いらっしゃいませ。
今宵もBAR CANARIAへようこそ!
いつも遠いところからご来店いただきありがとうございます。
どうぞカウンター席にお掛けください。
今日は名古屋までお買い物ですか?
毎度お立ち寄りいただきありがとうございます。
今日はいかがいたしましょうか。
かしこまりました。いつものビターズトニックですね。
アンゴスチュラビターズの分量もいつもの8dashでよろしいですか?
かしこまりました。
お客様に初めてご来店いただいた時のことをよく覚えております。
はい。もちろんですよ。
印象的でしたね。
何故かですか?
ビターズトニックをご注文いただくことって決して多くはありませんからね。
お酒を知ってるお客様かな?っと。
えぇ はい、はい。
お客様もよく覚えてますね。確かにあの時、『差し支えなければアンゴスチュラビターズのお好みの分量をお伺いしてよろしいでしょうか?』と聞きました。
そしたら『初めて分量を聞かれました。』とおっしゃいました。
私の恩師には多めに使ってアンゴスチュラビターズの苦味を強調する方がおりました。はたまた別の恩師は少ない分量で作っていました。
ある程度杯を重ねた後なら何となくわかりますが初めてのお客様の一杯目で好みはなかなか判断できるものではありません。漫画の世界とは違いますからね。
はい。だからストレートにお伺いしました。
もしかしたら情けないバーテンダーだと思われてしまうかもしれませんが、少なくともその一杯は満足して頂けるはずです。
あの時のようなケースはスタンダードなカクテルにも当てはまることだと思います。必ずしも自分のレシピが一番美味しいとは言えません。もちろん自信は無くてはダメですが決めるのはお客様だと思います。
ここのレシピは私のレシピです。
スタッフは私の他にもいます。
もちろんベースとなるのは私のレシピですが私のレシピより大切なのは作り手の個性とお客様好みの分量や隠し味、香り付けであり、それをお客様に提供しても全然いいと思います。
スタッフによってもお客様によっても味が違うって個人的にはいいことだと思うんです。
BARに限っては許せる世界観じゃないのかなぁと。
もちろん誰が作っても一定の味を提供できることは店としては素晴らしいことですが
あっ 分かっていただけますか?
よかった よかった。
本日は正解の無いテーマに対する持論を広げ、長々とお聞きいただきありがとうございました。
少々 話過ぎましたね。
申し訳ございません
またのご来店を心よりお待ちしております。