株は命を落とすゲーム
「株は命を落とすゲーム」
さっき、TVをみていたら爆笑問題の番組で木戸次郎さんが言っていた言葉。
バブルのときに強烈な浮き沈みを経験した人だから言える言葉だろう。
なめちゃいけない。
特に、儲かってるときほど。
著者: 木戸 次郎
タイトル: 修羅場のマネー哲学―1億5000万円の借金を9年間で完済した男
著者: 木戸 次郎
タイトル: 株はあと2年でやめなさい―そして2008年、修羅場がやってくる
さっき、TVをみていたら爆笑問題の番組で木戸次郎さんが言っていた言葉。
バブルのときに強烈な浮き沈みを経験した人だから言える言葉だろう。
なめちゃいけない。
特に、儲かってるときほど。
著者: 木戸 次郎
タイトル: 修羅場のマネー哲学―1億5000万円の借金を9年間で完済した男
著者: 木戸 次郎
タイトル: 株はあと2年でやめなさい―そして2008年、修羅場がやってくる
備忘のため
~ 世界を股にかけて投資をする華僑の投資に対する考え方 ~
(以下、ブルースタジオと高橋氏のインタビュー)(H16・春)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
高橋 守
1978年一橋大学社会学部卒。フィリピンアダムソン大学、メキシコユカタン州立大学 に留学。
英語、中国語広東語、スペイン語に堪能。台湾、香港、シンガポール等華僑に幅広い交流を持つ。
国際金融、ベンチャー投資、不動産投資、不動産ファンド等広範な知識と実務経験の持ち主
-----------------------------------------------------------------------
★(Q):アジアの大学に留学された頃から、また、日本で就職されてからもなお、アジア志向というか、
アジアに魅力を感じていらっしゃったということのようですが、「経済成長が見込まれる」とか
「人口が多く大きなマーケットだ」といったような、したたかな“読み”があったんでしょうか?
(A):ん・・・というよりも、アジアの人たちの方が親近感があるんですよ。やっぱり。
その中でも、いろいろ付き合っていくと、その中でも中華圏の人というのは感覚が近いですよね、
シンガポール人、フィリピンにいる華僑、香港人、上海人、北京の方、、、話していて楽しいし、
感覚が近いので信頼も出来るし・・・だからだと思いますよ、アジアを選んだのは。
Q:確か、高橋さんは台湾でベンチャーキャピタルの社長さんでしたよね。
A:そう。だけど、金融危機もあってなかなか銀行でもお金をかせなくなったこともあったので、
不動産コンサルもやっていたんです。それで儲かってはいたんだけれど、政策的な指示もあって
台湾の会社を閉めることになり、香港の奥村(当時住友信託銀行香港支店)と私とで台湾のお客さんに
挨拶に廻ったんです。親しくしていただいたあるお客さんが私の送別会をして下さりましたが、
その席で言われた言葉はまだよく覚えています。「高橋君、君も日本に帰るのか・・・そうやって
高橋君もしがない銀行員に戻るんだね。やっぱり君も普通の日本人だよ」ってそのお客さんが言うわけですよ。
「中国人はこういう時にチャンスだと考えて独立するんだ。人間には全て平等にチャンスが来るが、
チャンスであることに気付かない人もいれば、チャンスだと気付いていながら掴まない人もいる。
高橋君は、香港にも台湾にもこんなにお客さんがいるのに日本に帰ってしまうなんて、明らかにチャンスだ
と知っているのに見逃しているんだ。」それを聞いて感化されたのは、私以上に、香港の奥村だったんですよ。
彼はその後に会社を辞めたんです。
Q:そんな話があったんですね。。。その後、高橋さんは日本に帰ってこられるわけですか?
