある動きとなっています。

 

コアはオブセッションコアをベースにフリップブロックを外したものが使用されております。

この変更により、低RG、低⊿RGというあまり見ないスペックとなっております。

転がるから手前も安定するんですけどフレアが小さいおかげでレーンの奥までフッキングのためのエネルギーを多く残せるので、適度にバックエンドリアクションが出る事も汎用性の高さの理由です。

 

投球した印象ですが、全体的な動きが非常にスムーズな事がまず印象的でした。

非常に柔らかいブレーキ感で表現が難しいのですが、弱く止まりながら走るというか、寄りながら走るというか、そのくらいミッドレーンではスムーズな動きを見せます。

カバーとコアの各性能のバランスがとてもよく取れているのだと思います。

バックエンドも変わらずスムーズながらオブセッションより素直に向いてくれて扱いやすい印象です。

これは動画を確認して頂けるとお分かり頂けるかと思います。

 

全体的にコアの特性が非常によく出ていると思います。

オブセッションと比較すると、オブセッションの手前を弱くしてその分をバックエンドに足し、全体的な動きを柔らかくスムーズにした感じ。

個人的には初代ウェブツアーを全体的にオイルに強くした感じ、もしくはウェブツアーハイブリッドの先を柔らかくして手前を強くした感じとも思います。

 

オブセッションよりは曲がり幅は少なくなっていますね。

この手のボールは大きな曲がりを求めるようなボールではないですからね。むしろオイルへの強さをある程度維持しながら曲がり幅を抑えたボールというのは安定感の塊です。スコアメイクにおいて非常に有用なボールとなります。

 

私の球質では、23ml以上、40ft以上のオイルパターンに対応します。

用途は朝イチの先がキレて暴れる状況、スポーツコンディションが中心ですかね。

イージーなコンディションにも向きます。外のオイルが極端に少ないパターンの場合は先がタレて動かなかったりオーバーリアクションになったりしますが、オブセッションツアーはオイルの段差に鈍感でバックエンドまでリアクションを温存出来るので安定して長時間投球出来ます。

「ツアー」と名の付くボールなのにトーナメントでもハイスコでも有効で出番の多いボールです。

 

多くのタイプのボウラーに合いますし、使ってみて頂きたいですが、スピード、回転共に少ないタイプにとっては若干カバーの強さが目立って感じてしまうかもしれません。

あと、動きのスムーズさ、高い安定感、汎用性の高さに優れていますので、派手な動きはしません。

あまり無いタイプのボールなので一度お試し頂いて、ハンマーブランドのボールの実戦的な性能の高さを感じて頂きたいと思います。

 

以上でーす。