先月の9月1日に続き、この先きっとずっと10月1日も忘れられない日になるだろう…


私の大親友のお誕生日でもあり

娘の大切にしていた人の人生最後の日になった

来月にお誕生日を控えた20年の生涯だった


その日、娘は蔓延防止も緊急事態宣言も解除されたタイミングで開催されたライブに行っていた

ライブが終わり余韻の中で駐車場までの友達との帰り道、そう言えばライブ中に『話せるか?』と珍しい地元の男の子からの連絡が入っていた事を思い出し車に乗る前にちょっと電話するね〜と連絡した

まさかそんな悲しい内容だとも知らずに…


娘は高校を卒業して2年間専門学校に行く為に家を出ていた

春には地元近くでの就職が決まっていたから3月初旬の卒業式が終わった足でうちに帰ってくる予定になっていた


高校の先輩と進学先が近くで偶然SNSを通して連絡をとるようになって年末、娘のバイト先に連れて来た子と出逢った

地元の先輩が可愛がってる子らしく娘とは同い年のその男の子は初対面から意気投合して仲良しのお友達が出来たと喜んでいた娘


そのままお正月休みになりしばらく実家に帰りまたバイトの為アパートに行った

向こうに行ったら一緒にラーメンを食べに行くんだ!と楽しそうに話してた娘

結局はラーメンを食べに行く約束の日の前日にフライングで会いたいと言われ急遽2人で会う事になったと


趣味も話も合う初対面から緊張もしない、こんなに楽しい人がいるんだな…って本当に楽しそうに話してくれたのが懐かしい


まさか、好意を持たれるとは思わなかった…


娘はそう言った

そして自分の気持ちも動いた


でも付き合う事を選べなかった2人

何故なら距離が出来てしまうから

大学生の彼と春から就職で離れてしまう娘


どうしても帰らなきゃダメなのか?

大丈夫。週末に会いに来から…

それは寂しくて耐えられない…


離れる事がどうしてもムリだと

普段も終電が無くなった時間に会いたがったと言っていた

いつも楽しい事が大好きで周りには友達も沢山居て

夜遅くまで遊んでは娘の先輩の家に泊まりに行って

を繰り返してた


お互い気持ちがあるのに先の離れてしまう事が不安で中途半端な関係にモヤモヤした娘がハッキリしないならもうやめよう…と関係を切った


そこからしばらくバイトも辞めて引っ越しの準備やお友達とのお別れの時間でバタバタしていた娘は先輩に誘ってもらって家に行った時に再会した


次の日が早いと言っていた彼は先輩の家に娘が居ると知って車で1時間かけて会いに来てくれた

お互い気持ちは抑えられずに付き合う事にした


楽しい時はあっと言う間で帰る日は刻々と近づいて、近づく度に彼の様子もおかしくなったと



そうこうしているうちに仕事の事前研修が3月半ばから始まる案内が来た

3月初旬に引っ越すはずの娘は毎日遊び引っ越しの準備もせず私とは言い争いになり…

私は連れて帰るはずだった娘の卒業式にも行かなかった(コロナで保護者不参加になった事もある)


私との関係も回復しないまま旦那にも怒られた娘はレンタカーを借りて荷物を運んで研修が始まる前日に私の実家に身を寄せた

最近聞いた話では、そのこっちに帰ってくるバスの中で彼とは終わりにしようと告げたと


就職先でもしっかり頑張れ

好きだった。


LINEではこれが最後の会話になった


社会人になり慣れない日々が慌ただしく過ぎていき

先輩の彼女とは仲良くしてたから遊びに行った時に先輩にも会い彼は元気にしているか?と聞いた

元気にしてるよ。次はアイツも呼んで一緒に飲もうって話した夏の日


気が合う相手には変わりない彼と今度は"友達"として

再会するには十分な時間だったし、その時に色々と別れた時の話をフランクに話そうと思ってた

聞きたい事も沢山あったし、いつでも会えると思ってたし


そして9月末、2ヶ月ぶりに先輩の彼女と遊ぶ約束をして先輩も合流するだろうしきっとその彼にも会えるはずだった…


でもそこに向かう途中、娘はコンビニの縁石に乗り上げてパンクさせてしまって行けなかった

彼が急な事故で空に引っ越してしまったのはそれから1週間後の事だった



あの時会っていたら…

会うたびに好きになってしまう人だったから

きっと自分の気持ちもまた動いていただろうな

でもそうだったら、きっとこの現実は受け止められなかっただろうな

あの日、足止めをくらって目的地に行けなかった事は『会うな』と言う事だったんだろうな…


と泣きじゃくった


その知らせから数日は私も娘を1人に出来なかったし

うちに帰って来たり、ご飯を作ってアパートに運んだり。落ち着かない日が続いた


仕事に行っても様子がおかしいと、上司が声をかけてくれて事情を話し始めたら止まらなくなって

泣けて泣けて仕事どころでは無くなって早退させてもらったそう


事故のニュースは皆目にしていて察してくれた

上司は残された者はそれでも前に進むしか無いから

今日は帰ってゆっくり休んで気持ちを落ち着かせておいでと


そして現在も気にかけて仕事の合間に散歩に行こうと声かけをしてくれたり、女性の上司はこんな時は甘いモノね♡と美味しいお菓子を差し入れてくれたり…

渡されたジュースは彼が大好きだった飲み物で泣けたけど、周りの人に恵まれた


こんな職場は無いから。

これからは、その方達の為に仕事は頑張りなさいと伝えて課長にも事情を挟んでしまい申し訳なかった事を謝罪させた


その彼と一緒に行った以前のバイト先の仲間も心配してくれて、特に面識もない彼の為に現場まで行き手を合わせてくれたと


娘は気づいてないかも知れないが、あの子はいつも

悲しい時びっくりする程の人の優しさに救われている

そうそう受けられない優しさだと思う


不器用で真っ直ぐな娘は融通がきかない

気難しいし自分を守る為に言い訳も多い

全く出来た子ではないが大切な人は裏切らない

でもその強い意思が地元の同級生には煩わしかったんだろうな

地元に気の合う友達は居ないに等しい少々クセのある子で良くも悪くも目立ち、良くも悪くも妬まれる対象になりやすい


専門学校に行ってから出逢った友達は離れた子も居るが弱音も吐ける良い友達も出来た

それは本当に娘の財産だと思う


まだまだ癒えない傷の中で毎日彼を思い出し

私に会うと思い出話を延々とする


"一生分の可愛いと一生分の会いたいをもらった気がする"


と言う娘

これからは思い出は美化しかされないし

いつまでも恋しい人になるだろう

何度も思い出してバカだなぁ〜と笑って泣いて

そう言う事を繰り返しながらまたいつか大切な人に出逢えたら良いなと思う


私は離れた半年、ずっと胸のどこかにあった

彼は私の事なんて忘れてしまって毎日楽しい日々を送ってたのかも知れないけどね、と娘は笑った


今週末、先輩の彼女と会う予定らしい

少しお姉さんの彼女は娘を気遣ってくれて

話したい事が沢山あるよ、話そうと声をかけてくれたと。


色んな人の優しさに触れて

今度は優しさを返せる人になって欲しい

そして自分を大切にして欲しいと切に願う