脱・政権交代ブログ

脱・政権交代ブログ

一日本人の放言を徒然なるままに...

Amebaでブログを始めよう!

本日は雅子皇后陛下の御誕生日である。
皇后となられて2度目の御誕生日を迎えられ、本来ならば皇室外交の中心で御活躍される筈であるが、武漢ウイルス(COVID-19)に阻まれてしまった。
御自身も療養中であられる事もあり、患者や医療関係者の苦労に御心を寄せられている。
只、この状況を拱いている事は無く、皇居で様々な専門家を招かれて対話をされたり、オンラインによる施設御訪問もなされて来た。
密接な付き合いが困難となっている環境の劇的な変化に対して、両陛下は新しい御公務の在り方を構築されようとしている。
その御姿勢に改めて敬服している。


昨年と同じく、この日を迎えるに当たり皇后陛下の御感想を宮内庁が公表した。
本年を振り返る上で貴重な文献でもあるので、その全文を今回も紹介して本記事を締め括りたい。


【皇后陛下の御感想】
 今年もこうして無事に誕生日を迎えることができますことを有り難く存じます。今年は、特に命の大切さ、尊さについて改めて深く思いを寄せる年になりました。1920年頃に世界的に大流行したスペインインフルエンザ以来ほぼ1世紀を経た今年、思いも寄らず世界中が新型コロナウイルス感染症の大きな災厄に見舞われることとなり、大変に心の痛む年でした。
 新型コロナウイルス感染症により、世界中で、そして日本国内でも多くの方が亡くなっていることに対し、この場をお借りしてお悔やみ申し上げます。世界の各地で、あるいは日本国内で、多くの方がこの感染症に苦しみ、懸命の治療にもかかわらず亡くなっていく現実は、本当につらいものです。
 このような中、医療に従事される皆さんが、大勢の患者さんの命を救うために、そして、感染の拡大を防ぐために、日夜献身的に力を尽くしてこられていることに、心からの敬意と感謝の意を表したいと思います。医療に従事される皆さんには、特に感染拡大の初期には、治療法もまだ確立されない中、また、防護服やマスクを始めとする医療物資が大きく不足する中にあって、どれ程の不安と緊張の中で、自らの命の危険も顧みず、強い使命感を持って治療に当たってこられたことかと、本当に頭の下がる思いがいたします。
 我が国では、幸いにして、今までのところ感染爆発のような事態には至らずに、諸外国と比べると感染拡大をある程度の規模に抑え込むことができておりますが、これは、感染症対策の専門家の方々の見識とご尽力、政府や地方自治体による取組、そして、多くの国民の皆さんによる様々な面での協力とたゆみない努力のお陰であると、非常に有り難く思っております。
 一方で、感染症の感染拡大が経済社会活動に大きな影響を及ぼしている結果、経営破綻や失業に追い込まれるなど、苦境に立たされている方が大勢いらっしゃることにも大変心が痛みます。また、新型コロナウイルス感染症に感染された方や医療に従事されている方、あるいはそのご家族に対して、差別や偏見の目が向けられるという問題が起きていることや、制約の多い生活が続く中で、家庭内での暴力や子供への虐待が増加している可能性があるということも耳にしており、案じています。大きな禍いに見舞われている社会の中で起こりやすい問題とはいえ、今後、皆が心穏やかに日々を過ごせるようになることを願ってやみません。


 私自身は、特に昨年来、全国の多くの皆様から寄せられた温かい祝意に感謝しつつ、国民の皆様の現在の困難な状況を思うとき、国民のお一人お一人が、幸せであっていただきたいかけがえのない存在であるということを身にしみて感じます。感染症の不安が渦巻く中、様々な面で自由が失われている日々の中で、多くのご苦労と努力を重ねてこられたものとお察しいたします。
 また、新型コロナウイルス感染症により苦労をされている方々の置かれた状況をより良く理解し、心を寄せることができればとの思いで、様々な分野の専門家や現場で対応に当たられている方々から、陛下とご一緒に度々お話を伺ってきました。
 医療関係者の皆さんの置かれた環境やご苦労、お年寄りや障害を持った方々をめぐる状況、社会的孤立を深めやすい生活困窮世帯への影響や、そうした世帯の子供たちへの学習支援活動、感染対策と学習との両立に取り組む学校現場の状況など、現場に従事し、取組を進める方々から直接現状を伺うことができました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中にあって、特に、ご高齢の方や基礎疾患のある方のご心配もいかばかりかと思いますが、そのような方々や障害のある方、あるいは生活に困窮している方や子供たちなど、社会的に弱い立場に置かれている人々を支える努力をされている方々の尽力にも大きなものがあると思います。
 同時に、現在のこの状況の中で自分たちに何ができるかを考え、行動しようとする、若い人たちも含む多くの方の新しい試みや取組を目にするとき、勇気付けられ、心温まるとともに、人と人との絆きずなの大切さを強く感じます。
 困難な状況に直面する人々を支え、力を尽くしている全ての方に深い敬意と感謝の意を表したいと思います。


