またまたローカルな話で恐縮です。。。
以前に書きましたが、茨城県では県立中高一貫校の増設が発表されていて、中高一貫校の募集人数は、今後3年間で、360名(3校)から920名(13校)へと2.5倍に増えます。
数年後には、茨城県は公立中高一貫校の学校数で全国一になる予定です
(他の都道府県で増設予定があるかはわかりませんが。。。)
現在、県立中高一貫校の入学者選抜は、①調査書、②志願理由書、③適性検査、④面接の総合評価で行われています。
以前に塾の中学入試報告会に参加したところ、適性検査の問題解説と、受検生の得点開示データを基に、合否ボーダー得点について推測していました。
適性検査の点数が最も重要なのです。
そして、入試報告会の最後に、塾の公立中高一貫校対策講座の説明があったように覚えています
茨城県の教育委員会は、県立中高一貫校が実施する適性検査問題の出題内容は、小学校学習指導要領に基づくものとすると発表しています。
一方、私立中入試では小学校学習指導要領の範囲を超えた問題が出ますので、同じ中学受験(受検)といえども、「私立」と「公立」ではその中身は全く異なります。
私立受験を考えているほとんどの子は中学受験塾に通っていますが、公立中高一貫校はどうなのでしょうか?
これまで、茨城県では私立中が少ないことから、中学受験をする人が圧倒的少数派であり、学校中心(+習い事)の勉強をしている人が多いのではと思います。
そこで今回は、塾などが公表している、県立中高一貫校(並木、日立第一、古河)の合格者数を表にまとめてみました。
この表を見ると、並木中等の募集人数は160名ですが、塾などから発表されている合格者数を全部足すと253名となり、募集人数を90名以上も超えています。
この数字は追加合格者(10名ぐらい?)を考慮しても大きすぎるものです。
原因として考えられるのは、この中には四谷大塚提携塾が含まれていて、四谷大塚と重複カウントしていたり、私立対策塾に通いながら通信教育(進研ゼミ、Z会など)を併用している可能性があります。
一方、日立第一と古河中等については、1つの塾の合格者占有率が高いですね。
地理的な関係で塾の選択肢が限られているのでしょう。
3つの県立中高一貫校を、志願倍率が高い順に並べると、並木中等(4.23倍)、日立第一(2.46倍)、古河中等(2.23倍)であり、並木中等の競争率がダントツで高い。
並木中等には、SAPIX、日能研、早稲田アカデミーからの合格者もいて、私立受験者の参入が見られることが大きな特徴です。
さらに塾の競争も非常に激しい
適性検査の出題範囲は学習指導要領の範囲とされますが、現実には、多くの受検生が塾で適性検査対策をしており、塾なしで合格している人は少ないことがわかります。
私立中に進学するより費用が安くすむことから、近年人気が高まっている公立中高一貫校ですが・・・
都心と同様に、茨城県でも程度の差こそあれ、塾に通って(かなりお金をかけて)、早めに対策している子が多く合格している実態が見えるのです