A:いや、そうではなくて、奥村を連れてオーストラリアの投資銀行に入ってアジアのお客さん向けの
不動産投資ファンドを組成したんですよ。
Q:なるほど。チャンスを掴んだわけですね。そのファンドでお金を集めて日本の不動産に投資したんですね。
A:そう。そのはずだったんだけど、そう簡単ではなかった。上手くお金が集まらなかったんですよ。
Q:それで次の一手、どうされましたか?
A:それで、会社をつくって独立したわけです。
Q:香港で、ですよね。
A:そうです。この会社は、初めはファンドでお金を集めようということではなくて、
不動産投資コンサルタントとしてスタートしたんです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★Q:つまり、アジアの投資家たちが日本の不動産に投資しようとしていたということだと思うのですが、
逆に今、日本の投資家が中国に投資しようとしているし、高橋さんもそのコンサルティングに積極的に動かれている。
今のこの方向性は、当時から予測されていましたか?
A:いや、その頃はまったくそうは思っていなかったです。
Q:今、逆流が起きているということなのでしょうか?
A:逆流というのは、ちょっと違うかも知れない・・・というのも、私たちの顧客というのは
華僑の投資家の中でも比較的保守的なスタンスを取る方々だったんですよ。つまり、彼らは中国に投資をする
という事は決してせず、過去、アメリカやイギリスに投資してきたわけです。つまり・・・不良債権ですね。
アメリカも90年代前半はものすごく景気が悪かったんですよ。アメリカの不動産価格が暴落したタイミングで
不良債権に投資をして、莫大な財産を築いてきたのが彼らです。そんな彼らのことですから日本の景気が
悪いのを見て「いつかは景気も良くなり、不動産価格も上がるだろう」と当然考えるわけですよ。
それで、彼らは日本を狙っていたわけです。要するに、先進国では不動産価格は景気の波に連動して
動いているだけで、経済が成長して上がるということはないんですよ。成長しないから。だけど、、、
Q:中国は違う。
A:そういうことです。だけど、華僑の保守的な投資家たちは先進国で稼いでいて、中国に投資する
ようなメンタリティーがなかったんですよ。つまり、彼らは中国のことが心底嫌いなんです。戦争の時も、
文化大革命の時も徹底的に財産を潰されてきたから。彼らにとって、中国という場所は「絶対に投資しないところ」
だったわけですよ。なのに、そういう保守的な投資家たちですら中国に投資しはじめたわけで、
これはつまり、中国への投資のリスクが低減してきたという事実の現れだったわけですよ。
中国投資が魅力的になって来たということですね。
Q:それはいつ頃から始まったのでしょうか。
A:そう、、2001年か、2002年か。
Q:そんな最近のことなんですか・・・
A:その一方、日本では98年から2000年にかけて、不動産を買うような人なんていなかったわけですよ。
国内にほとんど。ファンドもなかったし。はじめて買手として名乗りを上げたのは、におそらく
米国系ファンドだったと思いますが、、、彼らが出てきた頃は、完全に‘買い手市場’だったわけですよ。
Q:叩いて買える。
A:そう。売る人ばかりで買う人がいなかったですから、日本人って本当は外資に売りたくなんか
なかったんだけど、外国人でも相手しないといけない状況だったんですよ。デューデリジェンスとか
言ってコンクリートを細かいところまで調べて「この建物は、かくかくしかじか・・・」なんてやりはじめるし、
買付は入れるけど、買いやしないし。。。契約書は英語だし。。。でも当時、彼ら以外には誰も買って
はくれないから仕方なかったんです。
Q:なるほど・・・売る方にとってはつらい話しですね。
A:そう。だけど、今では国内にもファンドもできて、リートもできて、ノンリコースローンだとかできて
、はっきり言って外国人は日本でもう買えなくなってしまったんですよ。だからわれわれの役割もそこで
終わってしまったんですね。ある意味から言うと。
Q:外国人が東京に投資する際のコンサルティングという役割が終わったと言うことですね。
A:そうです。お客さんが、中国に投資しはじめたわけですから、われわれもそれを拾わなくてはいけない
と言うことで、それで上海に飛んで会社をつくったわけですよ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★Q:「投資の哲学」という概念について、分かりやすくご説明頂けませんか?