 現在、新型コロナウイルス感染症の感染者や重症の方が再び増えてきており、予断を許さない状況が続いています。ワクチンの開発が進み、この感染症の克服に少し光が見えてきているようにも感じますが、一朝一夕に克服できるものかどうか分からないことも多いと思われます。このような中にあって、今後、私たち皆が心を合わせ、お互いへの思いやりを忘れずに、困難に見舞われている人々に手を差し伸べつつ、力を合わせてこの試練を乗り越えていくことができますよう、心から願っております。


 また、今年も残念ながら、国内外で自然災害が発生し、国内では特に7月の豪雨により、熊本県を中心に多くの方が亡くなられたり、行方不明になられたりしたことにも深く心が痛みました。特に、体の不自由なご高齢の方が数多く犠牲になられ、お気の毒なことでした。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、ご遺族と被災された方々にお見舞いを申し上げます。これから寒さも厳しくなります折から、避難生活を続けておられる方々を始め、皆さんにはくれぐれもお体を大切にお過ごしいただきたいと思います。


 今年はまた、多くの人が楽しみにしていた東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、延期になりました。オリンピック・パラリンピックの東京大会実現に向けて尽力してこられている関係者や選手の皆さんのご苦労も多いことと思い、皆さんのご努力を深く多としたいと思います。


 翻って、この度小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから無事に地球近くまで帰還を果たし、リュウグウの砂を採取したとみられるカプセルが成功裡りに回収されたことは嬉うれしいニュースでした。関係者の皆さんの払われたご努力もいかばかりだったかと思います。今後、持ち帰られたとみられる砂の分析・研究から、太陽系の成り立ちや生命の起源などについて、新たな科学の扉が開かれることが期待されていると聞き、楽しみにしております。


 今年は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のために、私たちの公務も様々に変わることになりました。戦後75年に当たっての全国戦没者追悼式や議会開設130年記念式典などが規模を縮小しての開催となったほか、多くの行事が延期を余儀なくされました。先月には、当初の計画より規模を縮小してではありましたが、立皇嗣の礼が執り行われました。これにより、昨年のお代替わりに伴う主な儀式や行事が無事に終了しましたことに安堵どしております。


 他方で、多くの国民の皆様と直接触れ合うことが難しくなっていることを残念に思います。現在は、様々な場所を直接訪問することが難しい状況の中、最近では、オンラインによる施設の視察等を行うことができるようになりました。先月には、オンラインにより日本赤十字社医療センターの視察を行った後、日赤の3箇所の拠点病院のスタッフのお話を伺うことができ、また先々週には、時期が少し遅くなりましたが、敬老の日にちなんでの訪問として、ご高齢の方々によるはつらつとした活動の様子を見せていただき、集まっている方々とお話しできましたことを嬉うれしく思いました。オンラインという方法により、このように国民の皆様との触れ合いの機会を持てることは有り難く、今後ともそのような機会を大切にしていくことができればと感じております。
 また、陛下には、夏前から皇居宮殿での儀式などのご公務が再開され、お忙しい日々をお送りになっていらっしゃいますが、変わらずお元気にお過ごしのことを何より有り難く思っております。


 上皇上皇后両陛下には、本年3月、皇居吹上仙洞御所から高輪仙洞仮御所にお移りになりました。新型コロナウイルス感染症の影響により、外へのお出ましも難しい日々と存じますが、くれぐれもお体を大切になさり、お健やかにお過ごしになりますことを心からお祈り申し上げます。そして、日頃より、私たちを温かくお見守りいただいておりますことに厚く御礼を申し上げます。
 私自身は、本年、上皇后陛下から引き継がせていただいた養蚕に初めて携わり、関係者の手助けも得て無事に終えることができましたことを有り難く思います。その間、養蚕農家の様々なご苦労にも思いを馳はせましたが、最後に、蚕の作り上げた繭から美しい生糸が紡がれたことを感慨深く思いました。この間、上皇上皇后両陛下に温かくお見守りいただきましたことにも、重ねて感謝申し上げます。


