こんにちは
ベビー向け、幼児向けの絵本を紹介している
桜餅本舗のブログです
お気軽にお立ち寄りください
今日は、夏の盛りに向けて読みたい、
モグラとセミが主役の絵本を
ご紹介します
モグラくんとセミのこくん
ふくざわゆみこ さく
福音館書店
定価 800円＋税
読んであげるなら ３才から
自分で読むなら 小学校初級むき
2001年に、
月刊こどものとも 年中向き ８月号
として発行され、
2011年６月にハードカバーの
こどものとも絵本として出版された絵本です
娘（Mimi４歳）は、あっという間に
このおはなしの世界に吸い込まれていったので
同じ年頃のお子さんにも
ぜひ読んでみてほしいなと思っています
ではおはなしの内容です
モグラくんは、土の中のお家に住んでいます。
おいしい おやつを食べながら
たんぽぽの お茶を 飲むのが大好きです。
おやつのあとは お散歩。
土を掘って進んでいると、
もう一つ、土を掘る小さな音が
向こうから近づいてきます。
やってきたのは小さな虫、
セミのこどもでした。
迷子のセミのこは、
お腹が減ってふらふらだと言います。
モグラくんはセミのこくんを家に連れていき
ほかほかに焼いたおまんじゅうと、
たんぽぽのお茶を出しました。
こうして、これがきっかけで、
ふたりは、一緒に暮らすことになりました。
冬は、枯れ葉の布団にくるまってに眠り、
春は、たんぽぽの根っこの陰で追いかけっこをして遊び、
夏は、ひんやりした土の中で、地下の泉にうつった顔をみて
ぼくたち似ているね、と話しています。
秋には土の中にさつまいもがどっさり実り、
ふたりでスイートポテトや焼き芋を作って食べました。
そうやって季節を繰り返し、
一緒に過ごしてきた二人ですが
お別れの時がやってきます。
ある夏の日、セミのこくんは息が苦しくなって
動かなくなってしまいました。
もう土の中にはいられないんだ、
と悟ったモグラくんは、
急いでセミのこくんを
土の上に連れて行きました。
セミのこくんは、セミになれるのでしょうか。
あとは読んでのお楽しみ、です
モグラくんとセミのこくんの
あたたかな友情が描かれているところは、
気持ちがほっこりします
ですが、モグラくんが土の上に
セミのこを助けるために連れて行った後、
こんな一文があります。
「モグラくんには もう セミのこくんが
どこにいるのか わからなくなりました。」
大人はここで、そうか、と思いますよね。
実は、モグラは視力が良くなく、
目がほとんど見えないと言われているので
セミのこの無事が確認できないのです。
ちょっと、いや かなり、
胸がきゅうっと切なくなりました。
ファンタジーなんだけど、
肝心なところでは、大事な事実が含まれている、
絶妙な匙加減だと思います
元々この絵本の作者である、
ふくざわゆみこさんの絵本が大好きで
沢山読んでいるのですが、
こちらは少し、毛色が違ったような気がします
もちろん、いい意味で、です
ほんわかだけじゃないところが。
ちなみに、Mimiのお気に入りシーンは、
モグラくんとセミのこくんが最初に会うところ、
なんだそうです
この夏、セミの声が聞こえる前に
親子で読んでみられてはいかがでしょうか
今日も読んでくださり、ありがとうございました
ではまた明日・・・