A:これは不動産の場合での、香港や台湾の投資家が考える「投資の哲学」なんですが、まず経済が
成長している国では、不動産価格は成長と共に上昇します。
Q:中国ではまさにその状況ですね。
A:そう。それから、日本もかつてはそうだったわけです。ずーっと価格が上がっていったわけです。
Q:バブルまでは。
A:そう、バブルまでは。バブルまでは、不動産価格上昇のカーブと経済成長のカーブは平行しているわけです。
次に、経済が成長しきった国の場合ですが、そういった場所では不動産価格は単純に上昇しません。
価格の上下は、景気に従うことになります。日本でもバブルがはじけて不動産価格が暴落、
20年以上も前の水準にまで戻って、今頃になってやっと東京なんかでは底を突いて少しずつ上がりはじめたかな、
というところまで来ました。
Q:今のお話しが、ファーストフェーズ/セカンドフェーズとすると、セカンドフェーズに入った国は
もうファーストフェーズには戻らないということですか?
A:もちろん。戻らない。日本だって、これからもう一度高度成長を経験するということはあり得ないですから。
Q:なるほど。。。日本はもう成長しない。。。
A:不景気になったら、不動産価格は暴落します。不動産は金額が大きいので普通は融資を受けますよね。
だからキャッシュで買う人はとても少ないのです。不景気になると、銀行が貸さなくなりますので、
買う人が極端に少なくなります。また、投資している人が破綻するので、投げ売り状態になっていきます・・・
ところが・・・華僑がすごいのは、落ちた時に、誰も買えなくなった時に、現金で買うんですよ。
Q:現金を持っているんですね。
A:そう、だけど景気はいつまでも悪いということはありません。景気が良くなると銀行が貸すようになってきます。
また、景気が良くなるということは儲かる人が増えるということですので買う人が増えますよね。その時に売るわけです。
Q:例えば、今の東京。
A:そう、今の東京。それから、通常は、不動産の価格が上がるのは、景気が良くなった少し後ですから、
景気が良くなり出した時に買ってもまだ遅くないわけですよ。彼らは、世界中を見渡して、景気が悪くて
これから上がりそうな国に投資をします。・・・先進国の話ですが・・・しばらくしてその国の景気が上がった
ところで売り抜けて現金化したときに、また世界中を見渡して景気の悪いところに投資をする・・・
彼らはこれをくり返しているわけです。こういう不動産価格の大きな流れを掴まなければいけないわけです。
Q:「投資の哲学」って感じになってきましたね。
A:日本人が失敗してしまったのは、日本だけを見ていたからですよ・・・不動産も、株も。結局。
99回成功して、最後の1回の失敗で身ぐるみ剥がされているんですよ。不動産で設けた金をまた
不動産に投資するから、最後には失敗するんですよ。投資の鉄人達は、絶対に深追いしない。
そして、同じマーケットで投資しない。必ず下がりますから。
Q:なるほど。
A:さらに、彼らはそういった「投資の哲学」を持っていると同時に、投資する前に税金をミニマムに
する方法をまず考えるんですよ。儲けた金をできるだけ取られないようにする方法です。
Q:いわゆる「節税」ですね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★A:不動産で大儲けする為には、必ず押さえておかなくてはならないことが幾つかあります。まず、
先程言ったように(1)景気の大きな流れを読む。(2)投資する前から税金対策を考える。
(3)可能なだけレバレッジをかける。(4)ファンドをつくる。・・・これが基本的な戦略です。
Q:かなり発展してきましたが、、、レバレッジをかけるということは、つまり自己資金を
できるだけ小さくするということですが、よく「テコの原理」などと言われています。
このメリットを分かりやすくご説明頂けますか?借り入れを増やすということは、
金利上昇リスクなど新たなリスクも生じるとは思うのですが、、、
A:つまり、1000万円で物件を買ったとしますよね。これは通常1億にはなりません・・・
バブルの時は別としてね。例えば、景気がよくなってその1000万円の物件が2000万になったとしましょうか。
これを全額自己資金でやったとしますと、手持ち資金が2倍になった計算です。
逆に、9割の900万円を借り入れて、100万円の自己資金で行ったとしましょう。
物件が2000万円になれば900万を返したとしても1100万円残ります。つまり、手持ち資金は
100万から1100万に11倍になるわけで、ここに借り入れをする最大のメリットがあります。レバレッジ効果です。
Q:東京の不動産ほど、劇的に上がって、劇的に下がった場所は世界的にもないと思いますし、
それで多くの日本人は大損をしたわけですが、先程の話で言うと結局、ファーストフェーズから
セカンドフェーズに移る時にガクって落ちるわけですよね。イギリスやアメリカなど先に
セカンドフェーズに入った国を観察していて「バブルがはじける」と言うことに気付くことは出来なかったんでしょうか?