 愛子は、今年学習院大学文学部日本語日本文学科の1年生になり、先日19歳の誕生日を迎えました。早いもので来年には成人することを思いますと、幼かった頃のことも懐かしく思い出され、感慨深いものがあります。
 現在は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世の中の多くの学生の皆さんと同様に、オンラインで授業を受けながら、新しい分野の勉強に忙しい毎日を過ごし、大学生としての生活を大切に過ごそうと努めているように見えます。
愛子には、これからも多くの方からいろいろなことを学びながら、10代最後の年を心豊かに過ごしてほしいと願っています。


 新型コロナウイルス感染症により、世の中の状況や私たちの公務の形が変化する中、私自身は、今年も体調に気を付けながら、できる限りの務めを果たそうと努めてまいりました。その際、陛下には、常に私の体調にお気遣いいただき、深く感謝申し上げます。これからも、陛下のお務めの重さを常に心にとどめ、陛下をお傍そばでお支えできますよう、また、皇后としての務めを果たすべく、健康の一層の快復に向けて努力を続けていきたいと思います。
 この機会に、国民の皆様から日頃よりお寄せいただいている温かいお気持ちに対し、厚く御礼を申し上げたいと思います。


 最後に、改めまして新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、国民の皆様が心を寄せ合い、この困難な状況を乗り越えていくことができますよう心から願っております。

本日は敬宮愛子内親王殿下の御誕生日である。
満19歳になられた内親王殿下は、今年4月に天皇陛下の母校である学習院大学文学部の日本語日本文学科に進学された。
本来なら充実した大学生活を送られる筈であったが、武漢ウイルス(COVID-19)感染拡大の所為で学生達は大きな制約を課せられている。
今年3月(2月末から)の全国一斉休校を契機に各大学も施設を事実上閉鎖して、学生達は在宅勤務ならぬオンライン講義を自宅等で受ける事を余儀なくされ、学内交遊の機会を奪われた。
インターネットという言葉が生まれる前に学生生活を送られた天皇皇后両陛下や、パーソナルコンピューターが高嶺の花だった頃に学生生活を過ごした私には考えられない学生生活である。
愛子内親王殿下も4月の入学式以降、初めて学習院大学のキャンパスに通われたのは10月24日であった。
取材の報道陣に対して、内親王殿下は「半年遅れではありますが、キャンパスを実際に訪れ、先生方や学生の皆さんにお会い出来る事を嬉しく思います。大学では新しい知識を得た時に感じられる喜びを大切にしながら、様々な事に取り組んで行ければと思っております」と答えられ、「新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、皆様が普段通りの生活や活動が出来る様になる事を心より願っております」と気遣われた。


この日、宮内庁は敬宮愛子内親王殿下の御近影を公開した。
赤坂御用地で愛犬と共に笑顔で写る内親王殿下に、多くの国民が癒やされた事であろう。
現在もオンラインで講義を受け続けられる内親王殿下は、赤坂御用地が大学キャンパスの様に思われて勉学に勤しんでいらっしゃる。
来年の今頃は成年皇族になられるので、将来の御公務にもお気持ちを向けられているそうである。
日々の御公務にも真摯に取り組まれている両陛下を御側で見られているので、尋常ならぬ責任感をお持ちであろう。
内親王殿下への国民の期待が高まる一方であるが、宮内庁はそれに甘えて御公務を詰め込んで御学業に支障が出ない様に十分配慮して欲しい。


