再び、ソウル。
Fちゃんが前回行って、とてもよかったと聞いていたお店。
いくつかの候補から、
ビジュアルを見て、ココに行きたい、と事前にお願いしていた唯一の店です。
POOM SEOUL
http://www.poomseoul.com/index.asp
行きたかった理由は、
美しい料理に加えて、
女性のオーナーシェフだと聞いたからでした。
ソウルで20年以上にわたり
フードコ―ディネィターの第一人者として活躍している女性が、
オーナーシェフとして開いたお店だそう。
グランドハイアットがある丘の上、
街を見下ろすような場所にあります。
内装もごらんのように、
モダンソウル。
水は流れていないけど、
水が流れている庭にいるような錯覚を。
ここにも、
昨日ご紹介した器屋さんが、器を入れたそう。
このほしくなったモダンなスッカラも。
ずっとスプーンだと思っていたのですが、
スプーンより、かなり浅い。
スープを救うと足りない。
聞いてみたら、
これは主に、混ぜる→ご飯を食べる、に使うもの。
浅くてヘラに近い方が混ぜやすい。
浅い方がごはんを食べやすい。
なるほどです。
自家製のたんぽぽのお酒をいただきながらのお食事は、
コースで、
Fちゃんがあらかじめ相談しておいてくれたもの。
すばらし。
蒸しアワビ。
立派な、やわらかくおいしいアワビでした。
優しい甘めのポン酢で。
大根おろしも。
下には長いもが。
こちらは、韓国で、ミノと言われる白身のスズキ科のお魚。
説明によれば
餃子の皮に見立てて、
中は、もやししゃきしゃき、きゅうり、エリンギ。
だしがやさしくて、日本料理そのもの・・・じゃないですか、と思っちゃいました。
ミノは韓国の高級白身魚で、
かつては貴族たちが夏に、さっぱりしていながらも、
滋養をつけるために、食べたそう。
夏と言えば、ミノ。
実はあわびも、韓国の夏の味覚と紹介されました。
季節感と、
なぜこの季節に食べるのか?が説明される・・・ちょっと新鮮な驚きでした。
朝鮮ニンジン(白の方)の
松の実あえ。
効きそうな味です。
こちらは、たれに漬け込むことで味を浸みさせた
赤身肉。
じんわりと味が入っていて、なんとも美味。
赤身がメインだと言う
日本以外では普通のことに気づかされます。
※霜降りはない。私は霜降り苦手なので、かなりいい感じです。
マナガツオ。
これも、市場でよく見ました。
今が季節。
ちょっと甘いたれにつけて、さっと表面をあぶるように焼いてあります。
レンコンも。
短角牛のようなお肉は、
上が私バージョン、
下がFちゃん。
事前に電話で、
にんんく、
生の玉ねぎ、ネギがだめ。
玉ねぎとネギは加熱してあれば大丈夫、と伝えてくれていたので。
助かったぜ。
ぜーぜー。
しめは、件のミノのチゲ。
だしが、とてもとてもとてもよく出ていて、
今回ナンバー1のチゲ。
ごはんには、もち米少しと、ひえ が入っていました。
デザートは
柚子のシャーベットと、
こちらの、薬菓。
韓国では蜂蜜のお菓子を、薬のお菓子と言うそう。
韓国、ソウルと言われて、
甘辛系、味を混ぜる系、焼き肉、鍋、とさまざま思いつくものは違うと思うのですが、
ここは、いろんな意味で特異な存在じゃないかな、
と思いました。
そして、
薬膳的要素がとても強いんだなーと。
なぜ食べるのか?
その理由が、季節とそれに対応する身体にある。
はちみつを、薬と言うなんて、
すばらしいなと。
そしてここには、
とても素敵な、日本語堪能のサービスの方が。
日本に留学していたという彼との会話。
『どこへ?』
『奈良大学です』
『ほおう・・・何を勉強していたのですか?』
『日本文学なんです、照』
『わー、時代は?いや、誰を?』
『中原中也だったんです。』
『(一瞬絶句して)それはまた・・・汗』
『詩なので、短くていいと思ったんです・・・・が、
それは最悪の選択でした、苦笑』
私達、爆笑。
ということで、ひかえめで、つつましやかに、
静かなるインテリジェンスを漂わせる、彼。
日々の商売で覚えた日本語ではなく、
読める、書ける、美しい日本語でした。
彼が訳した日本語のメニューもあります。
あ、ちなみに、POOM SUOELは、
ソウルを抱く・・・という感じの意味だそう。
絶対的なセンスの良さと、
強いポリシーと、韓国食文化へのプラウドを感じるお店でした。
Fちゃん、スペシャルサンクスです。
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★韓国語版の前に、英語版。
おすすめは日本語版です、汗。
『もてなしごはんのネタ帖』 山脇りこ @講談社
&英語版も決定しました♪詳細はまた。なによりうれし~。