今回は今までと少し趣向を変えて、ブログ初めて以来の企画もの「コンデジで撮る花写真」のテーマに挑戦です。
 私がこのブログに載せている写真の多くはフルサイズセンサーとかAPS-Cサイズ呼ばれている大型の画像センサーを載せたカメラで撮影したものです。要は大きな一眼(レフ)カメラです。
 じゃぁ小さなセンサーサイズのカメラで花の写真はどこまで撮れるかということで、コンデジを使って撮ってみることにしました。
 
 今回のカメラは、こちら、ペンタックスOptio80Wという2009年発売のふるーいコンパクトデジカメです。
 
イメージ 1
 
 
 私が持っているカメラの中では最も古く、1/2.3型センサーの小さなカメラになります。(いまどきのスマホ、iPhone6よりも小さなセンサーです。)
 防水カメラとしての役割を持ったカメラで、子供と海などに遊びに行くとき用に中古で数千円で購入した小さなカメラです。
 
 
 では、このいかにも花撮るのはちょっと・・・というコンデジでどう撮っていきましょうか、ということで書き出してみました。花を撮る手法はいろいろとありますが、今回はコンデジでも初心者でもできそうな簡単な方法をまとめてみました。
 
花の写真の基本(コンデジ編)
(1)日陰に咲く花を写す(順光、直射日光の当たる花は撮らない)
(2)望遠側で撮る
(3)花に近寄って撮る
(4)花の背景は遠くに
以上の方法で撮影をしていきたいと思います。
 
イメージ 2
 
 
 今回の撮影場所です。近くの公園に咲くアジサイがモチーフです。
 午後3時過ぎになり、今の時期でもこの時間帯であれば日が少し傾いています。
 画面の上のほう(赤枠の部分)に日が当たっています。画面下のほう(青枠の部分)が日陰になっていました。
 
 まず、(1)の方法。日陰側の花の写真を撮ります。
 
イメージ 3
 
 
 光が優しくまわり込んで綺麗に色が出ています。
 
 同じ場所・時間ではありませんが、比較のため日向に咲くアジサイも追加で撮ってみました。
 
イメージ 4
 
 
 緑の葉っぱが画面の大部分を占めるような写真ですので、カメラのオート露出ではオーバー気味になりアジサイの色が白っぽくなってしまいました。
 こんなときには、コンデジにもついている露出補正機能でマイナス調整をします。
 
イメージ 5
 
 
 アジサイの色が濃くなりました。でもやっぱり日陰の写真のほうが色は優しく出ていますね。
 
 次に、(2)、(3)、(4)の方法を使ってもう少しイメージ的な花写真に挑戦していきます。
 
 まず(2)の方法。カメラを望遠側に設定します。
 そして(3)の方法。花に近寄って撮るです。
 イメージ的にはこんな感じです。(レンズの望遠側でなるべく花に近づいて撮ります。)
 
× カメラ ------------------------- 花
○ カメラ --------- 花
 
 ぐぐっと花に近づいて撮りますが・・・、背景と花が近いとあまりボケません。
 
イメージ 6
 
 
 そこで、最後の(4)の方法。花の背景は遠くに。 
 ということで、隣の群落に目をやります。
 こんな感じの現場です。
 
イメージ 7
 
 
 主役の花は赤い丸の部分にして、背景は少し離れた梅の木の葉っぱ(黒い丸)になるようにしました。そしてカメラは左下から上を見上げるように構えます。
 まだ花も咲き初めで密集して咲いておらず、背景までも距離があります。
 
 イメージ的にはこんな感じです。(花と背景が離れていることがポイントです。)
 
× カメラ -------- 花 -------- 背景
○ カメラ ------- 花 ---------------------------- 背景
 
 
 主役の花は他の花と干渉しないように近づきます。
 さらに背景に玉ボケ(キラキラしたやつです。)が入るように、梅の葉っぱが太陽に照らされている部分(黒い丸の部分です。)が花の背景になるように構図を作っていきます。
 明るめの写真が好きですので、カメラの設定で露出補正をプラス1くらいにします。(露出補正はどのコンデジでも付いている機能です。)
 
 そして最後にソフトでネーム入れをすると(←これ重要)、なんとなく作品ぽっく見えるのです。
 出来た写真は、これです。
 
イメージ 8
 
 
 原寸サイズだとさすがに暗部にノイズが目立ち、描写も甘いですが、長辺600ピクセルで掲載する分にはあまり目立ちません。
 
 
 別の場所・別の日ですが、こんな感じでも撮れました。
 
イメージ 9
 
 
 記事を終えて、コンデジでどこまで撮れるという企画ではじめましたが、振り返ってみれば基本的な撮影方法はデジタル一眼(レフ)の撮影の場合でも同じことがいえます。
 
 コンデジということでなかなか思うように撮れませんでしたが、こうやってまとめてみると、普段、デジ一で撮るときの意識の練習にもなったと思います。
 
 あと、コンデジで撮っている方も、特に(4)は慣れが必要ですが、(1)の日陰に咲く花を写す。というだけでも簡単に色が綺麗になりますので是非お試しください。
 
 余談ですが、ちょうどこの記事の写真を撮るために出かけたこのときに、ご高齢のご婦人がこのアジサイを日が当たっている方から写真を撮っていました。しかもコンデジで撮っているではありませんか!
 
 一瞬、導きの天の声が聞こえたかと思いましたよ。
 あぁ、お、おばあちゃん、そっちもいいですけど、こっちの日陰の方で写すとさらにアジサイの色が綺麗にでて、いいんですよぉ~。
・・・・と心の叫びがはち切れんばかりでした。
ふぅ、あやうくおおきなお世話になるところでした。
 
 
ではでは、第一回とはしましたが最終回となる予感のするこの企画も、この辺で・・・。