皇室典範第6条「嫡出の皇子及び嫡男系嫡出の皇孫は、男を親王、女を内親王とし、三世以下の嫡男系嫡出の子孫は、男を王、女を女王とする。」を正確に解釈すると、敬宮愛子様が唯一の内親王であられる。
皇嗣であられる秋篠宮文仁殿下は天皇陛下の傍系(実弟)であり、その子息を親王・内親王と呼称するのは法解釈上正しくない。
文仁殿下が皇太子を名乗れば子息も親王・内親王と呼べるが、秋篠宮家は東宮家となる事を拒絶したので、皇位継承2位の悠仁殿下も親王と呼ぶのは百歩譲るが、その姉君達が内親王らしくないと一部の批判を受けるのは本来その立場ではないからだ。
こうした事もあって愛子内親王殿下の皇位継承を望む国民が増えているのだが、私は1年前の記事で主張した通り、御本人の意志に反する継承には反対である。
皇室典範第1条で「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」とある以上、愛子内親王殿下が法制上天皇に即位される事は有り得ない。
敢えて条文をここで触れないが、同典範11条により愛子様も皇族の身分も離れる自由がある。
(蛇足だが文仁殿下が皇太子とならないのは、この権利を留保したいのではと思われる。)
仮に両陛下の裁可を経て皇籍離脱を表明されたら、皇室会議と言えどその御意思を覆す事は不敬であり人道的ではない。
只、我々に内親王殿下のお考えを知る由が無いので、どの様な進路を選ばれても祝福すべきと考える。

本日は秋篠宮文仁殿下の誕生日である。
今月8日に立皇嗣の礼を迎え、満55歳となった殿下は皇位継承筆頭の責任と自覚をより一層持たれたと信じたい。
10日前に恒例の記者会見に応じられたが、昨年迄は宮内庁が発表した内容の全文を転載して来た本ブログだが、今年は割愛する。
その理由は、事前に一部週刊誌による長女眞子女王の結婚を殿下が認めたという報道が事実だと判明したからだ。
今朝になって新聞とテレビが一斉にこの事を報じたが、知っているのなら何故読者と視聴者に一早く知らせないのか不信感を抱いた。


眞子女王の結婚について殿下は、憲法24条1項を引合いに、結婚は両性の合意のみに基づいて成立するので親としてそれを尊重する(拒絶できない)と答えた。
天皇陛下が御即位の際「憲法に則り」と仰った事を見習ったのだろうが、この問題への回答とするには違和感を拭えない。
これは皇族が日本国民に含まれるのかという機微な法律問題に掛かる為、一般国民と同じ権利を主張出来るのかという批判も免れないが、法曹資格や研究者でない私が法律論に深く踏み込む事は望ましくない。
その一方で殿下は「結婚と婚約は別」と断言しており、婚約延期から(約束の)2年経ったからと言って、直ちに婚約手続(納采の儀)に入らないという意思も示した。


この結婚問題が拗れて多くの国民の批判を浴びるのは、御存知の通り眞子女王の婚約内定者の母親が抱える金銭問題が発端である。
それは約400万円の借金と見られているが、母親側は贈与と主張している。
であれば贈与税の課税対象であり、一括受領であれば43万円強を納税する義務がある。
複数年に渡っての贈与で毎年110万円以下なら非課税となるが、200万円の振込記録があるので少なくとも9万円の納税義務が発生する。
もし贈与と認められない場合でも、時効により借金が消滅したら返済を免除された全額が贈与税の課税対象となる。
殿下は婚約内定者側に説明責任を求めたが、内定者側は文書1枚の発表に留め、その中でも借金とは認めていない。
そうなれば贈与税の申告漏れという、皇族を迎える者の資質を疑われる事態となる。
責めて母親の借金は自分とは無関係で、結婚後は母親と絶縁すると表明すれば、(例え借金が彼の学費に使われたとしても)批判は和らいだだろう。


仮に眞子女王が結婚して皇籍から離脱した場合、皇室経済法6条により「皇族であつた者としての品位保持の資に充てるため」の一時金が支給される。
その額は1億4千万円とも言われるが、その原資は我々国民の血税である。婚約内定者の家に嫁いで品位を保てるのか疑問の声が上がるだけでなく、相手側がその大金を目当てに女王を誑かしたという声もある。
女王は今月13日に「結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択」だという文書を発表したが、秋篠宮家に頼らず自立した結婚生活を送れるのか私ですら疑問を拭えない。
更に新聞やテレビでは一切報じないが、秋篠宮家を担当する宮内庁職員の辞職が相次いでいるそうで、問題は相手側の一家だけではないと怪訝に感じる国民も増えている。
殿下もこうした空気を感じている筈で、再三再四十分な説明が必要と相手側に求めているが、長女が翻意せずお手上げの状態と見受けられる。


