木ノ下用務員は今日も肺魚の餌やり

「たーんとお食べ~♪」

「(エサだけはちゃんとくれるから好き)」

「・・・ん?どこからか声がしたような?まぁいいか」

時々肺魚に人間味を感じる。

…それはさておき、

「あれー?俺どこかの世界で、確か一ノ瀬先生と…」

不思議な夢もみるし、たまに自分の頭がおかしくなったのかと悩むことがある。

「七海先生、更科先生、桜沢先生…」

――――――――――――

ここは、かのかり登場人物が転生した、別世界

……

そこには、モブ君がいた。

――――――――――――

「先週の期末テスト、結構良い線行ってた気がするけど~ギリギリ赤点な気もするな~/(>_<)\」

モブ君は何かと成績がとがっている。

「まさに卒業がかかっているのに、どうしよう…」

数学と理科は得意だが、他の教科が壊滅的である。

「3年2組、モブ君、職員室まで来てください」

「相当ヤバイフラグが立った――――」



(緊張する)



(あれ?木ノ下用務員のお兄さん)



(あ、今日も肺魚のエサやりしてる)



(癒し✨)



(いや、まてまて、今僕は期末テスト後に職員室に呼ばれるという極地に立たされているのだ…)

「うぅ、、胃が痛い、、」

扉を開ける。

「失礼します。3年2組のモブです。」

そこには、美人女性教師達が待ち受けていた――――

「まずは一ノ瀬先生のところに行きなさい」

(ま、まずは?)

「は、はい」

担任の指示により、"まずは"一ノ瀬先生のところへ…

「ぼ、ぼく何かやらかしましたか?…」

挙動不審という言葉はきっと今の自分のためにあるのだろう

……

……

「……というわけで、補習します😅」

予想通り赤点で呼ばれてしまったが、流石の優しい一ノ瀬先生。

補習で対応してくれるとのことだ。

ふぅ、良かった。

……

……

次は更科先生である。

「あー、これはドンマイ🤣」

笑われてしまった。

……

あれ?補習は?まさか赤点でしたーうける~🤣みたいなノリで返されるだけ?😇

……

……

次は桜沢先生。

「あともうちょっとだったのにね😢」

桜沢先生は優しいなぁ✨こんな僕の赤点に涙してくれるなんて✨

…あれ?まてよ?今度は同情されただけで終わってしまった…

笑われるよりはいいかも?だけど、何かこう、ほら、ないの???きゅ、救済ソチ..??とか?

頭がパニックになってくる。

……

……

最後は七海先生。

――――

ヤバイ、七海先生にまで呼ばれてしまった。

絶対補習とかそんな救済措置はとってくれなさそうな先生である。

「びょ、ぼぼぼ、ぼく、だ、っだだ大丈夫ですよね?」

カミカミである。青巻紙、赤巻紙、きまきまっき

「まずは落ち着こうか、モブ君」

「はひっ」

まだ何も言われていないのに動揺する僕に、優しいお言葉を、くださった。

「今回、モブ君はよく頑張りました✨」

「ほ、ほへぇ!?!?」

あれ?赤点じゃないの??なんだ、勝手に動揺しちゃった。

…しかし、ではなぜ呼ばれたのだろうか?

ケース①100点を取って、褒められる世界線。そういえば数学は得意科目である🌟

ケース②頑張ったと言われただけ、何かの計算ミスの連発で実は赤点である。油断禁物👿

ケース③なんとなく呼んだ。僕のことが好きだから…なんちゃって~(*/∇\*)💕

僕は少しニヤけだした。

「あのー七海先生...ではなぜ僕は呼び出されたのでしょうか?」


「……」

 

少しの沈黙を挟む


「それはねー」



「それは……!!」



「よし、もう1年頑張ろっか🥰」

――――!!!



名前を書き忘れ、0点だったとのこと




end.