こんにちは、こんにちは。

さようなら、さようなら。



こんにちはがやってきて、

さようならがやってくる。



こんにちは。

今日も、今日から、よろしくね。

さようなら。

今日も、今日まで、ありがとう。



いつか、

さようならがやってきて、

きっと、

こんにちはがやってくる。



僕らはまた出逢うだろう。

約束の場所で。



さようなら、さようなら。

こんにちは、こんにちは。


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「強い」と言う言葉よりも、「弱い」と言う言葉に反応する。




昨日、仕事から帰ってきたら、8月に受けた試験の結果通知が来ていた。高鳴る心音。もうそれは、明らかに僕の身体の一部ではないほどに、激しく鼓動していた。封を切り、心を決めて結果を見る。

「ゴウカク」

とカタカナで書かれていた。

瞬間に色々な想いが巡った。気付くと、声を上げて泣いていた。

その資格を目指すと決めて5年…長かった。

その間に、あるものは指の隙間をすり抜けていき、またあるものはこうして手元に残った。しかし、1番手元に残しておきたかったものは、するするとどこかへ流れてしまった。僕はあなたに伝えたかった。

特別な、あなたに。

吐息が白く息づく季節が巡ってきた。


あの日、君は紅茶の入ったマグカップを、僕より少し小さい手で、包み込むように握り締めていた。


「もうすぐ今年も終わりだね。」


うつろな瞳で呟く君の横顔の向こうには、ガラス越しに見える街の灯が輝いていた。




寒い冬が好きだった。抱き寄せた微笑みと共に零れる吐息。


凛とした空気の中で君が握った手を握り返す。その温もりを逃さないように、ポケットの中に溢れる温もり。


幸せな日々とは、さり気ないものの繰り返しだった。




そして今、凍える手を摩り合せる僕の手は、あの日から少し歳をとった。


凍える夜に吐く息は月明りに照らされて、まるで粉雪のような君の幻に手が届きそうで。


思わず伸ばした手の先に舞い降りた、雪のようなひとひらの雲の欠片をそっと包み込む。


だけど、開いた掌には何も見えずに、そこには寂しさだけ残っていた。

忘れかけていた君の姿は、懐かしむことがあっても、それが君かどうかもわからぬままでいた。

君が出て行ってから手をつけていなかった場所を、この間やっと開けることにしたんだ。すると、そこだけが、まるで時の流れを忘れたかのように、あの日のままの感覚を残していた。そして、そこで不意に手にした君の写真に、塞いできた心の穴が溶け出した。

すべて仕舞い込んだはずなのに。

「卑怯だよ。」

そんな言葉を、笑っている君に言うことになるなんて。

その夜、夢にまで出てきた君は、驚いたことに歳を取っていた。確実に時の流れはそこにあったんだ。

目覚めた僕は、何もかもから逃れるように、君に逢おうとまた眠る。

だけど、君のカケラはどこにもなくて、たくさんのモノを見失って何度もまどろんでいるうちに、夢と現の境界線が消えてしまった。繰り返すことでカタチを変えた、そんなモノに縋ろうとしていた。

