今日は、彼女が家に泊まりに来てる。
先にお風呂入っていいよ~なんて軽く言ってから、オレ、今結構大胆なこと言っちゃった?!とか思い始めてはや10分。
これだからヘタレって言われるんだよ。
重々わかってます。
「あ、バスタオル…。」
初めて泊まりに来たから、出しといてあげないと場所もわかんないだろうな。
そう思って、バスルームに向かった。
「失礼しまーす…。」
いないことはわかってたけど、一応一声掛けてドアを開けた。
『え、なに、ちょっと!』
「え、嘘、ごめん!」
いたの?!
え、待ってよ!
怒ってるかな…怒ってるよね…
「あの~、そこの棚の上にバスタオルございますので…。」
閉まったドア越しに、控えめな声でそう伝えた。
『…わかった。』
ドアの向こうからも、控えめな声が聞こえた。
やらかしたな、櫻井。
…それにしても、いいカラダしてたな。
もうちょっとちゃんと見とけばよかった。
…いやいや!そんなこと考えるな!
あの声を思い出せ!
完全に傷ついてたぞ!
そんな子に向かっていいカラダだなんて…
『お風呂ありがと…。』
「うぉ、お、いや、さっきはごめん。」
何でオレの方がテンパってんだ。
本当ダメだな、オレ。
『ううん、いいよ。びっくりしただけ。』
なんて優しいんだ!
でもやっぱり…
濡れた髪っていうのもいいもんだな…
『…どうしたの?翔くんも入ってくれば?』
「あぁ、そうだね、行ってくるよ。」
落ち着け、落ち着け。
こういう時、オレも男なんだなって再確認する。
…このバスタオル、○○が使ったんだな…
あー、もう、風呂なんていいや!
「○○。」
『え、翔くんお風呂は…』
○○が何か言ってたけど、その声を消すようにキスをした。
自分の欲が満たされるまで。
『待って…くる…しいよ…。』
「待たない。あんな姿見せたお前が悪いんだからな。」
『んっ…』
‘‘理性”という言葉が消えた瞬間だった。
fin.
