整形外科というのは、関節などの運動機能の回復を目的とした治療を行う。

さらに外科が進歩する一九世紀の終わりから20世紀の初めにかけて、機能改善の必要すらなく、ただ形だけを整えるのを目的にメスが入れられるようになった。

それが形成外科である。

しかしこのあたりから、医療とはなにかという議論が始まる。

ことに病気による変形を対象とする形成外科から、まったく健常なからだにメスを入れる美容外科に進むには、医療界としてはいくつかのハードルを越えなければならなかった。

またせっかく再建が成功しても、操作の痕が歴然と残ってはぶちこわしなので、傷をいかに隠すかも大切な作業となったのである。

つまり、皮膚移植と傷の修整、この二つを柱に形成外科は発展してきた。

この再建外科の手法が、やはり形を整える目的で、しかし病気やケガによる変形ではなく、健常入に対して適用されたのが美容外科と思えばよい。