今、国では、障害のある人が施設や病院だけで生活するのではなく、地域の中で(グループホームや1人暮らしで)暮らしていけるようにする「地域移行」を進めています。
その一環で、今は施設にいる友人のIちゃんが、地域移行について検討するために実際に1人暮らしをされている障害者の方達のお話を聴きに行くというので、私も同行させてもらいました。
やっぱり百聞は一見にしかずというか、私は失礼なことに「1人暮らしとは言っても結局は親がかりなんじゃないの」と穿った見方をしていたのですが、今回お話を伺った方達は、Iちゃんと同じ様にご両親が亡くなっていて、Iちゃんと同じ様にトイレにもお風呂にも車椅子への移乗にもリフトが必要な最重度の麻痺があって、でも介護者や自立支援団体の協力を得ながら、しっかり1人暮らしをされていました。親がかりどころか施設から出ることを猛反対する(当時存命だった)親を説き伏せて行動を起こされたそうです。「施設から出てしっかり1人暮らしするんだ」という明確な意志とパワーを感じました。「このまま一生施設にいたくなかった」「1人暮らしを出来るかどうかではなく、1人暮らしをしたいかどうかだ」という言葉が心に残りました。
正直私は今まで、その親御さんたちと同じで「施設が1番安心安全なんだからそんな危なっかしいことしなくても」とIちゃんの1人暮らしには反対だったのですが、今回皆さんのお話を聴いて、また、そこの支援団体が何十年もこの課題に取り組んで実践している信頼のおけそうな組織だと思ったので、施設を出るにしても出ないにしても、Iちゃんが良く考えて覚悟を決めて決断したことであればそれを応援しようと思いました。
Iちゃんはさらに眼が見えないという条件もあるのでハードルは高いかも知れませんが、「施設にいるしかなくて周りから決められている」のではなく「施設に住み続けるか1人暮らしをするか自分で考えて決める」ことが大切なのではないかと思いました。
たまたま福祉業界で仕事を始めたばかりの私にとって、Iちゃんのお陰で自分自身もいろいろと勉強が出来て有り難いです。