A:あれは、ある意味で政策の間違いだったんですよ。それに乗った銀行も、投資家も間違い
だったんではないでしょうか?
Q:以前、高橋さんは「上海の不動産の状況は少しバブルだ」とおっしゃっていました。
これは、日本のわれわれが経験したバブルとは違うものですか?
A:「バブル」という言葉の定義にも気を付けなくてはなりません。日本人は「バブル」と言うと
「バブルの頂点」と「落ちる」ことだけを連想し、「恐い」という心理が働くようになってしまいました。
経験的に。上海ではマーケットが本当の意味で成熟した99年頃が不動産の始まりだと私は考えているのですが、
それから毎年10%ずつ、不動産価格が上がっています。これはバブルなのか?・・・違います。
何故か?経済も10%ずつ並行して成長しているからです。ところが、去年はじめて不動産価格だけが
30%上がりました。20%のプレミアムが付いていることになります。これはひょっとするとバブルの
入口かも知れない。そのようには考えています。バブルだからといって怖がってはいけません。
落ちることを「バブル」と言うのではなく、落ちる前を「バブル」と言うのです・・・だから・・・
儲けることを考えればいいじゃないか。そう思うわけです。
Q:上海に投資するには、非常にいいタイミングだという事ですね。
A:そうです。まず、これかも上海の不動産価格は上がるでしょう。加えてもうひとつ、
人民元の切り上げの話をしなくてはなりません。私は、人民元の切り上げが一度にではなく中長期的に
少しずつ切り上げられていくのではないかと考えています。
Q:ソフトランディング。
A:そう。このことは、万一不動産価格が下がったとしてもその場合のリスクをカバーする要因になります。
もちろん、本心では不動産価格も上がり、切り上げで通貨も上がると考えているわけですが。。。
そういった意味では、非常に魅力的な投資なのではないかと言えるわけです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★Q:高橋さん個人も日本でアパート経営されているのでもちろんお分かり頂けると思いますが、
日本の投資家が不動産の現場で聞かされるのは「キャピタルゲインからインカムゲインへ」と言う話が
ほとんどだと思います。そうした中で今のお話は新鮮です。
A:実際に上海の不動産に投資した方のお話ですが、投資に踏み切った理由として3つ挙げらっしゃいました。
1つ目は、高度成長をしている国に個人として投資する方法があるのであれば「やってみたい」という単純な気持ち。
2つ目は、リスクヘッジとしての外貨資産の保有つまり資産分散。3つ目は、「キャピタルゲインを経験したい」
つまり欲望ですが、高度成長を知らない若い世代がこう感じても自然ではないでしょうか。日本にいると、
「インカムゲインしかない/キャピタル狙いは時代錯誤だ」みたいに聞かされますが、そんなことはない、
キャピタルゲインの世界ももちろんあるわけです。
Q:それと、人民元切り上げで得をするのは外国人だからですよね。
A:そう。中国人は、土地の値上がり分しかメリットを享受できません。逆にわれわれ日本人も高度成長時に
不動産価格の上昇や円の切り上げも経験しました。この時に外国人が日本の不動産を買っていたとしましょう・・・
Q:ダブルですよね。
A:ダブル。日本で起こったことが、中国で起こる可能性は十分にあるし、ダブルで儲かるわけです。

著者: 高橋 守
タイトル: 人民元で大儲け!
