みなさんはボブ・ロスというアメリカの画家さんをご存知でしょうか?
『ボブ・ロス画法』という独特の方法で、通常ならかなり手間ヒマがかかってしまう油絵を、驚異的なスピードで仕上げてしまう手法を考案し、過去に本国アメリカはもとより、日本でも1990年代前半ごろNHK BSで絵画教室番組が放送され、アフロ頭とヒゲ面というファンキーなビジュアルとは裏腹に、柔らかな口調と優しさ溢れる人柄でお茶の間で人気を博した人物なんだそうです。
今回ご紹介するのは、そんな彼の魅力がたっぷりつまった絵画教室のDVD作品であります。
このDVD映像を始めて見る人は、「へ!?」と軽い驚きを覚え、30分後にはあったかい感動に包まれる事でしょう(笑)
最近になって、彼の偉業が見直されてきたのか、相次いでDVD作品がリリースされています。
- ハピネット・ピクチャーズ
- ボブ・ロス THE JOY OF PAINTING1DVD-BOX
見てください、この満面の笑み。
私は未だかつて、こんなにさわやかなファンキー親父を見た事がありません。
しかし、実際に彼の映像に触れれば、それはとても自然な事なんだなぁと改めて理解されると思います。
ボブが描く絵画は、基本的に風景画です。
画家になる以前、20年もアメリカ空軍に在籍し、アラスカに駐在しながらその大自然に長く触れてきた為か、彼の絵には、大きくそびえる雄大な山や湖畔にたたずむ針葉樹の数々など、アラスカの大地を思わせるモチーフであふれています。
もうね、あたりまえですけど、超ウマイですマジで。
こんなリアルな風景画を素人が描けるわけないじゃん!
誰もがそう落胆するでしょう。
しかし!そこが『ボブ・ロス画法』の恐るべき力の発揮どころなのです。
このDVD見てるうちに、『これ、オレでも描けるんじゃないの!?』と絶対思うはずです。(私は思いました。)
なぜそう思わせる映像なのか。
それは、その奇特とも取れる独特の画法に起因するのです。
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「神秘的な山」
まず冒頭、使用する絵の具の説明があるんですが、名前が変です。
『チタニウム・ホワイト』 『フタロ・ブルー』 『ヴァンダイキ・ブラウン』 『インディアン・イエロー』・・・・
どんな色やねん!?
およそ聞いた事も無いような名前が次々と列挙されてゆきます。
専用画材のようでして、通常より油分の少ない油絵の具なんだそうです。
イカしたネームセンスですな。
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「森の中の小さな橋」
絵の具紹介と並行して、作業前に毎回ボブの楽しいおしゃべりが聞けます。
そのユーモア溢れる語りに酔いしれる入口なので、重要な場面であります。
ニコニコしながら、世間話に興じるボブ。
吹き替えを担当にた声優・石井隆夫氏の軽妙な語り口も必見です。
ボブはたいがい空から描きはじめます。
ハケとしか思えないような大きな筆で、シュシュシュシュとキャンパスを擦るように色んな色の層を塗って行くんですが、この時点ではどう考えてもこれが空になるんかいな!?としか思えません。
ところが、これが空になってゆくんですねぇ・・・実に不思議です。
晴れやかな快晴に広がる入道雲、幻想的な夕焼けにただようちぎれ雲。
ボブ・ロス画法の手にかかれば、どんな空も簡単に思うがままです。
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「峡谷の滝」
あっという間に素晴らしい空を描きあげたボブ、休む暇もなく今度はあらゆる舞台装置の作成に取り掛かります。
それは上記したように、雄大な山であったり、水面に針葉樹は揺れる美しい湖畔であったり。
とにかく早い早い、まさしくあっという間に次々とリアルなオブジェが現れてきます。
私が特に驚いたのは、山の描き方。
筆使ってませんボブ。
なんと専用のナイフを使ってリアルな山を仕上げてゆくのです。
これは実際に映像を見ながらぜひ驚いて頂きたい。
まさにコロンブスの卵であります、そんな方法あったのか、と。
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「夕暮れ」
そんなボブですが、彼には面白い癖があります。
下書きをしない(!)ボブ・ロス画法ならではの癖なのかもしれませんが、例えば1本だけ木を描くとします。
するとボブは「ここで、お友達をもう1本増やしてあげましょう」などと言いながら、終いには何本も木が増殖している事なんてしょっちゅうです。
木だけでなく、例えば雲なんかでも、「一人ぼっちじゃかわいそうですねぇ、こっちにも友達を描いてあげましょう」と言った具合です(笑)
そんな楽しそうなボブの様子を眺めていると、『絵を描くという事』の本来の魅力に改めて気付かされるはずです。
「決まりや間違いなんて無いんです。あなたの思うままに描けばいいんですよ!」
ボブは毎回そう言って、穏やかな笑みを浮かべています。
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「田園」
そして忘れてはならない、もう一つの大事なアクションがあります。
これはもう、実際にみなさんの目で確かめてください(笑)
そのアクションはボブの絵画教室に無くてはならない名物になっています。
きっと皆さんも思わず目がほころぶ事でしょう。
最後になりましたが、ボブ・ロスという素晴らしい人物が、すでに他界していることは改めて悔やまれてなりません。
正直、私の中で一番大好きな外人さんであります。
ただ、作品のDVD化が続いてることや、十数年経った今でもボブ・ロス画法が愛され続けているのは大変喜ばしい事です。
ボブもきっと天国で、あいかわらずアフロ頭を揺らしながら楽しく絵を描いていることでしょう!!
- ビデオメーカー
- ボブ・ロス“ジョイ・オブ・ペインティング”「寒い冬の朝」
- ハピネット・ピクチャーズ
- ボブ・ロス THE JOY OF PAINTING1DVD-BOX
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