文仁殿下は嘗て、新嘗祭を簡素化して経費を節減すべきと踏み込んだ発言をしたが、その当時は税金支出を抑えたいという素晴らしい御心得があると感じた。
だが、眞子女王の結婚で前例を踏襲すれば、その発言の信頼性が一挙に揺るぎ、自身の贅沢の為に他の支出を抑えるべきだという我儘な動機があると見られかねない。
国民の多くが納得しない結婚を強行して、婚約内定者の一家が皇室と縁戚関係を結ぶ事になれば、令和の宮中某重大事件と歴史に刻まれるだろう。
忌憚なき御発言が出来ない殿下の立場は同情するが、この日を境に潮目が変わり、秋篠宮家の存在意義に疑念が高まるかも知れぬ。
同時に数々の不都合な真実を隠蔽した新聞・テレビの既存マスメディア(報道機関)と信用も地に墜ち、我が国の権威と共に万世一系の皇室も終焉を迎えるであろう。

本日、皇居にて『立皇嗣の礼』が行われた。
天皇陛下が「本日ここに立皇嗣宣明の儀を行い、皇室典範の定める処に依り、文仁親王が皇嗣である事を広く内外に宣明します」と仰り、皇位継承第1位の秋篠宮文仁親王殿下が名実共に次期天皇となる事を内外に示された。
殿下は「立皇嗣宣明の儀を上げて頂き、誠に畏れ多い事で御座います。皇嗣としての責務に深く思いを致し、務めを果たして参りたく存じます」と述べられた。
これに水を差す様で恐縮だが、長女の眞子女王の結婚延期を機に秋篠宮家全体に国民の疑念が深まりつつある。
このまま皇統が秋篠宮家に移る事に反対する者も増え、殿下はじめ秋篠宮家諸氏は謙虚に皇室の名誉を汚さない努力が必要だ。
プミポン前国王の時代は王室に絶対的敬意を抱いていたタイ国民でさえ、今では公然と王室批判を繰り広げる様になった。
つまり国家元首への敬意は制度ではなく人柄にあるという事を、秋篠宮家はタイを他山の石とすべきである。


さて、今月3日にアメリカ合衆国大統領選挙の投票が行われたが、本日になって米国マスメディアが民主党候補の前副大統領ジョー・バイデンが当選確実になったと報じた。
今回これだけ当確が遅れたのは、マスメディアの予測(世論調査)よりも大接戦となった事と、武漢ウイルス(COVID-19)感染者数と死者が世界最悪となった故に郵便投票が激増して集計に手間取った事が原因と見られる。
前者はドナルド・トランプが初当選した前回大統領選でも"隠れトランプ派"が世論調査で捉えられなかった理由と同じだが、今回は郵便投票でバイデン有利というマスメディアの予想通りとなり、"連敗"を免れた恰好だ。
全米の得票数でバイデンは7400万票を超え、大統領選史上最多得票となったが、対する現職大統領のトランプも7000万票を超え、史上2位の得票数を記録した。
トランプは選挙前から「郵便投票は不正が横行する」と主張していたので、現時点で敗北宣言を行っておらず、彼の性格からそれを行わないだろう。


この情勢を受けて、菅義偉はバイデンに祝意を送った。
前首相の安倍晋三がトランプと昵懇である事を、前官房長官の菅が知らぬ筈は無いのだが、現職大統領を差し置いての祝意は案外勇気がある。
米国大統領選も現職が有利で再選される方が多いのだが、トランプが敗北すれば28年前のジョージ・ハーバート・ウォーカー・ブッシュ(第41代)以来の屈辱となる。
共和党として悪夢の再来だ。
トランプは大統領就任後も数々の暴言や、"アメリカ・ファースト"で中共のみならず欧州各国にも喧嘩を売り、更に差別主義者の烙印すら押される始末である。
しかし、彼が再選を逃したのは上記が要因ではない。
やはり武漢ウイルス蔓延で有効な対策を取れず世界最悪の感染国になってしまった事が、前述の郵便投票や期日前投票の増加に繋がり、消去法でバイデンに多くの支持が集まってしまった。
政治は結果責任であるから、武漢ウイルスを制圧出来なかったトランプが落選の憂き目に遭うのは当然の帰結である。


しかしながら、トランプ陣営は法廷闘争を繰り広げて選挙の不正を暴こうとしている。
今の処は芳しい成果を挙げていないが、もし大きな不正が発覚して今回の選挙の信頼性が揺らぐ事になれば、トランプ再選も有り得る。
それはバイデンの政治家としての資質を疑う事態に発展して、新大統領が就任早々弾劾に追い込まれる事も考えられる。
その時、バイデンに祝意を送った菅が窮地に陥る事になるが、奴の所為で我が国も米国の"敵国"と見なされたら堪ったものではない。
来月14日(現地時間)の選挙人による投開票が終わる迄、私は予断を許さないと考える。

