先に、文菊師匠の古桑庵が決まっていたから、自由が丘の文菊師匠から、四ツ谷荒木町の美舟さんの「つばなれ特選会」と言うコースにした。

小田原なんで、南足柄の三三独演会から、小田原城山のギャラリー城山での三三独演会と言う、一日中三三尽くしってプランも有りなんだが、

週明け横浜にぎわい座も、三三尽くしだから。。。あえて文菊からの二つ目の会「つばなれ特選会」へと言うコースを選択しました。


そして、この日、10月4日の「つばなれ特選会」は、貞弥&市弥の二人会。貞弥市弥って「千夜一夜」みたいな響きが、心地良い!!







・転宅貞弥

・寛永三馬術「曲垣と度々平」市弥

お仲入り

・湯屋番市弥

・源平盛衰記「安宅の関、義経の最期」貞弥



1.転宅/貞弥

この組合せは、名前に「弥」が付く者同士で、偶にやっているそうで、このあえて講釈師の貞弥さんが、落語をやり、咄家の市弥さんが、講釈をやると言う、ネタ交換の趣向も、時々やるらしい。

さて、貞弥さんの落語『転宅』。まぁ、そわそわしているのが良く分かる感じで、釈台が無いので膝が見えるのを気にする。

また、このネタが物を食う、酒を飲む所作が続くのだが、にわか仕込みなのが丸分かり。しかも、手拭いを胸元に終わず、膝に置くのが最後まで気に成った。

あとね、会話と地の語りが、セパレートしている。会話が上下を綺麗に切るだけに、落語から突然、講釈になる。慣れると面白いアクセントなんだが、この噺に向かない演出だった。



2.曲垣と度々平/市弥

「お前は!六代目伯龍かぁ!!」と言いたくなるぐらいに、張り扇を叩かない。地も少ない噺を選んでいて、修羅場もないから、まるで、釈モノの落語のように演じる市弥さん。

これは、もう少し練ると持ちネタにできそうな感じもしました。度々平のキャラクターを、松之丞さんの様に、市弥さんらしいニンに合ったキャラクターにすると、いい噺になると思いました。



3.湯屋番/市弥

うーん。平凡な『湯屋番』。何からしさ個性を見せて欲しい。好き嫌いは別だが、前座なのに、談洲さんの『湯屋番』の方が遥かに個性的だった。

こう言う65点の落語は要らない。特に、寄席じゃない会で65点を見せられると、がっかりします。15点に、結果成っていいから、自分らしい落語をやって欲しい。



4.安宅の関、義経の最期/貞弥

まだ、覚えている最中らしく点取りを出して読むスタイルでしたが、なかなか、短く30分にもならない時間で、勧進帳でお馴染み、安宅の関から平泉での義経の最期までを読みました。

前半の手に汗握る関所破りの場面から、後半は豪快な戦のシーン!!どちらも、弁慶が主役ですよね、義経よりも。


何だろう!どうしても、点取り置いてだと、読んでいるリズムなんだよなぁー。たどたどしく、カミカミでも、頭に入っているヤツの方が迫力がありますね。

松之丞さんの偉いと思う、一番の所以が、この点取りを置いては、一切やらない事。これは、間違いなく、師匠、松鯉先生からの芸道の伝承だと思います。



次回は、希光さんといちかちゃん!で〜す!!