紫陽花は6月を代表する花です。この季節、多くの人が紫陽花の名所を訪ねたり、写真を撮ったりすることが多いのではないでしょうか。
さて、そんな紫陽花の写真を撮るときに、私が気を付けていることを少しまとめてみたいと思います。
 
花に限りませんが、写真としての撮り方には客観的な記録としての要素を入れていく撮り方と、主観的に肉眼とは違うイメージ的に撮る方法があります。それぞれ写真の撮り方としては役割も違う撮り方ですが、今回はそのうちの後者であるイメージ的に撮る写真を、紫陽花をモチーフに書いてみようと思います。
 
花をイメージ的に撮るときに気を付けていることを挙げてみると、、

 1. 日が直接当たっている花は撮らない。
 2. 群生で咲く花を漠然と撮らない。
 3. 空間を入れて撮る。
 4. 背景に玉ボケを探して入れてみる。
 5. 露出をオーバー目にして撮ってみる。
 6. 絞りは開放気味にして撮る。

こんな感じでしょうか、カメラの設定とか他にもいろいろとありますが、今回はこのポイントに絞って書いてみようと思います。

  1. 日が直接当たっている花は撮らない。
これは花を撮るときに真っ先に目が行くところです。天気の良い日だと花に直接日が当たっていると色が綺麗に出ません。全体にベタとした感じの写真になってしまいます。
ですので、天気の良いだったら、日陰で咲いている花を撮るのが良いと思います。

あとは、曇りの日に撮ると場所を選ばす、色の綺麗な花の写真が撮りやすくなります。

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  この写真も曇りの日に撮ったものですが、
  花の色が綺麗に出て優しいイメージ写真になりました。


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  これは雨の日の撮影のものです。
  雨の日なので光がフラットになり、雨の雫と合わせて雰囲気を作ってくれます。


  2. 群生で咲く花を漠然と撮らない。

紫陽花だけでなく、花は見栄えをよくするために群生で咲いているというか育てている場所が多いです。
もちろん目で見るには見ごたえがあります。
ですが、イメージ写真には撮りずらい状況です。

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  目の高さから紫陽花を撮ってみました。
  花の咲いている生態とか様子はわかりやすい写真ですが、
  イメージ写真にはなりません。

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 少し目線を下げて、群落から少し飛び出ている花を主役にしてみます。
  背景が緑に抜けるように構図を変えます。
  

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  さらに目線を下げて、
  主役の花が後ろの同じ色の花と重ならないようにしてみます。
  背景の緑の中に浮かび上がるように撮ってみました。


  3. 空間を入れて撮る。

主役を引き立たせるためにはあまり窮屈な構図にしないことも大切です。
アップで撮るのとは違って、主役の花の周りに空間、余白を持たせることで見る側にも思いやイメージが連想されるのではないでしょうか。

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  空間とか余白は主役を引き立てるために必要な役割を果たしています。
  そう考えると余白とは言っても決して無駄なものではないのかもしれませんね。

  
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  綺麗な色の額紫陽花が咲いていました。
  隣ににあったギボウシの葉っぱを入れて撮ってみました。
  紫陽花だけの写真とは違った雰囲気の写真になりました。


  4. 背景に玉ボケを探して入れてみる。

背景に玉ボケを入れて撮るのは花写真の定番ですね。
玉ボケはズームレンズの望遠側やマクロレンズや明るい単焦点レンズで絞りを開けて撮ることで写すことができます。

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  点光源は晴れた日でなくても写すことができます。
  この写真も曇りの日の撮影です。
  マクロレンズで絞りを開放にしています。
  強い木漏れ日はありませんでしたが、緑をバックにプラス補正をしていくと
  木々の葉にわずかに反射する光が玉ボケになって浮かび上がってきました。


  5. 露出をオーバー目にして撮ってみる。

イメージ写真では思い切って露出をオーバーにして撮ることが多いです。露出補正でプラス1を基準に、プラス2以上補正して撮ることもあります。

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紫陽花の写真はよく深い青や紫の色を忠実に出すためにマイナス補正をしてくださいと書かれているのを見ます。それはその通りなのですが、イメージ写真では色を見た目通りに出すよりも、例えば癒しのイメージで優しく撮りたい、明るいイメージで撮りたいなどを優先する場合には、露出はプラスに補正をするようにしています。



  6. 絞りは開放気味にして撮る。

レンズの絞りを開放にすることで背景がぼけて主役が引き立つ写真になります。玉ボケを効果的に入れる時にも役立ちます。

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  この写真もマクロレンズで寄って絞り開放で、露出はプラス補正をしています。
  雨の日の写真なのですが、目で見た感じと違い明るい雰囲気になりました。


  7. その他

紫陽花はその可愛らしいガクの集まりが魅力的でもあります。
マクロでガクのパターンを切り取るのもいいですね。

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思いつくままに書きましたが、写真の撮り方はひとそれぞれの個性があります。
他にもいろいろな撮り方もあるでしょうし、じつは写真の面白さはカメラの設定だけでなく、被写体を見つける発見力とか気づきといった感覚を身につけていくことも大切ですし、それが自分らしさにつながるとも思います。
今回の記事、写真撮るときのヒントに少しでもなってもらえたら幸いです。