こんばんは。
今回は筆の王様“ラファエル”についての歴史を少し話させて頂こうと思います。
実は“ラファエル”というのは筆のブランドの名前であり、会社の名前は『マックス サウアー社』と言います。
“ラファエル”は1793年フランス革命のさなか、フランスのパリで最古の橋、ポンヌフにて創業しました。
マリーアントワネットが殺害された1793年ですから、とても覚えやすいですよねw
日本で言うと、江戸寛政5年にあたり、歌麿や写楽らが技を競っていた頃になります。
ヨーロッパではピカソやセザンヌなど著名な画家たちが活躍している時代で、実は“ラファエル”の筆を愛用していたんです!!
現在“ラファエル”はブルターニュ地方のサンブリューに本社を構えています。
それまでの歴史は・・・下記です。
(長いですが、ちょっと読んでみて下さい!!)
フランス革命の影響や王政復古の政治的不安定にも関わらず、会社は繁栄しました。
その後、"ゼラード氏"は1820年から1825年まで活動し続け、
その後は"ルフェーメ氏"が 同年より1847年、そして"ルナール氏"が1859年までと続きます。
その年に34歳だった"シャルル サウアー氏"が会社を買収し、パリから50キロ程離れた ウィンヴィルに移転しました。
1895年から1900年の間には、彼の息子である"マックス サウアー氏"(以来、社名になって います)が、ウィンヴィルの近くにあるアルディクールに非常に現代的な蒸気式工場を建て、
1925年にはこの画筆の会社は、"マックス サウアー ジュニア氏"によってサンブリュー (ブルターニュ地方=パリから西に約500キロ)に移転されました。
1960年に"マックス サウアー氏"の死後、"ミッシェル氏"と"ゼラール サウアー氏"が代表となり、 1967年に新工場に移り、
1973年、1987年、1991年に各々拡張されました。
その後、5代の世代を経て、1975年より"ジョンロック サウアー氏"、1987年より現在の "エリック サウアー氏"によって引き継がれています。
技術革新と研究、開発は伝統やこれまで培われた全てのノウハウと結びつけられています。
ファミリー企業の経営面での厳格さや、チームワーク、それに顧客全員に対する最高な品質と サービス提供が、『マックス サウアー社』における最優先課題であります。
227年もの長い歴史の中で培ってきた知識、ネットワークにより、“ラファエル”でしかできない 原毛の調達、加工システムを持っています。
また、何代にも受け継がれてきた職人技でできるブラシは毛先を一切カットせず、1本1本 手作りで創業当時と変わらないスタイルで造られています。
2世紀以上の間、フランスはもとより、諸外国の数知れない画家、陶芸家、そしてステンドグラス作家の方たちの要求に応じて磨き上げられた優れたクオリティーとその種類の豊富さが“ラファエル”の ブラシです。
現在“ラファエル”は168シリーズ、1,164種類のブラシを常時製造し、本場フランスでは 約60%の市場占有率を今もなお誇り、フランス文化庁の栄えある推薦を受けている世界最大のブラシ専門メーカーなのです。
ながながと『マックス サウアー社』についてお読みくださりありがとうございました。
その歴史があるからこそ、丸善美術商事は日本のみなさまに
“ラファエル”をオススメしたいのです。
次回、
その中でも“ラファエル”といえば、『コリンスキー筆』!!
代表するコリンスキー筆3種の説明をさせて頂きたいと思います。