実銃は80年代に短命に終わり、マルシンのガスガンも絶版となって久しいBREN TEN。
突然中古が我が手元に転がり込んできたのでした。(もちろんマルシンのカスガンの方だけど)
 
 
この銃、存在を知ったのは小6の時。
図書館で借りてきた、床井雅美氏の「ザ・ファイアアームズ」なる本で初めて目にした。
(九四式拳銃の時と同じだ。。。床井氏の影響力、恐るべし)
と言っても、1ページの中に数枚の写真があって、キャプションも「BREN TEN/USA」とあるだけ。
そこからでは「なんかアメリカ製の10mm10連発」としか解らんかった。
が、その写真はあまりにもかっちょよかった!
別に小物とか背景とかアングルとかに特に凝っている訳でもなかったんだが
とにかくその「BREN TEN」はかっこよかった。
イメージ 1
まず、当時COMBAT!誌で見た「Wilson Super Grade」で好きになったハーフシルバーのボディ。
グリップは上部に銀色のメダリオンが奢られたスムースウッドで色のアクセントになっている。

マズルブッシングは、なんか解らんけどギザギザになっていて迫力満点。
そしてトリガー回りのカットが特徴的。
トリガーフィンガーの「避け」のカットが1911系のような単純な半月形でなく
半月の上下が直線になっている凝り様である。
またトリガー上部のカットも目的不明ながらw荒々しい雰囲気だ。

更に、我が愛するリングハンマー。
このリングハンマーも、「素直な」形ではなく、なんというかわざとバランスを崩したような
アタマでっかち的デザインになってて、小6の自分はとにかく惹かれまくった。

極めつけはボディサイドのスイッチ3つ。
セフティレバーは、インジケーターの役割をする赤ドットが調度収まる窪みが切られ、
これまでに見た他のどの銃とも違う形。
スライドストップは、丸みを帯びた形状でツヤがあり「触ってみたくなる」形なの。
マガジンキャッチは1911系と同じメカながら、ボタンの滑り止めセレイションがなんと
極太3本のみという荒々しさ。1911やハイパワーのチェッカリングしかみたことのない小6には新鮮すぎた。
 
セレイションと言えばグリップ前後の滑り止めも同様に荒々しさが凄い。
リア(ハンマー側)のセレイションは太いながらも5〜6本くらい?刻んであるんだけど
フロント(トリガー側)のそれはもうね、すごいとしか言いようがない。
3本の滑り止めが 出 っ 張 っ て いるのよ。
あんまりないっしょ、出っ張っている滑り止め。。。
あ、そうそうそれとシルバーのフレームのサイド部分だけツヤ出しになってて
その他の、例えばバット部分やカットの部分は梨地みたいなざらざら仕上げなのも
新鮮だった。
これもオートマグIIとかみたいな手抜きの為でなく、きちんとデザインされた美しさが際立っていて
とにかく惚れ込んだ。
 
 
で、だ。
その床井氏の「ザ・ファイアアームズ」を読み進めると、後半の文章部分に
ちょこっとだけBREN TENが登場しているのに気付く。
「マイアミ・バイス」の紹介のとこで少しだけ触れられているのよ。
曰く、
「マイアミ・バイスの主人公は、当時最高のコンバットオートと言われたブレンテンを使用して云々」
「最高」とな!?一体どんなすげー銃なんだ!!??と小6を震えさせるには
充分な謳い文句である。
…しかし、その文がこの本でのBREN TENに関する全てだった。その歴史や特徴については、後年GUN誌などを読むまでは何も解らないのでした。
 
…つづく。