(以下、ブルースタジオと高橋氏のインタビュー)(H16・春)
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高橋 守
1978年一橋大学社会学部卒。フィリピンアダムソン大学、メキシコユカタン州立大学 に留学。
英語、中国語広東語、スペイン語に堪能。台湾、香港、シンガポール等華僑に幅広い交流を持つ。
国際金融、ベンチャー投資、不動産投資、不動産ファンド等広範な知識と実務経験の持ち主
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★(Q):アジアの大学に留学された頃から、また、日本で就職されてからもなお、アジア志向というか、
アジアに魅力を感じていらっしゃったということのようですが、「経済成長が見込まれる」とか
「人口が多く大きなマーケットだ」といったような、したたかな“読み”があったんでしょうか?
(A):ん・・・というよりも、アジアの人たちの方が親近感があるんですよ。やっぱり。
その中でも、いろいろ付き合っていくと、その中でも中華圏の人というのは感覚が近いですよね、
シンガポール人、フィリピンにいる華僑、香港人、上海人、北京の方、、、話していて楽しいし、
感覚が近いので信頼も出来るし・・・だからだと思いますよ、アジアを選んだのは。
Q:確か、高橋さんは台湾でベンチャーキャピタルの社長さんでしたよね。
A:そう。だけど、金融危機もあってなかなか銀行でもお金をかせなくなったこともあったので、
不動産コンサルもやっていたんです。それで儲かってはいたんだけれど、政策的な指示もあって
台湾の会社を閉めることになり、香港の奥村(当時住友信託銀行香港支店)と私とで台湾のお客さんに
挨拶に廻ったんです。親しくしていただいたあるお客さんが私の送別会をして下さりましたが、
その席で言われた言葉はまだよく覚えています。「高橋君、君も日本に帰るのか・・・そうやって
高橋君もしがない銀行員に戻るんだね。やっぱり君も普通の日本人だよ」ってそのお客さんが言うわけですよ。
「中国人はこういう時にチャンスだと考えて独立するんだ。人間には全て平等にチャンスが来るが、
チャンスであることに気付かない人もいれば、チャンスだと気付いていながら掴まない人もいる。
高橋君は、香港にも台湾にもこんなにお客さんがいるのに日本に帰ってしまうなんて、明らかにチャンスだ
と知っているのに見逃しているんだ。」それを聞いて感化されたのは、私以上に、香港の奥村だったんですよ。
彼はその後に会社を辞めたんです。
Q:そんな話があったんですね。。。その後、高橋さんは日本に帰ってこられるわけですか?
A:いや、そうではなくて、奥村を連れてオーストラリアの投資銀行に入ってアジアのお客さん向けの
不動産投資ファンドを組成したんですよ。
Q:なるほど。チャンスを掴んだわけですね。そのファンドでお金を集めて日本の不動産に投資したんですね。
A:そう。そのはずだったんだけど、そう簡単ではなかった。上手くお金が集まらなかったんですよ。
Q:それで次の一手、どうされましたか?
A:それで、会社をつくって独立したわけです。
Q:香港で、ですよね。
A:そうです。この会社は、初めはファンドでお金を集めようということではなくて、
不動産投資コンサルタントとしてスタートしたんです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★Q:つまり、アジアの投資家たちが日本の不動産に投資しようとしていたということだと思うのですが、
逆に今、日本の投資家が中国に投資しようとしているし、高橋さんもそのコンサルティングに積極的に動かれている。
今のこの方向性は、当時から予測されていましたか?
