天橋立を歩く[2] 濃松の磯清水と天橋立神社〜冬至丹後元伊勢行(16)←(承前)
夏か!? と思うほどの冬至とは思えない陽光で、空も海も真っ青になりました。
つい先ほどまで吹雪いていたことが嘘のようです(苦笑)
そしてついにサチエが、カモメへの「かっぺびせん」アピールに成功しました。
一羽にエサをあげることができれば、後は沸いてくるようにカモメが集まって来ます。
もちろん、「かっぺびせん」を狙うのはカモメだけではありません。
カラスも抜け目なくやって来ます。
夢中になって、カモメへ「かっぺびせん」を放り投げ続けます。
私は、真名井神社の御神水と天橋立の磯清水を頂いたペットボトルで満杯になった容量30リットルのリュックを背負っていましたから、砂浜へ出て行くのが億劫なため見学です。
多くのカモメはもとより、カラスからトンビまで集合しました。
まばらだった観光客も、群れ集う鳥たちに何ごとかと気を引かれ集まります。
サチエは一人、海を向いて「かっぺびせん」を少しずつ播き続けていますから、周囲の賑わいには全く気付いていません。
人が増えてきた上、トンビがかなり攻撃的な急降下を仕掛けてきますから、もうそろそろ潮時かと判断します。
サチエはとにかく夢中のまま(泣)
私は重いリュックを取りあえずその場においてサチエの方へ歩いて行き、持っていたカメラとサチエの「かっぺびせん」を取り替えました。
私の掛けた声に振り向いたサチエは、いつの間にやら多くの人に取り囲まれていたことへ気付き、ビックリしていました。
サチエの小さな手で少しずつ撒いていたのでは「かっぺびせん」が中々無くならず、いつまで経っても終わりませんので、私が一気に撒きました。
そうすれば鳥たちも一斉に寄り集まり、このような大騒ぎとなってしまいました。
普段は温和しいイメージのトンビも猛禽類ですから、ここぞという捕食の際にはとても危険です。
どうか良い子の皆さんはマネをしないよう、ご注意くださいね。
そもそも野生の動物へ、こんな風にエサをあげてイイものなんでしょうか?
やっといて言うのも何ですけれど。
一応、エサやり禁止の看板などなく、何より観光船で許されていることですからイイんだろうとは思えましたけれど、もし何か問題やご存知のことなどございましたら、お知らせ下さいませ。
何だ、もう終わりか〜、もっと寄こせ〜〜、と言わんばかりの鳥たち。
あ〜、終わった終わった、と涼しい顔で去る私。
ここにあらためまして、天橋立の鳥さんたちに御礼を申し上げます。
「遊んでくれてありがとうございました〜 (^。^)
置いていたリュックのもとへと私が戻ると、サチエは私のカメラでトンビたちを撮っていました。
トンビたちは、青い空へと戻って行きます。
どんどんと高度を上げていき…
もう、雲に紛れてしまいそうな勢いです。
イカロスのように…
自由自在に青空を謳歌します。
どこかへ消えてしまいそうな…
と思ったら返って来ました。
アップ。
またどこかで、「かっぱえびせん」撒いてるバカな人間いないかな〜、って感じでしょうか(笑)
こうして楽しく天橋立の野鳥たちに遊んで貰った後は、この大天橋から小天橋、文殊地区へと進みます。
(つづく)→ 天橋立を歩く[4] 廻旋橋から智恩寺文殊堂へ〜冬至丹後元伊勢行(18・最終回)