昨日、大阪府大阪市で住民投票が投開票された。
その住民投票は、大阪市を廃止して4つの特別区に分割・再編する(所謂『大阪都構想』)の賛否を問うものであった。
大阪市選挙管理委員会が発表した投票率は62.35%で、開票結果は以下の通りである。


賛成: 675,829票
反対: 692,996票


反対票が過半数となった為、今回も大阪市が存続する事になった。
5年前の住民投票と同じ結果となり、昨年4月の統一地方選挙で得た勢いに乗る事が出来なかった。
前回は当時の大阪市長であった橋下徹が任期満了を以て政界を引退したが、現市長の松井一郎も「大阪維新の会の先頭で旗を振ってきた。僕自身、政治家としてケジメは付けなければならない」と任期満了後の政界引退を表明した。
大阪府知事の吉村洋文は政界引退に言及しなかったが、「今回、1丁目1番地の都構想が否決された。重く受け止め、僕自身が都構想について再挑戦する事は無い」と断言した。
大阪の歴史は繰り返された。


今回の住民投票で敗因が色々と取り沙汰され、武漢ウイルス(COVID-19)感染拡大で投票率が低調に終わったとか、府と市の両方が大阪維新の会が抑えた事で"二重行政"が解消されつつある事が皮肉に働いたとか、大阪市を廃止して特別区に移行しても経費節減に繋がらないからとか、枚挙に暇が無い。
だが私は、大阪維新の会が公明党と手を組んで大阪都構想に賛成する様に運動を行った事が最大の敗因と考える。
公明党は府内の衆議院小選挙区で4人の議員を当選させたが、大阪維新の会が次期総選挙で対抗馬を擁立する事を匂わせた為、賛成に転じた。
両党の支持者を合わせたら賛成票が上回る筈だったが、公明党の谷町である創価学会の信者が造反して多くの反対票を投じたと言われるのも、主たる敗因に挙げられている。


しかし、本当に公明党支持者の"裏切り"が大阪都構想の致命傷となったか疑問だ。
前回と今回の得票数を比較すると、反対は12,589票減少だが、賛成は19,015票と更に減らしている。
公明党は前回の住民投票には賛成したものの、大阪都構想自体は自民党と共に反対していたので、公明党支持者が全員反対に回ったとしても賛成票の目減りが反対票を上回る事は考えられない。
これは大阪維新の会を支持する保守系有権者の一部が、公明党と手を組む節操の無さに嫌気が差して反対票を投じたと考えざるを得ない。
もし私が大阪市民なら、公明党も支持する大阪都構想に賛成出来る筈も無く、かと言って自民・共産・売国民主(自称:立憲民主)が徒党を組む反対派に乗る程無節操では無いので、白票を投じていただろう。
極一部の有権者が同様の理由で白票を投じた可能性もあるが、それなら投票所に行く手間が無駄だと棄権した有権者も多いと思われる。
武漢ウイルスが怖ければ、前回比4.48ポイント減では済まなかった筈だ。


公明党というコバンザメ政党と組んだ戦術ミスで、一丁目一番地(レゾンデートル)の政策を否定された大阪維新の会は、今後の存在意義を厳しく問われる事になろう。
松井・吉村の2トップをはじめ、維新は大阪府民の幸福に期する改革と政策を実践し続けるしか無い。
この住民投票の結果を受けて、売国民主党の幹部が「日本維新の会(大阪維新の会の国政政党)が責任を持って大都市特別区設置法の廃止を提案すべきだ」と素っ頓狂な発言をしている。
大阪市の消滅を完全阻止するには当該法律(大都市地域における特別区の設置に関する法律)の廃止が不可欠だが、それを推進した政党でなければ廃止できないと考えるのはお門違いだ。
売国民主が自ら廃止法案を上げるべきだが、それをせずに常に他人任せの寄生虫体質だから、再合流を果たしても国民の信頼を得られないのだ。
菅義偉が政権を握っても悪政が続く自民党を引き摺り下ろしても、その受け皿が"悪夢の民主党"では確実に我が国が滅びる。
この失敗を教訓に、維新勢力は"第三極"の矜持を維持して、国民の期待に応える政策を提言し続けて貰いたい。