A:いや、その頃はまったくそうは思っていなかったです。
Q:今、逆流が起きているということなのでしょうか?
A:逆流というのは、ちょっと違うかも知れない・・・というのも、私たちの顧客というのは
華僑の投資家の中でも比較的保守的なスタンスを取る方々だったんですよ。つまり、彼らは中国に投資をする
という事は決してせず、過去、アメリカやイギリスに投資してきたわけです。つまり・・・不良債権ですね。
アメリカも90年代前半はものすごく景気が悪かったんですよ。アメリカの不動産価格が暴落したタイミングで
不良債権に投資をして、莫大な財産を築いてきたのが彼らです。そんな彼らのことですから日本の景気が
悪いのを見て「いつかは景気も良くなり、不動産価格も上がるだろう」と当然考えるわけですよ。
それで、彼らは日本を狙っていたわけです。要するに、先進国では不動産価格は景気の波に連動して
動いているだけで、経済が成長して上がるということはないんですよ。成長しないから。だけど、、、
Q:中国は違う。
A:そういうことです。だけど、華僑の保守的な投資家たちは先進国で稼いでいて、中国に投資する
ようなメンタリティーがなかったんですよ。つまり、彼らは中国のことが心底嫌いなんです。戦争の時も、
文化大革命の時も徹底的に財産を潰されてきたから。彼らにとって、中国という場所は「絶対に投資しないところ」
だったわけですよ。なのに、そういう保守的な投資家たちですら中国に投資しはじめたわけで、
これはつまり、中国への投資のリスクが低減してきたという事実の現れだったわけですよ。
中国投資が魅力的になって来たということですね。
Q:それはいつ頃から始まったのでしょうか。
A:そう、、2001年か、2002年か。
Q:そんな最近のことなんですか・・・
A:その一方、日本では98年から2000年にかけて、不動産を買うような人なんていなかったわけですよ。
国内にほとんど。ファンドもなかったし。はじめて買手として名乗りを上げたのは、におそらく
米国系ファンドだったと思いますが、、、彼らが出てきた頃は、完全に‘買い手市場’だったわけですよ。
Q:叩いて買える。
A:そう。売る人ばかりで買う人がいなかったですから、日本人って本当は外資に売りたくなんか
なかったんだけど、外国人でも相手しないといけない状況だったんですよ。デューデリジェンスとか
言ってコンクリートを細かいところまで調べて「この建物は、かくかくしかじか・・・」なんてやりはじめるし、
買付は入れるけど、買いやしないし。。。契約書は英語だし。。。でも当時、彼ら以外には誰も買って
はくれないから仕方なかったんです。
Q:なるほど・・・売る方にとってはつらい話しですね。
A:そう。だけど、今では国内にもファンドもできて、リートもできて、ノンリコースローンだとかできて
、はっきり言って外国人は日本でもう買えなくなってしまったんですよ。だからわれわれの役割もそこで
終わってしまったんですね。ある意味から言うと。
Q:外国人が東京に投資する際のコンサルティングという役割が終わったと言うことですね。
A:そうです。お客さんが、中国に投資しはじめたわけですから、われわれもそれを拾わなくてはいけない
と言うことで、それで上海に飛んで会社をつくったわけですよ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★Q:「投資の哲学」という概念について、分かりやすくご説明頂けませんか?