「代え難いモノは、今この時。今この時の、一滴。」

「あなたの人生、狂わせちゃって、ゴメンネ…」

あの日の僕は、君の目線の先を捉えることが、もうできなくて。振り返って歩き出したその背をしばらく見つめていた。追いかけたそのときに、全てがわかったんだ。

もう追いつくことはできない、って。

そして、あの日の君のその目は、驚くほど冷たくて、乾いてて。引き止める僕の手を振り払い、二度と振り返ることもなく、心に決めていたコタエに全て従ったんだね。

もう戻ることはない、って。

それぞれの想いが渦巻く中で、それぞれの想いは交わることなく…それは「終わり」を意味していた。

よく晴れた日だった。

あれから五年の月日が経とうとしている。奇しくも、その通りになった。完全に僕の人生は狂っている。いや、僕が望んでそうしてきたのかもしれない。

「狂った人生…」

声に出してみると、それは改めて時の流れを重く感じさせた。そして、唸るように捻り出したその声は、まるで僕の声ではないようだった。

「ダメだ、


 身体に


 染み付いてんだよ。」


8月に資格試験があり、少しでも万全な体勢で臨みたいという気持ちから、アロマによる心理的・身体的な作用に興味を持ち始めた。


そして、先日友人のAにお土産でもらった「ドリームマット」(枕の中に入れる芳香剤のようなもの:ラベンダーの香り)がきっかけになり、アロマオイルを購入してみた。今回は「好きな香り」というより、「効能」に注目してオイルをチョイスした。購入したのはゼラニウム、ベルガモットの2種。その効能は…


【ゼラニウム】心のバランスをとってストレスを軽くしてくれる。

【ベルガモット】透明感のアル香りが欲求不満を和らげ、気持ちをリフレッシュさせてくれる。


簡単に言うと、共に情緒不安定な部分を和らげてくれるらしい。効果の程はまだ不明だが、今はゼラニウムの香りでこの部屋が満ちている。


灯りを消すと、ロウソクに灯った火が揺ら揺らしていて、見つめているとそこに引き込まれそうになる。人間はいつ火を興すことを身に付けたのだろうか。そして、その火を絶やすことなく、人は闇を削って生きてきた。


今、少しずつ、私の心にも新たな火が灯りつつある。それを確かに、ここ数日で感じている。


私自身の灯りで、色々なモノを照らして行きたい。そして、その灯りで、ある物を見つけ出さねばならない。


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Thank you.




灯

友人がある俳優のトークショーに行って来て、そこで感銘をうける言葉を聞いたらしい。


大体の人は色々なことに気付いているんだけれど、それを確信することができない。だから、他人に言葉にされると、納得することが出来る。「そうかもしれない」と。


私が今読んでいる村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』(5年以上前に読んだものを読み返している)も色々なことを暗示している。「あ、俺もそのこと思ってたんだ、気付いてたんだ、感じていたんだ」、「物事の仕組みは、こういうことなのか」。


きっと、友人の求めていたモノが、彼の話にはあったんだと思う。でも、友人はそれには気付いていたし、知っていた。そして、今日その言葉に回り逢った。


しかし、私はその俳優の名前を聞いたことがあるくらいで、ほとんど知らない…そういえば、昨日そんなことをブログに書いた気がする。


小説から何かを感じても、何も変わらない人が多い。それは映画を観て、涙を流したりしても、観てすぐにその感動を忘れてしまうようなことと似ていると思う。何かに啓示を受けたからといって、何かが変わっていくということは、ほとんどない。


つまりは、人は特定の資質があってそれが呼応しないことには、何かが変わることもないし、得ることもないし、興味を持たない。


人がある人に魅力を感じるとき、それは「自分が持っていないモノに惹かれる」のではない。気付いていること、知っていることを、教えてくれる、分かち合ってくれるから、惹かれるし、共有し合う。


持っていないものを持っていたら、きっと心地悪いだろう。


そんなことを、考えて過ごしていた。


共感してくれたあなた、ありがとう。


Link to You.


Thank you.





村上 春樹
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編
村上 春樹
ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編
村上 春樹
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編

最近、大学のときに付き合っていた彼女がよく夢に出てくる。


「僕ら」はあのときのままではなく、お互いに歳を取っている。


現実には、彼女はもう結婚してしまっているけれど(ホームページの【PIECES】―「4度目」に想いを綴った)、夢の中では、お互いに笑い合っている。そこは、懐かしい匂いがする。そして、彼女に触れてみる。僕らは、微笑み合っている。声を忘れてしまったのに、会話もしている。


何を暗示しているのか。偶然という物事のひとつとして、邂逅という現象があるのなら、それは必然に近いものなのかもしれない。人生は必然の連続である。


彼女は、どんな夢を見ているのだろう。


彼女の中に、私の生きた証はあるのだろうか。