前回の記事で詳しく書いたので、少し繰り返しになりますが、

 

都内の私立校では、「完全中高一貫化」の流れが強まっていて、

 

高校入試を実施する中高一貫校(いわゆる難関進学校)が激減しています。

 

 

女子校は特にその傾向が強い。

 

 

また男女共学化の流れも同時に加速しており、女子校そのものが減る傾向にあります。

 

 

ちなみに私が中学受験した頃、共学はマイナーな存在で、

 

当時の合不合の資料(過去記事はここ)を見返すと、

 

私立の共学は、たったのこれだけでした!

 

慶應中等部(男160名、女40名)、青山学院(男女で150名)、成蹊(男80名、女30名)、成城学園(男55名、女75名)、東邦大東邦(男女で270名)、玉川学園(男女で150名)、茗溪学園(男女で225名)、森村(男女で70名)

 

慶應、青山、成蹊、成城・・・。

 

共学のほとんどが大学付属校で、進学校はほぼゼロです。

 

現在では考えられないですよね。

 

 

さて、「完全中高一貫化」に話を戻しますが、

 

今年4月の第1回合不合の80%偏差値表(女子)に掲載されている中学について、

 

偏差値上位校を中心に高校入試実施の有無を調べてみました。

 

以下は、都内女子校の偏差値一覧表です。

 

 

<第1回合不合 80%偏差値一覧(2/1入試)

  豊島岡、白百合は2/2入試

 

 71  桜蔭

 70  女子学院、豊島岡

 69  

 68  

 67  雙葉

 66  

 65  

 64  白百合

 63  

 62   

 61  吉祥女子、立教女学院

 60  鴎友学園、頌栄女子学院

 59  

 58  

 57  学習院女子(A)、普連土学園(算数)

 56  東洋英和女学院(A)、品川女子学院(算数)

 55  香蘭女学院

 54  晃華学園(2)

 53  大妻、東京女学館(2)

 52  恵泉女学園(S)

 51  共立女子

 50  晃華学園、田園調布学園、普連土学園、大妻多摩(午後)

 

 

 

太字が高校入試の実施校です。

 

合不合偏差値50以上で高校入試を行っている女子校は、

 

何と、豊島岡しかありませんでした。

 

 

そこで、もう少し偏差値の範囲を広げると・・・

 

 

 49  江戸川女子(AO)十文字S(S特待)山脇学園(午後 算・国)

 48  

 47  東京女学館、カリタス女子

 

 

ようやく、江戸川女子と十文字が出てきます。

 

「完全中高一貫化」がここまで進んでいるとは正直驚きです。

 

朝日新聞の記事に、「都内の私立女子高は高校から募集しない完全中高一貫校が約4割を占め、特に大学受験で進学実績を上げている高校はその傾向が強い」と書かれていましたが、

 

 

合不合偏差値50以上で見れば、

 

完全中高一貫校の割合は95%になります。

 

 

事態は新聞報道以上に進んでいるのだ。

 

 

現在、幼稚園受験、小学校受験、中学受験、高校受験の中で、

 

学校の選択肢が一番広いのは中学受験です。

 

 

今後、都立中高一貫校までもが完全中高一貫化を進めていく方向なので、

 

高校受験では、私立だけでなく都立校の選択肢も徐々に狭まっていきます。

 

 

何だか、中学受験熱が高まる方向に世の中動いていますね。