A:これは不動産の場合での、香港や台湾の投資家が考える「投資の哲学」なんですが、まず経済が
成長している国では、不動産価格は成長と共に上昇します。
Q:中国ではまさにその状況ですね。
A:そう。それから、日本もかつてはそうだったわけです。ずーっと価格が上がっていったわけです。
Q:バブルまでは。
A:そう、バブルまでは。バブルまでは、不動産価格上昇のカーブと経済成長のカーブは平行しているわけです。
次に、経済が成長しきった国の場合ですが、そういった場所では不動産価格は単純に上昇しません。
価格の上下は、景気に従うことになります。日本でもバブルがはじけて不動産価格が暴落、
20年以上も前の水準にまで戻って、今頃になってやっと東京なんかでは底を突いて少しずつ上がりはじめたかな、
というところまで来ました。
Q:今のお話しが、ファーストフェーズ/セカンドフェーズとすると、セカンドフェーズに入った国は
もうファーストフェーズには戻らないということですか?
A:もちろん。戻らない。日本だって、これからもう一度高度成長を経験するということはあり得ないですから。
Q:なるほど。。。日本はもう成長しない。。。
A:不景気になったら、不動産価格は暴落します。不動産は金額が大きいので普通は融資を受けますよね。
だからキャッシュで買う人はとても少ないのです。不景気になると、銀行が貸さなくなりますので、
買う人が極端に少なくなります。また、投資している人が破綻するので、投げ売り状態になっていきます・・・
ところが・・・華僑がすごいのは、落ちた時に、誰も買えなくなった時に、現金で買うんですよ。
Q:現金を持っているんですね。
A:そう、だけど景気はいつまでも悪いということはありません。景気が良くなると銀行が貸すようになってきます。
また、景気が良くなるということは儲かる人が増えるということですので買う人が増えますよね。その時に売るわけです。
Q:例えば、今の東京。
A:そう、今の東京。それから、通常は、不動産の価格が上がるのは、景気が良くなった少し後ですから、
景気が良くなり出した時に買ってもまだ遅くないわけですよ。彼らは、世界中を見渡して、景気が悪くて
これから上がりそうな国に投資をします。・・・先進国の話ですが・・・しばらくしてその国の景気が上がった
ところで売り抜けて現金化したときに、また世界中を見渡して景気の悪いところに投資をする・・・
彼らはこれをくり返しているわけです。こういう不動産価格の大きな流れを掴まなければいけないわけです。
Q:「投資の哲学」って感じになってきましたね。
A:日本人が失敗してしまったのは、日本だけを見ていたからですよ・・・不動産も、株も。結局。
99回成功して、最後の1回の失敗で身ぐるみ剥がされているんですよ。不動産で設けた金をまた
不動産に投資するから、最後には失敗するんですよ。投資の鉄人達は、絶対に深追いしない。
そして、同じマーケットで投資しない。必ず下がりますから。
Q:なるほど。
A:さらに、彼らはそういった「投資の哲学」を持っていると同時に、投資する前に税金をミニマムに
する方法をまず考えるんですよ。儲けた金をできるだけ取られないようにする方法です。
Q:いわゆる「節税」ですね。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
★A:不動産で大儲けする為には、必ず押さえておかなくてはならないことが幾つかあります。まず、
先程言ったように(1)景気の大きな流れを読む。(2)投資する前から税金対策を考える。
(3)可能なだけレバレッジをかける。(4)ファンドをつくる。・・・これが基本的な戦略です。
Q:かなり発展してきましたが、、、レバレッジをかけるということは、つまり自己資金を
できるだけ小さくするということですが、よく「テコの原理」などと言われています。
このメリットを分かりやすくご説明頂けますか?借り入れを増やすということは、
金利上昇リスクなど新たなリスクも生じるとは思うのですが、、、
A:つまり、1000万円で物件を買ったとしますよね。これは通常1億にはなりません・・・
バブルの時は別としてね。例えば、景気がよくなってその1000万円の物件が2000万になったとしましょうか。
これを全額自己資金でやったとしますと、手持ち資金が2倍になった計算です。
逆に、9割の900万円を借り入れて、100万円の自己資金で行ったとしましょう。
物件が2000万円になれば900万を返したとしても1100万円残ります。つまり、手持ち資金は
100万から1100万に11倍になるわけで、ここに借り入れをする最大のメリットがあります。レバレッジ効果です。
Q:東京の不動産ほど、劇的に上がって、劇的に下がった場所は世界的にもないと思いますし、
それで多くの日本人は大損をしたわけですが、先程の話で言うと結局、ファーストフェーズから
セカンドフェーズに移る時にガクって落ちるわけですよね。イギリスやアメリカなど先に
セカンドフェーズに入った国を観察していて「バブルがはじける」と言うことに気付くことは出来なかったんでしょうか?
