【大家MASA】大家MASA選書No.121「日本型モノづくりの敗北」 | 大家MASAの世界まるごと不動産投資

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「日本型モノづくりの敗北 」をご紹介します。


“日本型モノづくり”というと日本の製造業全体を対象にしていると思いきや、

半導体メーカーに在籍していた筆者が半導体業界の敗北を視点に論が展開されている内容です。

しかしながら、サムスンやアップルに敗北した敗因を筆者ならでははの視点で論じており、
日本組織の弱点に言及している事は、様々な組織で共通する欠点が炙りだされると思います。


「日の丸半導体」が負けたのは、70年代頃から技術供与をしたサムスンを甘く見ていたこと。情報やスキルを公式非公式に提供してしまい、やがては追い付かれた時に、日立、NEC合弁だったエルピーダは、内紛とトップの誤った経営判断により自爆したような形で幕引きとなりました。しかも最後には人材はほぼNECだったそうです。

これは、最も優れた製品を提供することが製造業として正しいと考える観点と、異なった技術思想の組織が同じ企業体となった時の問題点を浮き彫りにしています。

前者に関しては、ゼロ戦という戦闘機の設計思想。
後者は太平洋戦争時の日本陸軍と海軍の仲違い、

日立とNECの技術者の技術に対する取り組みの違いが具体例として挙げられています。

このような、組織マネジメントとサービスや生産物の提供システムを改善できなかった故に
衰退していった産業は、液晶テレビ、家庭用ゲーム機、携帯電話、パソコンなど

ここ20年間で多く発生しています。

日本企業の技術力は高いです。しかしながら“高い”の意味は、過剰品質で優れたパフォーマンスを発揮する製品に向けられていて、低コストで大量に作る技術は劣っていたと言わざるを得ません。

技術者の理想と消費者の望むことの食い違い、それはテレビのリモコンの過剰なボタンの数を観れば明らかです。

組織内の内部闘争やマーケットを向かい合えない製品セントリックな技術者が多い限り、
日本の製造業の復活は無いでしょう。

また、70年代、80年代に入社した過去の成功体験に固執した社員が組織にはびこる限り、
若手の活躍は阻害され風通しも悪い事だと思います。

製造業のみならず、企業組織の改革、ガラパゴス化から世界水準の視野を持つことが多くの日本企業には必要なのだと感じました。






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