A:あれは、ある意味で政策の間違いだったんですよ。それに乗った銀行も、投資家も間違い
だったんではないでしょうか?
Q:以前、高橋さんは「上海の不動産の状況は少しバブルだ」とおっしゃっていました。
これは、日本のわれわれが経験したバブルとは違うものですか?
A:「バブル」という言葉の定義にも気を付けなくてはなりません。日本人は「バブル」と言うと
「バブルの頂点」と「落ちる」ことだけを連想し、「恐い」という心理が働くようになってしまいました。
経験的に。上海ではマーケットが本当の意味で成熟した99年頃が不動産の始まりだと私は考えているのですが、
それから毎年10%ずつ、不動産価格が上がっています。これはバブルなのか?・・・違います。
何故か?経済も10%ずつ並行して成長しているからです。ところが、去年はじめて不動産価格だけが
30%上がりました。20%のプレミアムが付いていることになります。これはひょっとするとバブルの
入口かも知れない。そのようには考えています。バブルだからといって怖がってはいけません。
落ちることを「バブル」と言うのではなく、落ちる前を「バブル」と言うのです・・・だから・・・
儲けることを考えればいいじゃないか。そう思うわけです。
Q:上海に投資するには、非常にいいタイミングだという事ですね。
A:そうです。まず、これかも上海の不動産価格は上がるでしょう。加えてもうひとつ、
人民元の切り上げの話をしなくてはなりません。私は、人民元の切り上げが一度にではなく中長期的に
少しずつ切り上げられていくのではないかと考えています。
Q:ソフトランディング。
A:そう。このことは、万一不動産価格が下がったとしてもその場合のリスクをカバーする要因になります。
もちろん、本心では不動産価格も上がり、切り上げで通貨も上がると考えているわけですが。。。
そういった意味では、非常に魅力的な投資なのではないかと言えるわけです。
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★Q:高橋さん個人も日本でアパート経営されているのでもちろんお分かり頂けると思いますが、
日本の投資家が不動産の現場で聞かされるのは「キャピタルゲインからインカムゲインへ」と言う話が
ほとんどだと思います。そうした中で今のお話は新鮮です。
A:実際に上海の不動産に投資した方のお話ですが、投資に踏み切った理由として3つ挙げらっしゃいました。
1つ目は、高度成長をしている国に個人として投資する方法があるのであれば「やってみたい」という単純な気持ち。
2つ目は、リスクヘッジとしての外貨資産の保有つまり資産分散。3つ目は、「キャピタルゲインを経験したい」
つまり欲望ですが、高度成長を知らない若い世代がこう感じても自然ではないでしょうか。日本にいると、
「インカムゲインしかない/キャピタル狙いは時代錯誤だ」みたいに聞かされますが、そんなことはない、
キャピタルゲインの世界ももちろんあるわけです。
Q:それと、人民元切り上げで得をするのは外国人だからですよね。
A:そう。中国人は、土地の値上がり分しかメリットを享受できません。逆にわれわれ日本人も高度成長時に
不動産価格の上昇や円の切り上げも経験しました。この時に外国人が日本の不動産を買っていたとしましょう・・・
Q:ダブルですよね。
A:ダブル。日本で起こったことが、中国で起こる可能性は十分にあるし、ダブルで儲かるわけです。
著者: 高橋 守
タイトル: 人民元で大儲け!